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	<title>工芸ジャポニカ</title>
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	<title>工芸ジャポニカ</title>
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	<item>
		<title>LOEWE Craft Prize 2027応募ガイド｜写真・英文・提出物を解説</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/events/loewe-craft-prize-2027/</link>
					<comments>https://kogei-japonica.com/media/events/loewe-craft-prize-2027/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 23 Sep 2026 15:21:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[伝統工芸イベント]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027への応募を考えている工芸作家・工房の方にとって、最初に確認したいのは「何をつくるか」だけではありません。応募資格、作品条件、写真、ポートフォリオ、英文説明 [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/events/loewe-craft-prize-2027/">LOEWE Craft Prize 2027応募ガイド｜写真・英文・提出物を解説</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027への応募を考えている工芸作家・工房の方にとって、最初に確認したいのは「何をつくるか」だけではありません。応募資格、作品条件、写真、ポートフォリオ、英文説明など、制作とは別に準備すべき情報が複数あります。</p>
<p><b>LOEWE Craft Prize 2027の応募締切は、2026年10月15日23時59分（CET：中央ヨーロッパ時間）。応募情報は英語で入力し、作品写真2〜5枚、短い略歴、最大5作品のポートフォリオ、作品情報、本人確認書類、200語以内の英文コンセプト・技術説明（conceptual and technical statement）などを準備します。</b></p>
<p>重要なのは、必要項目を英訳して埋めれば終わりと考えないことです。作品写真、ポートフォリオ、英文説明は別々の提出物ですが、最終的には「この作家は何を考え、素材と技法をどのように扱い、なぜこの作品をつくったのか」という一つの像をつくります。</p>
<p>本記事では、2027年版のLOEWE FOUNDATION公式情報・FAQ・Rules of Entryをもとに、応募資格から写真規格、作品説明、提出直前の確認まで、実際に応募準備を進める順番に整理します。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<h2>LOEWE Craft Prize 2027とは？応募締切と基本条件</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/zZJDjz-L1cY?si=OPt8AijK3BIz5008" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027は、18歳以上のプロフェッショナル・アルティザン（Professional Artisan）を対象とする国際的な現代工芸賞です。第10回となる2027年版の応募締切は、2026年10月15日23時59分（CET：中央ヨーロッパ時間）です。</b></p>
<p>LOEWE FOUNDATION Craft Prizeは2016年に創設され、2027年で第10回を迎えます。LOEWEが職人の工房として始まった歴史を背景に、現代のクラフトにおける卓越性、芸術性、革新性を顕彰することを目的としています。</p>
<p>対象として例示されている分野は、陶芸（とうげい）、製本、エナメル細工、宝飾、漆、金属、家具、レザー、テキスタイル、ガラス、紙、木工などです。公式にはApplied Arts（応用芸術）の領域として説明されており、単に「伝統工芸品であるか」ではなく、作品としての芸術的意図と、素材・技法を通じた表現が重視されています。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<p>応募料は無料です。応募は公式オンライン登録から行い、メールで直接送付した応募は受け付けられません。フォームへの入力情報は英語のみとなります。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/trend/loewe-craft-prize-2026/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/05/loewe-foundation.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">LOEWE Craft Prize 2026受賞速報｜日本人ファイナリスト3名と現代工芸の評価軸</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/trend/loewe-craft-prize-2026/">https://kogei-japonica.com/media/trend/loewe-craft-prize-2026/</div><div class="lkc-excerpt">LOEWE Foundation Craft Prize 2026の最高賞は、韓国の陶芸家Jongjin Parkによる《Strata of Illusion》（2025年発表）。133カ国・地域から5,100件を超える応募を集めた第9回は、2026年5月12日にシンガポールで発表され、翌13日からNational Gallery Singaporeでファイナリスト展が開幕しました。日本からは中平美紗子、田中信行、吉積彩乃の3名が選出されています。世界の現代工芸に関わる人なら、5月12日という日付をカレンダーに入れていたかもしれません。工芸ジャポニカ編集長もその一人として、シンガポールからの発表を受け取り...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h3>賞金・展示・審査スケジュール</h3>
<p>大賞の賞金は<b>50,000ユーロ</b>です。また、審査員団（Jury）の裁量によって特別賞（Special Mention）が選出された場合、対象作品にはそれぞれ5,000ユーロが授与されます。</p>
<p>審査は二段階で行われます。まず専門家パネル（Expert Panel）が応募作品を審査し、最終選考へ進む作品を選びます。公式2027ページでは30作品のshortlistと説明されていますが、Rules of Entryでは<b>「最大30作品」</b>と規定されているため、本記事では最大30作品として扱います。</p>
<p>その後、デザイン、建築、ジャーナリズム、批評、美術館キュレーションなどの領域から構成される15名の審査員団（Jury）が、ファイナリスト作品から大賞を選出します。2027年の審査員団には、2026年受賞者のジョンジン・パク（Jongjin Park）氏、日本民藝館館長を務めるデザイナーの深澤直人氏らが名を連ねています。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>ここで注目したいのは、日本人の審査員がいること自体ではありません。<br />
審査員団には作家、デザイナー、建築家、キュレーターなど異なる立場の専門家が参加しています。つまり、技法の難易度だけではなく、作品が現代の工芸として何を提示しているのかを複数の視点から見られる賞だと考える方が適切です。</p>
</div>
<p>ファイナリストへの連絡は、専門家パネルによる選考後の<b>2027年1月</b>に、応募フォームへ入力した電話番号またはメールアドレスを通じて行われる予定です。大賞は審査員団の審査後、公式FAQでは<b>2027年5月</b>に決定すると案内されています。公式トップページでは授賞式・展覧会を2027年春にヨーロッパで開催予定としており、具体的な会場は本記事執筆時点では公表されていません。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<h2>誰が応募できる？応募資格を1つずつ確認する</h2>
<p><b>応募できるのは、応募時点で18歳以上のプロフェッショナル・アルティザン（professional artisan）です。国籍は問われず、個人またはグループで応募できます。ただし、作品にも制作時期、一点物、受賞歴など複数の条件があります。</b></p>
<p>2027年版の公式情報では、応募者は18歳以上であること、工芸を専門的な活動として継続していることが求められています。国籍による制限はありません。</p>
<p>応募作品については、主に以下の条件が示されています。</p>
<ul>
<li>Applied Arts（応用芸術）の領域に属すること</li>
<li>オリジナル作品であること</li>
<li>一点物であること</li>
<li>作品の全部または一部が手作業で制作されていること</li>
<li>過去5年以内に制作された作品であること</li>
<li>過去に賞を受賞していないこと</li>
