陶磁器ファン必見の大型イベント「西日本陶磁器フェスタ」が、2025年も福岡で開催されます。九州を中心に全国の窯元や作家が一堂に集まり、日常使いのうつわから一点ものの工芸品まで、多彩な作品と出会える機会として人気を集めています。
この記事では、西日本陶磁器フェスタの開催概要や見どころ、アクセス情報、注目の出展者について最新情報を交えて詳しく紹介します。やきものの魅力をたっぷり味わえる本イベントを、訪れる前にぜひチェックしてみてください。
目次
西日本陶磁器フェスタとは?
2025年も例年同様、展示販売のほか、ワークショップや講演会、若手陶芸家の作品展など多彩なプログラムが予定されています。
1979年(昭和54年)の第1回開催の歴史とイベント概要
西日本陶磁器フェスタは1979年にスタートし、西日本地域を中心とした全国主要産地の陶磁器文化を紹介し、陶磁器産業の振興・発展に寄与することを目的に発足しました。
福岡県北九州市・西日本総合展示場を会場とし、有田焼・伊万里焼・波佐見焼・唐津焼をはじめ全国29都道府県235社の窯元・作家が出展を予定しています。
近年では作り手との直接対話が楽しめる展示即売に加え、「西日本陶芸作家展」「花と器との出会い」「生け込み公開イベント」など陶磁器の魅力を多角的に体験できる企画が充実しており、単なる販売イベントではなく、地域文化や工芸の魅力を深く体験できる場として定着しています。
来場者数・規模はどのくらい?
本フェスタは長年にわたり5〜6万人規模の来場者を維持し、2010年代は概ね毎年5万人超を記録。出展ブース数も常時200を超え、西日本最大級の陶磁器イベントとして定着しています。
コロナ禍の2020年は来場者約3万人・出展149社まで縮小したものの、2022年以降は4万人規模に回復し、2024年(第46回)は来場者4万5千人・出展235社を目標に開催。2025年は5万人・235社体制を予定しています。
開催形態はリアルが基本で、オンラインは体験予約サイトやSNS配信などデジタル施策に限定されています。また協会は若年層誘客を目的としたカフェ企画やSNS強化を実施しており、来場者層の多様化が進みつつあります。
2025年の注目ポイント
2025年第47回西日本陶磁器フェスタは「ひとめで器に恋する日」をテーマに開催予定です。全国29都道府県から235社の窯元・作家が出展し、約5万点の陶磁器作品が展示販売されます。
注目の企画として、芸術性を極めた作品を一堂に展示する「西日本陶芸作家展」では、日展・日本工芸会・現代工芸美術家協会・日本新工芸家連盟の作家による合同作品展を開催。すべて1点もので購入も可能です。
アクセス・開催情報
西日本陶磁器フェスタ2025は、福岡県北九州市の「西日本総合展示場・本館」で開催されます。例年と同じく、秋の連休に合わせた日程で実施され、地元のみならず全国から陶磁器ファンが集う大規模イベントです。
アクセスの良さや、北九州ならではの周辺観光との組み合わせも人気の理由の一つです。ここでは、来場前に知っておきたい開催スケジュールやアクセス方法、チケット情報について詳しくご紹介します。
開催概要
名称
第47回 西日本陶磁器フェスタ
会期
令和7年9月19日(金)~24日(水)6日間
時間
10:00~17:00 (24日(水)は16:00まで)
入場料
当日600円(高校生以下無料)/ 前売400円(ローソンで販売)
会場
西日本総合展示場(北九州市小倉北区浅野3-8-1)
開催規模
展示会場:10,000m 2
出展者数(予定)
235社
来場者数(予定)
50,000人
主催
公益財団法人北九州観光コンベンション協会
公共交通機関・車での行き方
公共交通機関を利用する場合、最寄駅はJR「小倉駅」(新幹線)で、ペデストリアンデッキを経由し徒歩約5分です。博多駅からは新幹線で約23分、福岡空港からは地下鉄と新幹線を乗り継いで約26分(地下鉄「福岡空港」→「博多駅」9分、博多駅→小倉駅 新幹線約12分)が目安で、県外からのアクセスも良好です。
車での来場は、会場敷地内の「西日本総合展示場本館駐車場」(収容約180台)および「AIM地下駐車場」(収容427台)ほか、周辺に事前予約可能な民間駐車場が多数あります。いずれも有料で、特に週末・祝日は満車が予想されるため、公共交通機関の利用が推奨されます。周辺にはホテルやビジネス旅館も多く、宿泊を兼ねた来場にも便利です。
チケット種別と購入方法
西日本陶磁器フェスタの入場にはチケットが必要です。2025年は、一般入場券(前売400円/当日600円)、高校生以下は無料となっており、家族連れにも嬉しい料金設定です。
チケットはローソンで販売やコンビニ端末、下記ローチケチケットサイトでのオンライン購入が可能で、混雑緩和のためにも事前購入が推奨されています。
前売りチケット購入(前売400円)
https://l-tike.com/event/mevent/?mid=628686
見どころ・楽しみ方
