伝統工芸品の魅力を発信するYouTubeチャンネルでは、職人の技や制作過程を映像で紹介することで、日本の伝統工芸品の価値を広める重要な役割を果たしています。
この記事では、2025年4月時点での伝統工芸品関連のYouTubeチャンネルをランキング形式で紹介します。
*ランキングに記載しているデータは、2025年4月13日時点のものになります。
目次
【2025年最新】伝統工芸品のYouTubeチャンネル人気ランキングトップ10
以下に、日本国内の伝統工芸品をテーマに発信している主要なYouTubeチャンネルを、登録者数の多い順に10チャンネルご紹介します。各チャンネルについて、登録者数、主な特徴、動画数、運営主体をまとめました。
第1位:プロセスX
- 登録者数:約134万人
- 動画投稿数:376本
- 運営主体:個人運営
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@processx
プロセスXは、登録者数約134万人を誇る日本発の人気YouTubeチャンネルで、世界中の「ものづくり」の製造過程を紹介することに特化しています。このチャンネルは、「私たちは世界のすべてのプロセスをあなたにお見せします」というコンセプトのもと、普段見ることのできない製品の製造工程や職人技をわかりやすく映像化し、視聴者に届けています。
動画内容は多岐にわたり、鉄板加工やコンクリートポール製造、発泡スチロールの生産工程など、日本国内外の工場や職人による高度な技術を紹介しています。これにより、日本と韓国を拠点に、日本の「ものづくり」の魅力を世界へ発信する役割も担っています。
また、製造過程だけでなく、その背景にある技術革新や歴史的な側面も取り上げることで、視聴者が製品への理解を深めることができる内容となっています。例えば、鉄スクラップリサイクルによる厚板製造や長年稼働してきた電気炉の操業風景など、迫力ある映像が好評を得ています。
高いクオリティと専門性を持ち、多くの企業から取材依頼を受けるなど、その影響力は非常に大きいです。ものづくりファンや工業技術に興味がある方には必見のチャンネルです。
第2位:Craftsmanship Process – SUIGENKYO
- 登録者数:約49.8万人
- 動画投稿数:497本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@Craftsmanship-Process
- 運営主体:株式会社 水玄京
「Craftsmanship Process – SUIGENKYO」は、登録者数約49.8万人を誇るYouTubeチャンネルで、伝統工芸や職人技に焦点を当てたコンテンツを提供しています。
内容は、日本の様々な職人たちがそれぞれの技術を駆使して製品を作り上げる過程を詳細に紹介し、その技術の美しさや職人たちの情熱を伝えています。
視聴者は、普段目にすることのない伝統技術の裏側を知ることができ、日本の文化や技術に対する理解を深めることができます。高品質な映像と丁寧な解説が特徴で、教育的な価値も高いと評価されています。
第3位:ジャパニーズインダストリー / Japanese Industry
- 登録者数:約20.2万人
- 動画投稿数:163本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@JapaneseIndustry26
- 運営主体:Journey Japan Crafts
運営は「Journey Japan Crafts」が行っており、日本の伝統工芸や現代の製造業、ものづくりの現場を世界に向けて発信しています。
このチャンネルでは、日本各地の工場や工房を訪れ、伝統的な技術から最新の産業プロセスまで、幅広いジャンルの製造現場を高画質な映像で紹介しています。動画は英語タイトルや字幕が付けられているものが多く、海外の視聴者にも分かりやすい内容となっているのが特徴です。
また、運営元のJourney Japan Craftsは、日本のクラフトや工芸品の魅力を伝える活動も行っており、チャンネルを通じて日本のものづくり文化の奥深さや職人技の素晴らしさを世界中に広めています。
日本の伝統工芸や産業技術に興味がある方、または日本のものづくりの現場を知りたい海外の視聴者にとって、信頼できる情報源となるチャンネルです。
第4位:伝統工芸 青山スクエア
- 登録者数:約16.2万人
- 動画投稿数:238本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@aoyamasquare
- オフィシャルサイト:伝統工芸 青山スクエア
- 運営主体:一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会
東京・赤坂の常設展示館「伝統工芸 青山スクエア」の公式チャンネルであり、日本各地の伝統的工芸品を一堂に集めたギャラリー&ショップとしての情報発信を行っています。
日本各地の様々な伝統的工芸品の制作工程を職人の手仕事映像で紹介しています。伝統工芸士たちが作品を作る姿を通じて視聴者に伝統工芸品への興味を持ってもらうことを目的としています。
動画は「手技TEWAZA」と題した5分前後の職人技の紹介シリーズなどが中心で、その数は200本以上にのぼります。
第5位:拘り -Kodawari-
- 登録者数:約8.33万人
- 動画投稿数:163本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@kodawari.official
- 運営主体:個人運営
チャンネル名の「拘り(こだわり)」が示す通り、日本のものづくりや職人技、製造現場の“こだわり”に焦点を当て、普段は見ることのできない製造工程や伝統技術の裏側を丁寧に紹介しています。