<li>技術的な完成度だけでなく、芸術的意図が示されていること</li>
<li>伝統を現代に更新するという意味での革新性があること</li>
</ul>
<p>「伝統を更新する」という条件は、伝統技法を否定した作品でなければならない、という意味ではありません。何を受け継ぎ、どこを変え、素材や工程を現在の表現へどう接続したのかを説明できることが重要です。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<p>また、作品制作の外注には注意が必要です。公式FAQでは、自分でデザインや構想を行っていても、実際の制作を第三者へ委託した場合は応募できず、応募者自身が作品の制作者（maker）でなければならないと説明されています。</p>
<p>分業や共同制作を取り入れている作家・工房の場合は、自身がどの工程を担ったのか、グループ応募（group submission）として扱うべきなのかを応募前に確認しておく必要があります。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<p>応募できるのは、一人または一グループにつき1作品、もしくは一つの芸術的創作として成立する1シリーズです。また、同じ作品を別の賞へ同時に応募することはできません。</p>
<h3>「プロフェッショナル・アルティザン」とは何を指すか</h3>
<p><b>プロフェッショナル・アルティザン（professional artisan）は、「工芸だけで生計を立てている人」という意味ではありません。</b></p>
<p>公式FAQでは、工芸を専門的な活動として行い、展覧会、ギャラリー、見本市、教育プログラムなどへ積極的に参加していることが目安とされています。工芸から得る収入だけで生活している必要はありません。</p>
<p>学生についても、18歳以上で、略歴から工芸を専門的に継続していることを示せれば応募可能です。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>工芸ジャポニカ編集部コメント</b></p>
<p>若手作家や副業で制作を続けている作家の場合、肩書きを大きく見せる必要はありません。<br />
それよりも、どのような作品を継続して制作し、どこで発表し、どのような活動を積み重ねてきたのかを作家略歴（Biography）で正確に整理することが重要です。「プロかどうか」を自己評価するより、公式FAQが示す活動実態に照らして確認する方が判断しやすいでしょう。</p>
</div>
<h2>何を準備すればよい？提出物と写真規格を実務チェックリストで確認する</h2>
<figure id="attachment_11537" aria-describedby="caption-attachment-11537" style="width: 2560px" class="wp-caption aligncenter"><img fetchpriority="high" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/LOEWE_2026_CRAFT_PRIZE_HERO_sRGB_CROPPED_00050_16x9-scaled.webp" alt="LOEWE Craft Prize 2027" width="2560" height="1441" class="size-full wp-image-11537" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/LOEWE_2026_CRAFT_PRIZE_HERO_sRGB_CROPPED_00050_16x9-scaled.webp 2560w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/LOEWE_2026_CRAFT_PRIZE_HERO_sRGB_CROPPED_00050_16x9-768x432.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/LOEWE_2026_CRAFT_PRIZE_HERO_sRGB_CROPPED_00050_16x9-1536x865.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/LOEWE_2026_CRAFT_PRIZE_HERO_sRGB_CROPPED_00050_16x9-2048x1153.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/LOEWE_2026_CRAFT_PRIZE_HERO_sRGB_CROPPED_00050_16x9-150x84.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/LOEWE_2026_CRAFT_PRIZE_HERO_sRGB_CROPPED_00050_16x9-450x253.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/LOEWE_2026_CRAFT_PRIZE_HERO_sRGB_CROPPED_00050_16x9-1200x675.webp 1200w" sizes="(max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /><figcaption id="caption-attachment-11537" class="wp-caption-text"><a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE Craft Prize 2027</a></figcaption></figure>
<p><b>LOEWE Craft Prize 2027では、作品写真だけではなく、作家略歴（Biography）、最大5作品のポートフォリオ（Portfolio）、作品情報、本人確認書類、200語以内の英文コンセプト・技術説明（conceptual and technical statement）などを準備します。</b></p>
<p>公式トップページでは写真と作品コンセプト文が簡潔に案内されていますが、実際の応募ではRules of Entryに記載された詳細項目まで確認する必要があります。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>提出項目</th>
<th>主な内容</th>
<th>準備時のポイント</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>応募者情報</td>
<td>氏名・グループ名、国・地域、生年月日・出生地、電話、メール、住所など</td>
<td>本人確認書類と表記を合わせる</td>
</tr>
<tr>
<td>作家略歴（Biography）</td>
<td>短い作家略歴</td>
<td>展示・活動歴を事実ベースで整理する</td>
</tr>
<tr>
<td>ポートフォリオ（Portfolio）</td>
<td>キャリアを代表する最大5作品</td>
<td>応募作だけでなく作家活動の流れを見せる</td>
</tr>
<tr>
<td>応募作品情報</td>
<td>作品名、寸法、素材、重量、カテゴリーなど</td>
<td>単位と英語表記を統一する</td>
</tr>
<tr>
<td>作品価値</td>
<td>保険目的の概算価値をユーロで入力</td>
<td>販売価格とは目的が異なる点に注意する</td>
</tr>
<tr>
<td>本人確認書類</td>
<td>パスポートまたは公的身分証明書（official ID）</td>
<td>有効な書類を用意する</td>
</tr>
<tr>
<td>作品説明</td>
<td>英文コンセプト・技術説明（conceptual and technical statement）</td>
<td>200語以内で整理する</td>
</tr>
<tr>
<td>作品写真</td>
<td>2〜5枚</td>
<td>異なる視点から撮影する</td>
</tr>
<tr>
<td>動画</td>
<td>任意</td>
<td>最大1分</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>作品写真は<b>2〜5枚</b>です。公式のRules of Entryでは異なる視点から撮影し、そのうち1枚のみ人物を作品の横に配置してスケールを示すよう求めています。また、背景は白無地（white neutral background）が指定されています。</p>
<p>画像ファイルについて公式FAQでは、JPGまたはPNG、800×600px以上、200dpi以上、1ファイル2MB以下と案内されています。動画を追加する場合は最大1分です。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>作品写真は「きれい」より「何が分かるか」で選ぶ</b></p>
<p>工芸作品の応募写真では、広告写真のような演出性より、作品の形、表面、素材、構造、スケールを正確に読み取れることが重要です。<br />
5枚提出する場合は、全体像、斜めからの立体構造、素材や技法のディテール、裏面・内部などの構造、人物を用いたスケール写真というように、それぞれ異なる役割を持たせると整理しやすくなります。</p>
</div>
<p>応募フォームは一度に完成させる必要はありません。公式FAQによると入力内容は自動保存され、提出（Submit）前であれば修正できます。ただし、<b>一度提出した後は内容を変更できません。</b><br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>2027年版Rules of Entryを確認するときの注意</b></p>