西日本陶磁器フェスタは、国内外の陶磁器ファンが注目する一大イベントです。全国の産地から選りすぐりの窯元や作家が出展し、日常使いのうつわから一点ものの芸術作品まで幅広いラインナップが揃います。
さらに、陶芸体験や子ども向けワークショップなどの参加型プログラム、地元グルメや観光も楽しめる総合的な文化イベントとなっています。以下では、訪れる際に押さえておきたい3つの見どころをご紹介します。
全国29都道府県から235社の窯元・作家が出展
全国29都道府県から235社の窯元・作家が出展し、有田焼・美濃焼・唐津焼・萩焼・信楽焼・波佐見焼をはじめ、多彩な産地の新作や定番品が勢ぞろいします。各ブースでは作り手が常駐し、技法や作品背景について直接話を聞きながら購入できるのも大きな魅力です。
秋の新作を中心に、伝統技法を踏襲しながらも現代の暮らしに馴染むデザインの器が多彩に並びます。実際に手に取り、自分の感性に合う器を見つける楽しみが広がります。
ワークショップ・体験イベント
初心者でも気軽に参加できる陶芸体験コーナーでは、①電動ろくろ体験(参加費300円)、②絵付け体験(1,200円~)、③練り上げワークショップ(2,750円)の3プログラムを実施しています。
各体験は時間予約制で、電動ろくろ体験と練り上げワークショップはオンライン事前予約または当日受付枠にて申込可能です。作り手や教室スタッフがサポートを行い、子どもから大人まで初めての方も安心して参加できます。
会場内グルメ・周辺観光スポット
会場内には、県内外44店舗の日替わりロールケーキを楽しめる「ロールケーキカフェ」や、全国24蔵元の焼酎を味わえる「井筒屋焼酎蔵」、出展窯元自慢の器で淹れるコーヒーが揃う「コーヒーカップ展」、屋外のキッチンカーコーナーなど、多彩な飲食ブースが登場します。会場内では展示場新館外の指定エリアでのみ飲食が可能です。
会場周辺はJR小倉駅から直結の好立地で、徒歩約5分で小倉城や勝山公園へアクセスできます。市場グルメなら旦過市場(徒歩10分)、ショッピング・美術館を兼ね備えたリバーウォーク北九州(徒歩8分)、自然と歴史を学べる北九州市立いのちのたび博物館(モノレール3駅)など、フェスタの前後に北九州市中心部の観光も満喫できます。
出展者&購入ガイド
西日本陶磁器フェスタでは、全国から集結する窯元や作家たちの作品を実際に手に取りながら購入できるのが大きな魅力です。初心者からコレクターまで幅広い層が楽しめるよう、展示エリアにはジャンル別・地域別にブースが並び、価格帯も多様に用意されています。
ここでは、出展者の傾向や購入時のチェックポイント、会場内の配送サポートについて詳しくご紹介します。
主要出展窯元・作家一覧
全国29都道府県から242の窯元・作家が出展し、有田焼(佐賀県)、波佐見焼(長崎県)、萩焼(山口県)、唐津焼(佐賀県)、信楽焼(滋賀県)をはじめ、多彩な産地の伝統工芸作家や現代作家までが一堂に会します。
企画展「匠の職人工芸展」には全国36組の伝統工芸士が、「テーブルウエア関連品即売展」には15ブースの生活雑貨作家が参加。多くのブースでは作家が常駐し、技法や作品背景について直接話を聞きながら購入できるのも大きな魅力です。最新の出展者リストは公式サイト「陶磁器即売展 出展一覧」ページでご覧いただけます。
目利きポイントと価格帯
陶磁器選びでは、①釉薬の発色、②器の重さ、③高台(こうだい)の仕上げ、④手に持った時の馴染み具合などを確認するとよいでしょう。作家ものは一点ものが多く、同じ形や柄の作品がほぼ存在しないため、直感的な“出会い”を大切にすると良好な選択ができます。
価格帯は、日用品向けの使い勝手重視のアイテムが300円~1,000円前後、作家による芸術作品や希少性の高い一点物では数千円から数万円、場合によっては十万円以上まで様々です。
購入後の梱包・配送サービス
購入した陶磁器は、出展ブースごとに用意された緩衝材や段ボール箱を利用して有料で梱包してもらえます。
会場に共通の梱包ブースはないため、購入時に各出展者へ梱包方法と費用を必ず確認してください。
発送はヤマトホームコンビニエンス(ヤマト便)、日本郵便のゆうパック、佐川急便などの宅配便を利用できます。
ほとんどの出展者が追跡番号付き発送に対応しており、割れ物に適した梱包資材も取り扱っています。
遠方からの大量購入時は、各出展者との送料条件や配送可否を事前に確認すると安心です。
まとめ
西日本陶磁器フェスタは、伝統と現代が融合した陶磁器の魅力を存分に体験できる一大イベントです。1979年(昭和54年)の第1回開催以来、全国の窯元や作家が一堂に集い、多彩な作品との出会いの場を提供してきました。
2025年も注目企画やワークショップが充実しており、初心者からコレクターまで満足できる内容となっています。
また、アクセスや購入サポートも整っており、安心して楽しむことが可能です。陶磁器文化に触れ、実際に手に取って選ぶ体験は、オンラインでは味わえない大きな価値があります。ぜひ現地で、自分だけの“うつわ”と出会ってみてはいかがでしょうか。