動画では、工場や工房での製品づくりの様子や、職人たちの熟練した手仕事、最新の産業技術など、幅広いジャンルの現場を高品質な映像で記録。視聴者は、製品が生まれるまでの過程や、そこに込められた情熱・工夫をリアルに体感できます。個人運営ならではの視点で、現場の空気感や細部へのこだわりを丁寧に伝えている点が特徴です。
また、動画本数が多く、さまざまな業種・分野の“ものづくり”を網羅しているため、工業技術や日本の伝統に興味がある方はもちろん、一般の視聴者にも分かりやすく楽しめる内容となっています。日本の技術力や職人文化の魅力を知りたい方におすすめのチャンネルです。
第6位:京都きものTV
- 登録者数:約2.22万人
- 動画投稿数:199本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@kyoko12564
- 運営主体:彼方此方屋
着物を中心とした伝統的な和装文化や生活文化をテーマにした番組形式のチャンネルです。
京都の着物愛好家グループによって運営されており、「楽々きもの三姉妹」というキャラクターが登場するシリーズなど、着物の着こなし方や豆知識、伝統行事などを楽しく紹介しています。
「100年後の日本へ着物文化をつなぐ」ことをコンセプトに掲げており、視聴者参加型の生配信企画なども実施しています。
また、京都の美しい風景や文化、着物に関するイベント情報なども紹介しており、着物を通じて京都の魅力を伝えています。着物愛好家だけでなく、これから着物を着てみたいと思っている方にも役立つ情報が満載です。
着物に関する知識を深めたい方や、日本の伝統文化に興味がある方におすすめのチャンネルです。
第7位:伝統工芸アイドル さくらいと
- 登録者数:約1.29万人
- 動画投稿数:1280本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@sakulight_fukui
- 運営主体:合同会社 進化ランド
福井県を拠点に活動する「伝統工芸を応援する」アイドルグループ「さくらいと」の公式チャンネルです。
メンバーが地元の伝統工芸品や職人を取材し、その魅力をPRする動画や音楽コンテンツを発信しています。
結成は2019年7月で、日本で唯一の伝統工芸アイドルとしてコンサートやメディアを通じ工芸品の魅力発信に取り組んできました。
週1回の定期YouTubeライブ配信を行っており、これまでに1000本以上の動画(ライブ配信アーカイブ含む)を公開しています。伝統工芸品を題材にした楽曲のMVや、プレゼント企画(例:登録者1万人突破記念の若狭牛プレゼント企画)など、ファンと工芸産地をつなぐユニークな企画が特徴です。
第8位:ニッポン手仕事図鑑
- 登録者数:約1.22万人
- 動画投稿数:316本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@NipponTeshigoto
- 運営主体:株式会社ニッポン手仕事図鑑
「日本でいちばん、職人を愛するメディア」を標榜する映像プロジェクト「ニッポン手仕事図鑑」の公式YouTubeチャンネルです。
未来に伝えたい日本の文化・職人技を記録し、職人へのインタビューや制作現場のドキュメンタリー映像を発信しています。
全国各地の伝統工芸産地を巡り、後継者不足など課題を抱える「職人たちのホンネ」や手仕事の魅力を伝える内容が特徴です。
2015年の活動開始以来、100本以上の職人映像を公開しており、後継者インターンシップ事業とも連動しています。
動画は1本あたり10~20分程度のドキュメンタリー形式が多く、現在300本以上を配信中です。
第9位:京都・伝統工芸すいっちょんの匠にSwitch On!
- 登録者数:約5470人
- 動画投稿数:360本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@switchon393
- 運営主体:個人運営
関西在住のYouTuber「すいっちょん」さんが、自ら日本各地の「匠」を訪ね歩き、その伝統や技を体当たりで紹介するチャンネルです。
京都を中心に、和菓子職人、陶芸家、漆芸家、刀鍛冶など様々な分野の職人を取り上げており、初心者目線で職人技のスゴさや伝統の面白さを伝えるドキュメンタリー風の内容になっています。
全制作工程を公開した職人密着動画や、コラボ企画、記念生配信なども行っています。
親しみやすいキャラクターと企画力で徐々にファンを増やし、京都市の伝統産業PR大使(非公認)を務めるなど地域とも連携しています。
第10位:熊本市くまもと工芸会館 公式チャンネル
- 登録者数:約1,830人
- 動画投稿数:27本
- YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@kumamoto-kougei
- 運営主体:熊本市くまもと工芸会館
熊本市南区にある「くまもと工芸会館」が運営する公式YouTubeチャンネルです。
館内で開催される伝統工芸品の企画展情報や、地元の伝統工芸技術の紹介動画を配信しています。
例えば、国指定伝統的工芸品である「肥後象がん(銀象嵌)」の刀の鍔を制作する全工程を収めた貴重な映像や、地域の伝統工芸品展の案内ショート動画(筑前博多織展、熊本のガラス工芸展など)を投稿しています。
まとめ
伝統工芸品の世界は、YouTubeというプラットフォームを通じて、より身近に、そしてより深く楽しめるようになっています。ランキングで紹介したチャンネルは、いずれも職人の技や作品の背景を丁寧に紹介しており、工芸品の価値を再発見できる貴重な情報源です。
今後も動画を通じた情報発信は拡大していくと予想され、工芸品のコレクションや投資を考えている方にとって、見逃せない存在になるでしょう。