<p>2026年9月16日時点で、公式2027ページ内「How to participate」にある「Rules of Entry 2027」からは2027年版の応募規約を確認できます。一方、公式サイト最下部の一般的な「Rules of Entry」リンクでは、2026版PDFへ移動する状態が確認されています。応募前はフッターだけを頼りにせず、2027ページ内の「Rules of Entry 2027」から最新版を確認してください。</p>
<p>（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
</div>
<p><b>提出前チェックリスト</b></p>
<ul>
<li>応募者が18歳以上でプロフェッショナル・アルティザンの条件を満たしているか</li>
<li>作品が過去5年以内に制作されているか</li>
<li>一点物で、過去に受賞していないか</li>
<li>同じ作品を別の賞へ同時応募していないか</li>
<li>応募者自身が制作した作品であることを確認したか</li>
<li>作家略歴（Biography）を整理したか</li>
<li>ポートフォリオを最大5作品に整理したか</li>
<li>作品名・寸法・素材・重量・カテゴリーを確認したか</li>
<li>保険用の概算価値をユーロで入力できる状態にしたか</li>
<li>パスポートまたは公的身分証明書を用意したか</li>
<li>英文コンセプト・技術説明を200語以内にまとめたか</li>
<li>作品写真を2〜5枚用意したか</li>
<li>写真のうち1枚は人物を用いてスケールを示す写真になっているか</li>
<li>写真背景は白無地になっているか</li>
<li>JPGまたはPNG、800×600px以上、200dpi以上、2MB以下を確認したか</li>
<li>動画を付ける場合は1分以内か</li>
<li>応募情報を英語で統一したか</li>
<li>提出前に最新のRules of Entry 2027を確認したか</li>
</ul>
<h3>英文コンセプト文で伝えるべきこと</h3>
<p><b>200語以内の英文説明では、工程を羅列するのではなく、「作品の意図」「素材と技法」「それらを選んだ理由」を一続きで伝えることが重要です。</b></p>
<p>2027年版のRules of Entryでは、作品について英文コンセプト・技術説明（conceptual and technical statement）を200語以内で提出することが求められています。</p>
<p>最初から英語を書こうとするより、まず日本語で次の3点を整理すると文章を組み立てやすくなります。</p>
<ul>
<li>この作品は何についての作品なのか</li>
<li>なぜ、この素材と工程でなければならなかったのか</li>
<li>既存の技法・用途・伝統を、どのように再解釈しているのか</li>
</ul>
<p>日本の工芸作品を英語へ翻訳するとき、「traditional Japanese craftsmanship」「harmony with nature」「tradition and innovation」といった便利な言葉に寄りかかると、作品固有の情報が薄くなりやすくなります。</p>
<p>たとえば漆（うるし）の作品であれば、「伝統的な漆技法を使っている」と書くだけでなく、塗膜の層、研磨、削り、乾燥、経年変化といった素材固有の性質が作品の構造や意味へどのように関わっているのかまで説明できます。</p>
<p>陶芸であれば、釉薬（ゆうやく）の名称や焼成（しょうせい）温度を並べるだけではなく、土の収縮、炎、釉薬の流れ、偶発性と制御の関係が、最終的な形へどう結びついているのかを考えます。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>国際公募で作品を言葉にする作業は、英訳そのものより、その前に行う「編集」が重要です。制作している本人には当たり前になっている素材の選択や工程の判断を、一度作品の外側から見直す必要があります。<br />
難しい英語を使うことよりも、「なぜこの素材なのか」「なぜこの方法なのか」を具体的に言葉にする方が、作品の輪郭は明確になります。</p>
</div>
<p>蒔絵（まきえ）、乾漆（かんしつ）、象嵌（ぞうがん）、焼締（やきしめ）など、日本独自の技法名は無理に一般的な英単語一語へ置き換える必要はありません。作家、工房、産地団体、美術館などが使用している既存の英語表記を確認したうえで、必要に応じてローマ字表記と短い説明を組み合わせる方法があります。</p>
<p>英語へ置き換えることそのものを目的にせず、<b>意味を失わず、初めて作品を見る人にも理解できること</b>を優先します。</p>
<h2>応募すべきか迷ったら？よくある誤解とその補足【FAQ】</h2>
<p>応募前に迷いやすい点を、2027年版の公式FAQに基づいて整理します。</p>
<dl>
<dt><b>Q1. 応募締切はいつですか。</b></dt>
<dd>2026年10月15日23時59分（CET）です。応募受付は2026年7月8日から開始されています。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
<dt><b>Q2. 参加費はかかりますか。</b></dt>
<dd>かかりません。公式FAQで登録料（registration fee）はないと明記されています。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
<dt><b>Q3. 何作品まで応募できますか。</b></dt>
<dd>個人またはグループにつき、1作品または一つの芸術的創作として成立する1シリーズです。</dd>
<dt><b>Q4. 過去に他の賞へ応募して落選した作品でも応募できますか。</b></dt>
<dd>応募できます。ただし過去に賞を受賞していないこと、過去のLOEWE FOUNDATION Craft Prizeでファイナリストとなった作品ではないことなど、その他の条件を満たす必要があります。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
<dt><b>Q5. 制作の一部を外部に依頼した場合は応募できますか。</b></dt>
<dd>公式FAQでは、自分でデザインや構想を行っていても、制作を第三者へ委託した作品は応募できず、応募者自身が制作者（maker）である必要があると説明されています。共同制作の場合はグループ応募（group submission）の条件も確認してください。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
<dt><b>Q6. 学生でも応募できますか。</b></dt>
<dd>18歳以上で、展覧会、ギャラリー、見本市、教育プログラムなどへの参加を通じて、工芸を専門的な活動として継続していることを作家略歴で示せる場合は応募可能です。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
<dt><b>Q7. 応募情報は日本語で提出できますか。</b></dt>
<dd>できません。オンライン登録フォームの情報は英語で提出する必要があります。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
<dt><b>Q8. 一度提出した後に修正できますか。</b></dt>
<dd>できません。入力途中は自動保存され、提出前であれば変更できますが、提出後の修正はできません。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
<dt><b>Q9. 過去に展示した作品でも応募できますか。</b></dt>
<dd>展示済みであることだけを理由に応募対象外にはなりません。過去の受賞歴、制作時期、所有条件など、その他の応募要件を満たしているかを確認してください。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
<dt><b>Q10. 同じ作品を別のコンペにも同時に応募できますか。</b></dt>
<dd>できません。公式FAQでは、同一作品を別の賞へ同時に応募することは認められていません。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</dd>
</dl>
<h2>LOEWE Craft Prize 2027 応募条件を一覧で比較する【比較表】</h2>
<p><b>応募条件は、資格・作品・提出物・写真・言語の5つに分けて確認すると抜け漏れを防ぎやすくなります。</b></p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>項目</th>
<th>2027年版の主な内容</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>応募期間</td>
<td>2026年7月8日〜10月15日23時59分（CET）</td>
</tr>
<tr>
<td>参加費</td>
<td>無料</td>
</tr>
<tr>
<td>応募資格</td>
<td>18歳以上のプロフェッショナル・アルティザン。国籍不問、個人またはグループ</td>
</tr>
<tr>
<td>作品条件</td>
<td>Applied Arts、オリジナル、一点物、全部または一部が手作業、過去5年以内、過去の受賞歴なし、芸術的意図を示す作品</td>
</tr>
<tr>
<td>応募点数</td>
<td>一人または一グループにつき1作品、または一つの作品として成立する1シリーズ</td>
