1.海外初公開作品19件を含む日本初公開作品22件が出品
上海博物館所蔵の中国陶磁は、これまで日本をはじめ中国国外の展覧会で公開された作品もありますが、今回は出品作品50件のうち、海外初公開作品19件を含む日本初公開作品22件が含まれています。さらに、中国において最高級ランクの「国家一級文物」10件が含まれており、唐時代から清時代まで、中国陶磁の至宝の数々をお楽しみいただけます。

2.清朝宮廷御用磁器の希少なアップルグリーン色の作品が日本で初出品
清時代の康熙年間に景徳鎮官窯でつくられた《蘋果緑釉印盒(ひんかりょくゆういんごう)》(国家一級文物)が、海外初出品となり、初めて日本で展示されます。康熙朝の宮廷専用磁器のなかでも、鮮麗な紅色の「豇豆紅(こうとうこう)釉」はとくに希少で、製作が難しいとされています。本作は豇豆紅釉が窯変によって淡いアップルグリーンの「蘋果緑釉」となり、部分的に紅色も見られる極めて珍しい作品です。紅色と緑色が織りなす奥妙な世界をぜひご覧ください。

3.明時代“空白期”の謎―最新の学術成果
上海博物館には、これまで“空白期”と呼ばれていた明時代・15世紀の正統(せいとう)・景泰(けいたい)・天順(てんじゅん)の三代(1436-1464)の景徳鎮磁器の優品が多数所蔵されています。今回、展示7では、近年の研究と再評価によって注目されているこの“空白期”の作品14件を一堂に展示します。なお、上海博物館所蔵品に加え、当館所蔵の《青花松竹文鉢》1件も初公開します。

4.中国陶磁の美の競艶―上海博物館コレクション×大阪市立東洋陶磁美術館コレクション
唐時代から明時代まで、上海博物館所蔵品24件と大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品26件の作品が一堂に並びます。唐時代の女俑、定窯白磁、木葉天目、磁州窯、哥窯、汝窯、南宋官窯、明時代の宮廷専用の御用磁器が一つの空間に織りなす展示は見どころ満載です。今年4月にリニューアルした理想的な展示環境のもと、さらに世界唯一の自然採光展示室において、上海博物館と当館の至宝が織りなす競艶をご堪能ください。

スケジュール

2024年10月19日(土)〜2025年3月30日(日)

時間:9:30 〜 17:00
12月20日、21日は19:00まで

休館日:月曜日
11月4日、1月13日、2月24日は開館
11月5日、1月14日、2月25日は休館
年末年始(12月28日~1月4日)休館

入場料

一般 1800円、大学生・高校生 800円、中学生以下・障がい者手帳提示と付き添い1名 無料

オフィシャルURL

大阪市・上海市友好都市提携50周年記念 特別展「中国陶磁・至宝の競艶―上海博物館×大阪市立東洋陶磁美術館」

会場

大阪市立東洋陶磁美術館

アクセス

所在地:〒530-0005
大阪市北区中之島1-1-26
電話:06-6223-0055

京阪中之島線「なにわ橋」駅1号出口すぐ
Osaka Metro 御堂筋線・京阪本線「淀屋橋」駅1号出口、
Osaka Metro 堺筋線・京阪本線「北浜」駅26号出口各駅から約400m 大阪市中央公会堂東側

Share.

日本の伝統工芸の魅力を世界に発信する専門家集団です。人間国宝や著名作家の作品、伝統技術の継承、最新の工芸トレンドまで、幅広い視点で日本の工芸文化を探求しています。「Kogei Japonica 工芸ジャポニカ」を通じて、伝統と革新が融合する新しい工芸の世界をご紹介し、日本の伝統文化の未来を世界とつなぐ架け橋として活動を行っています。

Exit mobile version