</tr>
<tr>
<td>作家略歴</td>
<td>短い作家略歴</td>
</tr>
<tr>
<td>ポートフォリオ</td>
<td>キャリアを代表する最大5作品</td>
</tr>
<tr>
<td>作品情報</td>
<td>作品名、寸法、素材、重量、カテゴリー、ユーロ建ての保険用概算価値など</td>
</tr>
<tr>
<td>本人確認</td>
<td>パスポートまたは公的身分証明書</td>
</tr>
<tr>
<td>英文作品説明</td>
<td>英文コンセプト・技術説明、200語以内</td>
</tr>
<tr>
<td>写真</td>
<td>2〜5枚。JPG/PNG、800×600px以上、200dpi以上、2MB以下。白無地の背景、人物を用いてスケールを示す写真を1枚含める</td>
</tr>
<tr>
<td>動画</td>
<td>任意、最大1分</td>
</tr>
<tr>
<td>提出言語</td>
<td>英語</td>
</tr>
<tr>
<td>ファイナリスト選出</td>
<td>専門家パネルが最大30作品を選出。2027年1月に対象者へ連絡予定</td>
</tr>
<tr>
<td>大賞決定</td>
<td>15名の審査員団が選考。公式FAQでは2027年5月に決定予定</td>
</tr>
<tr>
<td>賞金</td>
<td>大賞50,000ユーロ。特別賞が授与された場合は各5,000ユーロ</td>
</tr>
<tr>
<td>展示・カタログ</td>
<td>大賞作品およびファイナリスト作品を2027年春のヨーロッパでの展覧会・公式カタログに掲載予定</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）<br />
（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<h2>応募後、作家として次にすべきことは？</h2>
<p><b>今回準備する英文の作家略歴、ポートフォリオ、作品写真、作品説明は、LOEWE Craft Prizeだけで終わらせず、今後の海外公募やギャラリーへの提案に使える作家資料として残しておくことをおすすめします。</b></p>
<p>国際公募のたびに、作品寸法を測り直し、過去作を探し、英語タイトルを決め、作家略歴を書き直すのは大きな負担です。</p>
<p>新しい作品が完成した段階で、作品名、制作年、素材、技法、寸法、重量、作品写真、日本語の短い説明、英語表記まで一組にして保存しておけば、次の公募への対応速度は大きく変わります。</p>
<p>今回選んだ最大5作品のポートフォリオについても、単純に新しい作品を5点並べるのではなく、制作テーマ、素材との関係、技法の変化、スケール、作家として継続している問いが読み取れるかを確認してみてください。</p>
<p>ポートフォリオは作品一覧ではありません。<b>「何をつくってきたか」と同時に、「この作家は何を考え続けてきたのか」を伝える資料</b>です。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>LOEWE Craft Prizeへの応募で整理した資料の価値は、結果が出た瞬間に消えるものではありません。むしろ国際公募を一つの締切として使い、自分の作品情報を日本語・英語の両方でアーカイブすることに長期的な価値があります。<br />
国際発信は「海外向けに作品を飾り直すこと」ではなく、普段の制作の中にある判断を、異なる文化背景の人にも伝わる形へ編集することだと考えています。</p>
</div>
<p>工芸ジャポニカでは、工芸作家・工房のプロフィールや制作背景を国内外へ伝える記事を継続的に発信しています。LOEWE Craft Prizeの過去の受賞結果や、国際的な現代工芸の評価軸を確認したい方は、2026年版の分析記事もあわせてご覧ください。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/trend/loewe-craft-prize-2026/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/05/loewe-foundation.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">LOEWE Craft Prize 2026受賞速報｜日本人ファイナリスト3名と現代工芸の評価軸</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/trend/loewe-craft-prize-2026/">https://kogei-japonica.com/media/trend/loewe-craft-prize-2026/</div><div class="lkc-excerpt">LOEWE Foundation Craft Prize 2026の最高賞は、韓国の陶芸家Jongjin Parkによる《Strata of Illusion》（2025年発表）。133カ国・地域から5,100件を超える応募を集めた第9回は、2026年5月12日にシンガポールで発表され、翌13日からNational Gallery Singaporeでファイナリスト展が開幕しました。日本からは中平美紗子、田中信行、吉積彩乃の3名が選出されています。世界の現代工芸に関わる人なら、5月12日という日付をカレンダーに入れていたかもしれません。工芸ジャポニカ編集長もその一人として、シンガポールからの発表を受け取り...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>まとめ</h2>
<p><b>LOEWE Craft Prize 2027の応募締切は2026年10月15日23時59分（CET）です。応募する場合は、作品そのものだけでなく、写真2〜5枚、作家略歴、最大5作品のポートフォリオ、作品情報、本人確認書類、200語以内の英文コンセプト・技術説明まで早めに準備しておく必要があります。</b></p>
<p>特に注意したいのは、過去5年以内の一点物であること、過去に受賞していないこと、応募者自身が制作者であること、同じ作品を他の賞へ同時応募できないこと、提出後には修正できないことです。</p>
<p>そして工芸ジャポニカが、この応募で最も大切だと考えるのは「海外向けらしい言葉」をつくることではありません。</p>
<p>どの素材を選んだのか。なぜその工程が必要だったのか。どこを受け継ぎ、何を変えたのか。その判断を一つずつ言葉にしていくことです。</p>
<p>技法そのものの高度さだけではなく、素材、工程、造形、意図が一つの作品としてどう結びついているかを整理できれば、今回作成した応募資料は次の展覧会や国際公募、ギャラリーとの対話にも残ります。</p>
<p>応募を検討している方は、まず候補作品を1作品または1シリーズに絞り、<b>「作品写真」「作家略歴」「ポートフォリオ」「200語のコンセプト文」</b>の4項目を分けて準備するところから始めてみてください。</p>
<p>応募前には、必ずLOEWE FOUNDATION公式ページから最新のRules of Entry 2027とFAQを再確認してください。<br />（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2027" rel="noopener nofollow" target="_blank">LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）<br />
（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">FAQs &#8211; LOEWE Craft Prize 2027｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/events/loewe-craft-prize-2027/">LOEWE Craft Prize 2027応募ガイド｜写真・英文・提出物を解説</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>初めての土鍋選び｜炊飯・大きさ・IH対応・伊賀焼と萬古焼を解説</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/crafts/donabe-guide/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 23 Sep 2026 15:11:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[伝統工芸品]]></category>
		<category><![CDATA[工芸入門]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://kogei-japonica.com/media/?p=11451</guid>

					<description><![CDATA[<p>秋冬が近づくと、土鍋を新調しようと考える方も増えてきます。ただ、いざ探し始めると「号数」という見慣れない表記や、炊飯用・鍋料理用という違い、IH対応の有無など、確認すべき条件が意外に多いことに気づきます。 初めての土鍋は [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/donabe-guide/">初めての土鍋選び｜炊飯・大きさ・IH対応・伊賀焼と萬古焼を解説</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>秋冬が近づくと、土鍋を新調しようと考える方も増えてきます。ただ、いざ探し始めると「号数」という見慣れない表記や、炊飯用・鍋料理用という違い、IH対応の有無など、確認すべき条件が意外に多いことに気づきます。</p>
<p><b>初めての土鍋は、号数だけではなく「何を作るか」「どれくらいの容量が必要か」「自宅の熱源で使えるか」の3点から絞り込むのが基本です。</b>さらに、日常的に使うなら本体の重さや収納場所まで確認しておくと、購入後の使いにくさを減らせます。</p>
<p>この記事では、土鍋選びの基本から、炊飯用と鍋料理用の違い、IHで使う際の注意点、そして伊賀焼（いがやき）・四日市萬古焼（よっかいちばんこやき）という代表的な産地まで、メーカーや自治体の一次情報を確認しながら整理します。</p>
<h2>土鍋選びで最初に確認すべき3つのポイントとは？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/1wwNtlCKFFY?si=ROAx4OFVmMHWEj22" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>土鍋選びでは「用途」「容量・大きさ」「熱源」の3点を最初に確認しましょう。</b>人数や号数だけでは、自分の調理環境に合うかどうかまでは判断できません。</p>
<p>一口に土鍋といっても、炊飯を主目的に設計されたもの、食卓で鍋料理を囲みやすいもの、煮込みや蒸し料理まで想定したものなど、製品ごとの設計はさまざまです。</p>
<p>さらに、同程度の外径でも深さが違えば入る量は変わります。本体が大きくなれば、水や食材を入れた状態での重量も増えます。</p>
<p>購入前には、次の順番で条件を整理すると選びやすくなります。</p>
<ul>
<li><b>用途：</b>炊飯、鍋料理、煮込みなど、何を最もよく作るか</li>
<li><b>容量・大きさ：</b>普段作る量に合っているか。収納・洗浄に無理がないか</li>
<li><b>熱源：</b>ガス火、IHなど、自宅の調理機器で使用できるか</li>
</ul>
<p>特にIHの場合は、土鍋の商品表示だけでなく、<b>IHクッキングヒーター本体側が陶磁器製の鍋に対応しているか</b>まで確認する必要があります。この点は後ほど詳しく説明します。</p>
<h2>号数だけで選ぶと失敗する理由とは？</h2>
<p><b>号数は土鍋の大きさを把握するための目安の一つですが、容量や使用人数を正確に決める規格値として扱わないことが大切です。</b>最終的には、メーカーが公開している実寸・容量・重量を確認しましょう。</p>
<p>土鍋の商品名では「6号」「8号」「9号」などの号数表記が広く使われています。しかし、土鍋には浅く広い形、深さのある形、炊飯専用の形などがあり、同じような外径でも実際に入る量は異なります。</p>
<p>そのため、オンラインで購入する際は、号数だけを見るのではなく、少なくとも<b>外径・高さ・容量・重量</b>の4項目を比較するのがおすすめです。</p>
<h3>号数と人数・容量の目安表</h3>
<p>号数と人数の対応は販売店などで目安が示されることがありますが、工芸ジャポニカでは「○号なら必ず○人用」という固定換算は推奨しません。形状や深さによって容量が変わるためです。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>確認項目</th>
<th>何を見るか</th>
<th>選ぶときの考え方</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>号数</td>
<td>商品の大きさを把握する目安</td>
<td>号数だけで人数・容量を確定しない</td>
</tr>
<tr>
<td>外径</td>
<td>鍋本体の幅</td>
<td>コンロ・食卓・収納場所に収まるか確認</td>
</tr>
<tr>
<td>高さ・深さ</td>
<td>鍋の形状</td>
<td>鍋料理・煮込みなど用途との相性を見る</td>
</tr>
<tr>
<td>容量</td>
<td>メーカー公表のml・L表示</td>
<td>普段使っている鍋との比較が分かりやすい</td>
</tr>
<tr>
<td>重量</td>
<td>本体・蓋を含む重量</td>
<td>水や食材を入れた状態まで想像する</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>「一人だから小さい土鍋」「家族だから大きな土鍋」と単純に決めるよりも、現在使っている鍋の容量を一度確認し、それを基準に比較すると実際の使い勝手を想像しやすくなります。</p>
<h3>号数だけでなく容量（ml/L）を確認すべき理由</h3>
<p>土鍋の実用性を考えるうえでは、容量表示が重要です。特に炊飯用の場合は、「何号」よりも「何合炊けるか」という設計のほうが直接的な判断材料になります。</p>
<p>例えば伊賀焼窯元・長谷園（ながたにえん）の炊飯土鍋「かまどさん」は、一合炊きから五合炊きまで用意されており、公式仕様では一合炊きが容量600ml、三合炊きが1,500ml、五合炊きが2,500mlです。また、サイズが大きくなるにつれて本体重量も増えます。<br />
（参照：<a href="https://store.igamono.jp/?pid=85075826" rel="noopener nofollow" target="_blank">かまどさん｜伊賀焼窯元 長谷園</a>）</p>
<p>炊飯用であれば、普段何人で食べるかだけでなく、<b>一度に何合炊くのか、まとめて炊いて保存するのか</b>まで考える必要があります。</p>
<p>鍋料理でも同じです。満水容量まで具材やだしを入れて使用するわけではないため、単純な容量値だけでなく、深さや余裕も含めて考えましょう。</p>
<h2>炊飯用と鍋料理用、どちらを選ぶべき？</h2>
<p><b>ごはんを頻繁に炊くなら炊飯を前提に設計された土鍋、鍋料理や煮込みを幅広く楽しみたいなら汎用性の高い土鍋が候補になります。</b>どちらが優れているかではなく、最も多く使う用途に合わせて考えましょう。</p>
<p>土鍋は、耐熱性を考慮した陶土などを用いて作られる陶製の調理器具です。金属鍋とは熱の伝わり方や蓄熱の性質が異なりますが、耐熱性や使用できる熱源、空焚きの可否などは製品によって異なります。</p>
<p>したがって「土鍋だから同じように使える」と考えるのではなく、個々の商品仕様を確認することが基本です。</p>
<h3>炊飯専用土鍋の特徴（かまどさんシリーズを例に）</h3>
<p><iframe width="922" height="832" src="https://www.youtube.com/embed/T1lupWKiImQ" title="かまどさん「土鍋ごはんの炊き方」&#x1f4ad;#かまどさん #土鍋ごはん" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>炊飯を目的として設計された土鍋では、土の性質、本体の厚み、蓋の構造などに炊飯のための工夫が組み込まれている場合があります。</p>
<p>長谷園の「かまどさん」は、蓄熱力の高い伊賀の粗土を使った肉厚成形の土鍋で、「中ふた＋上ふた」の二重蓋構造を採用しています。長谷園は、肉厚の本体と二重蓋の構造によって、細かな火加減調整をせずに炊飯できる設計であると説明しています。<br />
（参照：<a href="https://store.igamono.jp/?pid=85075826" rel="noopener nofollow" target="_blank">かまどさん｜伊賀焼窯元 長谷園</a>）</p>
<p>ここで重要なのは、「土鍋ならすべて同じように炊飯できる」という意味ではないことです。炊飯性能を重視する場合は、炊飯可能量や推奨される火力、対応熱源などを個別に確認してください。</p>
<p>また、「かまどさん」は通常モデルではガス火に対応し、IHには対応していません。炊飯土鍋を選ぶ際には、デザインや容量の前に自宅の熱源との適合確認が必要です。<br />
（参照：<a href="https://store.igamono.jp/?pid=85075826" rel="noopener nofollow" target="_blank">サイズ・仕様｜かまどさん｜伊賀焼窯元 長谷園</a>）</p>
<h3>鍋料理・煮込み料理用土鍋の特徴</h3>
<p>鍋料理を主用途とする場合は、複数人で食卓を囲んだときに具材を取りやすい口径や、作りたい量に合った深さ・容量を見ると選びやすくなります。</p>
<p>一方、煮込み料理にも頻繁に使いたい場合は、深さや保温性だけでなく、本体重量にも注意が必要です。大型の土鍋は水や食材を入れることでさらに重くなるため、コンロから食卓への移動や洗浄まで想定してください。</p>
<p>オーブン、電子レンジ、空焚きなどへの対応も製品によって異なります。例えば同じ窯元でも、炊飯用、煮込み用、蒸し料理用、空焚き可能な調理器具がそれぞれ分けて展開されています。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>「一台で何でもできる」ことは、一見すると便利に見えます。しかし道具の設計には必ず優先順位があります。炊飯を毎日のようにする人と、週末に家族で鍋を囲む人では、最適な土鍋は同じではありません。<br />
<b>多機能かどうかより、一番よく使う場面、状況に合っているか</b>を先に見ることが、長く使うための近道です。</p>
</div>
<h2>自宅の熱源はガス？IH？対応の見分け方</h2>
<p><b>IHで土鍋を使う場合は、土鍋の商品表示だけではなく、IHクッキングヒーター本体の取扱説明書まで確認してください。</b>「IH対応」と表示された陶磁器製鍋であっても、IH機器側が使用を認めていない場合があります。</p>
<p>これは土鍋選びで特に注意したいポイントです。IHは機種によって使用できる鍋の材質や底面形状などに条件があります。</p>
<p>例えばPanasonicは、同社の一部ビルトインIHについて、SGマークや「IH用」の表示がある場合でも土鍋などの陶磁器製鍋を使用しないよう案内しています。陶磁器製鍋の使用によって火力制御が正常に働かなかったり、本体故障の原因になったりする可能性があるためです。<br />
（参照：<a href="https://sumai.panasonic.jp/ihcook/faq/faq.php?id=a-03" rel="noopener nofollow" target="_blank">使用できる鍋について｜Panasonic</a>）</p>
<p>一方で、IH機器によって使用条件は異なります。そのため、購入時は<b>「土鍋側がIH対応か」と「自宅のIH本体がその種類の土鍋を使用可能としているか」の両方</b>を確認してください。</p>
<h3>IH対応土鍋の仕組み</h3>
<p>陶磁器そのものは、鉄や一部のステンレス鍋と同じ仕組みでIH加熱されるわけではありません。そのためIH対応土鍋には、IHで発熱する素材や構造を組み合わせた製品があります。</p>
<p>ただし、その方式はメーカーや製品によって異なります。「IH対応土鍋はすべて同じ構造」と考えるのではなく、それぞれの商品説明や取扱説明書を確認することが重要です。</p>
<p>また、IH対応という表示は、炊飯・空焚き・焼き料理など、あらゆる調理に対応することを意味しません。対応熱源と対応調理は別々に確認しましょう。</p>
<h3>IH非対応の土鍋をIHで使いたい場合の選択肢</h3>
<p><b>IH非対応の土鍋を、自己判断でIHクッキングヒーターに使用することは避けてください。</b>市販の発熱器具などが存在する場合でも、自宅のIH機器メーカーと土鍋メーカーの双方がその使用方法を認めているかを確認する必要があります。</p>
<p>特に、IH本体のメーカーが陶磁器製鍋を使用不可としている場合は、「IH対応」と表示された土鍋であっても使用できないことがあります。</p>
<p>手持ちの土鍋をIH環境で使用したい場合は、一般的な情報だけで判断せず、IH本体の型番を確認したうえでメーカーの取扱説明書・サポート情報に従ってください。</p>
<h4>熱源適合チェック</h4>
<ul>
<li>自宅はガスコンロか、IHクッキングヒーターか</li>
<li>検討している土鍋に対応熱源が明記されているか</li>
<li>IHの場合、IH本体メーカーが陶磁器製鍋の使用を認めているか</li>
<li>炊飯・空焚き・オーブンなど、行いたい調理方法にも対応しているか</li>
<li>不明な場合は、土鍋メーカー・IH機器メーカーの取扱説明書を確認したか</li>
</ul>
<h2>伊賀焼と萬古焼、どちらの土鍋を選べばいい？</h2>
<p><b>伊賀焼と四日市萬古焼は、どちらも土鍋づくりと深い関わりを持つ産地ですが、産地名だけで用途を決めるべきではありません。</b>土や製法の背景を知ったうえで、最後は個々の製品の容量・重量・対応熱源を確認してください。</p>
<p>土鍋を「和風の調理器具」としてだけ見ると、産地による違いは見えにくくなります。しかし、やきものは土地の土、焼成（しょうせい）、技術の蓄積と密接に関わっています。</p>
<p>伊賀焼と四日市萬古焼は、いずれも経済産業大臣指定の伝統的工芸品です。ただし、それぞれの産地で作られるすべての製品が同じ素材・性質・熱源対応を持つわけではありません。</p>
<h3>伊賀焼の土鍋の特徴</h3>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/5Fpm40jo__I?si=MW2n_L9YZ8zdVbcq" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>伊賀焼は、三重県伊賀市などで作られている陶磁器です。三重県によると、その発祥は約1,200年前の天平年間といわれ、良質な陶土に恵まれた丸柱（まるばしら）で日用雑器が焼かれ始めたとされています。</p>
<p>江戸時代中期以降には、耐火性の高い伊賀陶土の特質を生かした日用食器類が作られるようになりました。伊賀焼は1982年11月1日から経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されています。<br />
（参照：<a href="https://www.pref.mie.lg.jp/CHISHI/HP/72499045142.htm" rel="noopener nofollow" target="_blank">経済産業大臣指定伝統的工芸品 伊賀焼｜三重県</a>）</p>
<p>現在の伊賀焼でも、土鍋は産地を代表する調理道具の一つです。長谷園では、伊賀の粗土について蓄熱力が高い特性を持つと説明し、その性質を炊飯土鍋などの機能設計に生かしています。<br />
（参照：<a href="https://store.igamono.jp/?pid=85075826" rel="noopener nofollow" target="_blank">かまどさん｜伊賀焼窯元 長谷園</a>）</p>
<p>ただし、「伊賀焼ならすべて同じ蓄熱性能を持つ」「伊賀焼ならすべて直火に使える」という意味ではありません。<br />
用途や熱源については個々の製品仕様を確認してください。</p>
<h3>萬古焼の土鍋の特徴</h3>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/z-DjCBS13dQ?si=QFHvl-OKg2sjDIZZ" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>四日市萬古焼は、三重県四日市市を中心に作られるやきものです。三重県は、四日市萬古焼の大きな特徴として耐熱性を挙げ、その特性を生かして土鍋などの調理器具が数多く生産されていると説明しています。</p>
<p>また、四日市萬古焼は1979年1月12日から経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されています。<br />
（参照：<a href="https://www.pref.mie.lg.jp/CHISHI/HP/72496045139.htm" rel="noopener nofollow" target="_blank">経済産業大臣指定伝統的工芸品 四日市萬古焼｜三重県</a>）</p>
<p>三重県の紹介では萬古焼を「陶器と磁器の中間的な性質を持つ半磁器」と説明しています。一方、現在の萬古焼では用途に応じてさまざまな素地や製法が用いられているため、産地のすべての製品を一つの材質として捉えないほうが正確です。</p>
<p>耐熱土鍋の分野では、熱膨張を抑えるための耐熱陶土の研究・製品開発も行われてきました。こうした材料技術の蓄積が、萬古焼における調理器具の発展を支えてきた一つの背景です。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>比較する視点</th>
<th>伊賀焼</th>
<th>四日市萬古焼</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>公的な位置付け</td>
<td>経済産業大臣指定伝統的工芸品</td>
<td>経済産業大臣指定伝統的工芸品</td>
</tr>
<tr>
<td>土鍋との関わり</td>
<td>耐火性の高い伊賀陶土を生かした調理器具が作られてきた</td>
<td>耐熱性を生かした土鍋などの調理器具が数多く生産されている</td>
</tr>
<tr>
<td>選ぶときの注意</td>
<td>容量・重量・熱源は製品ごとに確認</td>
<td>容量・重量・IH対応を含む熱源は製品ごとに確認</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="box3">
<p><b>編集部の見解</b></p>
<p>伊賀焼と萬古焼を「どちらが上か」で比べる必要はありません。<br />
産地は、その道具の背景を理解する重要な手掛かりですが、<b>実際の使い勝手を決めるのは最終的には個々の製品設計です。</b>土、厚み、形、重量、蓋、熱源への対応まで見たうえで、自分の暮らしに合う一台を選ぶことが、工芸を道具として長く付き合う選び方だと考えています。</p>
</div>
<h2>購入前に確認すべきチェックリストとよくある質問</h2>
<p><b>購入前には、熱源・用途・容量・重量・収納の5項目を確認しましょう。</b>候補となる土鍋を見つけてから比較するのではなく、先に自宅側の条件を書き出しておくと選択肢を絞り込みやすくなります。</p>
<h3>購入前チェックリスト</h3>
<ul>
<li>自宅の熱源はガスか、IHか</li>
<li>最もよく作りたいのは炊飯か、鍋料理か、煮込み料理か</li>
<li>普段一度に何人分を作るか</li>
<li>必要な容量を現在使っている鍋と比較したか</li>
<li>本体の外径・高さが収納場所に収まるか</li>
<li>本体重量が日常的に扱える範囲か</li>
<li>水や食材を入れた状態でも運べそうか</li>
<li>空焚き、オーブン、電子レンジなど必要な調理方法に対応しているか</li>
<li>目止め（めどめ）など使用開始前の処理が必要か</li>
<li>蓋などの交換パーツが用意されているか</li>
</ul>
<p>作家ものの器や陶器全般の選び方については、以下の記事も参考にしてください。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/handmade-japanese-tableware/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/03/japanese-tableware-1.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">プロが教える「作家もの和食器」の選び方入門：日常の食卓を格上げする器の見つけ方</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/crafts/handmade-japanese-tableware/">https://kogei-japonica.com/media/crafts/handmade-japanese-tableware/</div><div class="lkc-excerpt">いつもの料理を盛り付けるだけで、日々の暮らしに豊かな時間をもたらしてくれる「作家もの和食器」。しかし、日本の美意識や手仕事の価値に惹かれる海外デザイナーや新規読者にとって、最初の「一客」を選ぶのは少しハードルが高く感じられるかもしれません。この記事では、工芸ジャポニカの専門的な知見と事実確認に基づき、日々の生活に寄り添う器選びのポイントを解説します。作家もの和食器は、作家名や知名度よりも先に、自分のライフスタイルに合う「用途」と「素材（土物か石物か）」で選ぶことが、失敗を減らしやすい考え方で...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h3>よくある質問</h3>
<dl>
<dt><b>Q1. 土鍋の号数はどうやって決めればいい？</b></dt>
<dd>号数だけで決めず、まず用途と必要な量を整理し、そのうえでメーカーが公表している外径・高さ・容量・重量を確認してください。同じような号数でも、形状によって実際の容量や使い勝手は異なります。</dd>
<dt><b>Q2. 炊飯用土鍋と普段の鍋料理用土鍋は兼用できる？</b></dt>
<dd>製品によります。炊飯を前提に厚みや蓋を設計した製品もあれば、鍋料理や煮込みなど幅広い用途を想定した製品もあります。メーカーが案内する対応調理を確認してください。</dd>
<dt><b>Q3. IH対応と書かれた土鍋なら、どのIHでも使えますか？</b></dt>
<dd>いいえ。IHクッキングヒーターのメーカーや機種によっては、「IH対応」と表示された陶磁器製鍋でも使用不可としている場合があります。土鍋側とIH本体側、双方の取扱説明書を確認してください。</dd>
<dt><b>Q4. 一人暮らしなら何号の土鍋がおすすめ？</b></dt>
<dd>一人暮らしでも、一人鍋を作るのか、煮込みを多めに作るのか、炊飯にも使うのかで必要なサイズは変わります。号数を固定するより、容量と実寸から選ぶほうが確実です。</dd>
<dt><b>Q5. 家族4人ならどのサイズを選べばいい？</b></dt>
<dd>家族4人でも、鍋料理の量や具材、締めの料理まで入れるかによって適切な容量は変わります。メーカーの推奨人数を参考にしながら、容量・深さ・重量まで確認してください。</dd>
<dt><b>Q6. 土鍋は重いと聞きますが、重量も確認したほうがいい？</b></dt>
<dd>確認をおすすめします。大型の土鍋では本体だけで数kgになる製品もあり、さらに水や食材が加わります。コンロから食卓への移動や洗浄まで想定して選びましょう。</dd>
<dt><b>Q7. 伊賀焼と萬古焼はどちらを選べばいい？</b></dt>
<dd>産地名だけで決める必要はありません。伊賀焼には伊賀陶土の性質を生かした調理土鍋があり、四日市萬古焼では耐熱性を生かした土鍋づくりが発達してきました。最終的には、用途・容量・重量・対応熱源を製品ごとに比較してください。</dd>
</dl>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/B3W61Y8XycY?si=TLUH0C7U9rOPql5I" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>土鍋は、号数や産地名だけを見ると少し選びにくい道具に感じられるかもしれません。しかし、<b>用途・容量・熱源という3つの条件を先に決め、その後に重量や収納、素材・産地を見る</b>と、選択肢はかなり整理できます。</p>
<p>伊賀焼や四日市萬古焼の背景を知ることにも意味があります。それは単に「伝統があるから価値が高い」と判断するためではありません。なぜその地域で調理器具が作られてきたのか、どのような土や技術が使われているのかを知ることで、目の前の道具の設計をより具体的に理解できるからです。</p>
<p>土鍋は、飾って完結する工芸品ではありません。火にかけ、食卓を囲み、洗い、乾かし、また棚から取り出す。その繰り返しの中で価値が育っていく道具です。</p>
<p><b>最初の一台だからこそ、最も有名なものや最も多機能なものではなく、自分の暮らしの中で自然に長く使い続けられる一台を選んでみてください。</b></p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/donabe-guide/">初めての土鍋選び｜炊飯・大きさ・IH対応・伊賀焼と萬古焼を解説</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>初めての包丁の選び方｜三徳・牛刀・鋼・ステンレス・研ぎ直し</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/crafts/kitchen-knife-guide/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 17:02:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[伝統工芸品]]></category>
		<category><![CDATA[工芸入門]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://kogei-japonica.com/media/?p=11443</guid>

					<description><![CDATA[<p>包丁を買い替えようと思ったとき、多くの人がまず迷うのは「三徳と牛刀、どちらがいいのか」「鋼とステンレス、結局どちらを選べばいいのか」という2つの問いではないでしょうか。 ランキングや商品一覧を見比べても、鋼材名やブランド [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/kitchen-knife-guide/">初めての包丁の選び方｜三徳・牛刀・鋼・ステンレス・研ぎ直し</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>包丁を買い替えようと思ったとき、多くの人がまず迷うのは「三徳と牛刀、どちらがいいのか」「鋼とステンレス、結局どちらを選べばいいのか」という2つの問いではないでしょうか。</p>
<p>ランキングや商品一覧を見比べても、鋼材名やブランド、価格の違いばかりが目に入り、自分に合う一本を選ぶ基準が見えなくなることがあります。</p>
<p><b>初めての包丁は、価格や鋼材名からではなく、「普段何を切るか」「どの程度の長さを扱えるか」「どこまで手入れできるか」「研ぎ直しながら使えるか」の順で考えると選びやすくなります。</b></p>
<p>この記事では、三徳と牛刀の違い、鋼とステンレスの特徴、鍛造（たんぞう）や刃付け、購入後の研ぎ直しまでを整理します。<br />
素材や産地を単純に序列化するのではなく、一本の包丁がどのように作られ、使われ、手入れされていくのかという工芸の視点から考えていきます。</p>
<h2>三徳と牛刀、最初の一本はどちらを選ぶべきか？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/egUgzxHyynU?si=VDegkSo6-77zOTzp" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>三徳と牛刀に絶対的な優劣はありません。</b>三徳は比較的コンパクトで刻む作業に対応しやすく、牛刀は刃の長さやカーブ、鋭い切っ先を生かしたスライド切りにも対応しやすいという違いがあります。</p>
<p>どちらも肉・魚・野菜に幅広く使える万能型ですが、自分の料理、まな板の大きさ、調理スペースまで含めて考えることが重要です。</p>
<h3>三徳包丁の特徴と向いている人</h3>
<p>三徳包丁（さんとくぼうちょう）は、日本の家庭で広く使われている万能包丁です。堺一文字光秀では、日本で使われてきた菜切り包丁と西洋の牛刀の特徴を組み合わせた文化包丁を経て、現在の三徳包丁へ発展したと説明しています。<br />
また「三徳」という名称についても、肉・魚・野菜の3種類に使いやすいことに由来すると説明されています。<br />
（参照：<a href="https://www.ichimonji.co.jp/blogs/column/santoku_chefknife" rel="noopener nofollow" target="_blank">包丁のプロが解説する三徳包丁と牛刀の違い。それぞれの特徴と使い方とは？｜堺一文字光秀</a>）</p>
<p>三徳は、牛刀に比べて刃のラインが直線に近く、カーブが緩やかな製品が多いのが特徴です。刃とまな板の接点を取りやすいため、野菜を刻む、千切りにする、といった上下方向の動きを主体とする作業と相性があります。</p>
<p>ただし、「三徳は押し切り専用」という意味ではありません。製品の刃形や使い方によって適した動きは異なるため、押し切り・引き切りという一語だけで分類しない方が実用的です。</p>
<p>堺一文字光秀では、三徳の一般的な刃渡りとして165〜180mm程度を挙げています。家庭用として取り回しやすいサイズの製品が多いため、限られた調理スペースで肉・魚・野菜を一本で扱いたい場合には、候補にしやすい包丁です。</p>
<h3>牛刀の特徴と向いている人</h3>
<p>牛刀は、西洋のシェフナイフに由来する万能包丁です。「牛」という文字が入っていますが、肉だけのための包丁ではなく、魚や野菜を含む幅広い食材に使われます。</p>
<p>三徳と比べると、刃元から切っ先に向かってカーブがあり、先端も鋭く作られた製品が多いのが特徴です。<br />
そのため、刃を前後にスライドさせながら切る動作や、長い刃を生かした肉・魚のスライス、切っ先を利用する細かな作業にも対応しやすくなります。</p>
<p>堺一文字光秀では牛刀の刃渡りを180〜300mm程度と紹介しており、家庭用では180〜210mmがよく使われるサイズとしています。</p>
<p>大きなキャベツや肉の塊などをよく扱う人、スライスする料理が多い人、ある程度広いまな板を使っている人は、牛刀の長さを生かしやすいでしょう。</p>
<p>一方で、長い包丁ほど優れているわけではありません。まな板や収納スペースが小さければ、長さを持て余すこともあります。<b>手の大きさだけではなく、食材・まな板・調理スペースの3つを合わせて刃渡りを考えることが大切です。</b></p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>項目</th>
<th>三徳包丁</th>
<th>牛刀</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>主な用途</td>
<td>肉・魚・野菜など家庭料理全般</td>
<td>肉・魚・野菜など料理全般</td>
</tr>
<tr>
<td>刃の形状</td>
<td>比較的直線に近く、カーブが緩やかな製品が多い</td>
<td>刃元から切っ先へカーブがあり、切っ先が鋭い製品が多い</td>
</tr>
<tr>
<td>相性のよい動作</td>
<td>刻む、上下に切る作業など</td>
<td>スライド切り、薄切り、切っ先を使う作業など</td>
</tr>
<tr>
<td>一般的なサイズの目安</td>
<td>165〜180mm程度</td>
<td>180mm以上。家庭用では180〜210mmも一般的</td>
</tr>
<tr>
<td>選びやすい人</td>
<td>取り回しの良さを重視し、一本で家庭料理を幅広くこなしたい人</td>
<td>大きな食材や長いストローク、切っ先を生かしたい人</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>（参照：<a href="https://www.ichimonji.co.jp/blogs/column/santoku_chefknife" rel="noopener nofollow" target="_blank">包丁のプロが解説する三徳包丁と牛刀の違い。それぞれの特徴と使い方とは？｜堺一文字光秀</a>）</p>
<h2>鋼とステンレス、どちらを選べば失敗しないか？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/dptm0TL7fEo?si=uAuli6uBHhXob6tM" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>鋼とステンレスは「どちらが上か」ではなく、錆への強さ、研ぎやすさ、刃持ち、日常の管理まで含めて選ぶのが基本です。</b>鋼材名だけで完成した包丁の切れ味を順位付けすることはできません。</p>
<p>刃の切れ方には、素材だけでなく、硬さ、熱処理、刃の厚み、研削、刃付け、使用後の研ぎなど複数の条件が関係します。</p>
<h3>鋼（白紙鋼・青紙鋼等）の特徴</h3>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/xuU4F627TP0?si=o9GhDYZIazh0Ucrm" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>包丁で「鋼（はがね）」と呼ばれる素材には、炭素を含む刃物鋼が使われています。白紙鋼（しろがみこう）や青紙鋼（あおがみこう）なども、包丁に用いられる炭素鋼系の鋼材として知られています。</p>
<p>貝印では、ハガネ包丁について、鉄に炭素を加えた材料を使い、研ぎやすさと切れ味に特徴がある一方で、錆びやすいため使用後のメンテナンスが必要と説明しています。<br />
（参照：<a href="https://www.kai-group.com/support/faq/cooking/knife/" rel="noopener nofollow" target="_blank">包丁｜よくあるご質問｜貝印</a>）</p>
<p>鋼の包丁を使う場合に特に意識したいのは、水分を残さないことです。<br />
使用後は洗い、速やかに水気を拭き取ります。食材や使用環境によって変色や錆が生じることもあるため、ステンレス系に比べて日常管理への意識が必要です。</p>
<p>一方で、「鋼だからステンレスより必ず切れる」とは限りません。鋼材は包丁を構成する一要素であり、最終的な切れ方には熱処理や刃付け、刃の薄さなども関係します。</p>
<h3>ステンレス（銀三鋼・V金10号等）の特徴</h3>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/sXh8qrwtlws?si=QDg5n37GoG7BepQM" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>ステンレス鋼は、一般に鉄を主成分とし、クロムを10.5％以上含む、錆びにくさを特徴とする合金です。表面に形成される薄い不動態皮膜が耐食性に寄与します。<br />
（参照：<a href="https://www.jssa.gr.jp/contents/about_stainless/" rel="noopener nofollow" target="_blank">ステンレスとは｜日本ステンレス協会</a>）</p>
<p>包丁では、銀三鋼やV金10号など、さまざまなステンレス系刃物鋼が使われています。それぞれ組成や硬度、熱処理条件が異なるため、「ステンレス」という一語だけで研ぎやすさや切れ味を一括りにはできません。</p>
<p>貝印も、現在は刃先の硬度を高めたステンレス複合材が普及し、鋭い切れ味を楽しめる製品があると説明しています。<br />
（参照：<a href="https://www.kai-group.com/products/special/hocho/learn/material/" rel="noopener nofollow" target="_blank">包丁の構造｜貝印</a>）</p>
<p>日常の管理をできるだけ簡潔にしたい場合、ステンレス系は有力な選択肢です。<br />
ただし、<b>「ステンレス＝絶対に錆びない」わけではありません。</b>使用後に濡れたまま放置したり、塩分などが付着した状態が続いたりすれば、錆が生じることがあります。</p>
<p>また、ステンレス製であることと食器洗浄機に対応していることは別問題です。柄の素材や接着方法、製品構造によって使用条件は異なります。購入時には必ずメーカーが示す取扱方法を確認してください。</p>
<h3>ステンレスクラッド＋炭素鋼芯という第三の選択肢</h3>
<p>鋼かステンレスかの二択ではなく、異なる金属を組み合わせた複合材という選択肢もあります。</p>
<p>代表例の一つが、切れ刃となる芯材に炭素鋼を使い、その両側をステンレス材で挟んだ三層構造です。こうした構造はクラッド材、割込み材などと呼ばれます。</p>
<p>サンクラフトでは、ステンレス刃物鋼で炭素鋼の芯材を挟んだ三層鋼について、炭素鋼部分の特徴を生かしながら、側面をステンレスにすることで手入れの負担を抑える構造として紹介しています。<br />
（参照：<a href="https://www.suncraft.co.jp/shop/feature/knife_material/" rel="noopener nofollow" target="_blank">包丁は「鋼？ステンレス？」素材から包丁を選ぶポイント｜サンクラフトキッチン</a>）</p>
<p>ただし、刃先に露出している芯材が炭素鋼であれば、その部分には錆への注意が必要です。</p>
<p>なお、<b>「セミステンレス鋼」と「クラッド材・割込み材」は同じ意味ではありません。</b>セミステンレスは鋼材そのものの性質を表す呼称であり、クラッドや割込みは異なる金属を組み合わせた刃体構造を指します。購入時には混同しないようにしましょう。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>項目</th>
<th>炭素鋼</th>
<th>ステンレス刃物鋼</th>
<th>ステンレスクラッド＋炭素鋼芯</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>錆への注意</td>
<td>必要性が高い</td>
<td>比較的管理しやすい</td>
<td>芯材が露出する刃先には注意が必要</td>
</tr>
<tr>
<td>日常管理</td>
<td>使用後の水分除去を特に意識したい</td>
<td>比較的容易</td>
<td>炭素鋼単材より管理しやすい場合がある</td>
</tr>
<tr>
<td>研ぎやすさ</td>
<td>鋼種・硬度・刃形による</td>
<td>鋼種・硬度・刃形による</td>
<td>主に芯材と刃形による</td>
</tr>
<tr>
<td>切れ方</td>
<td>鋼材だけでなく熱処理・刃付け等に左右される</td>
<td>鋼材だけでなく熱処理・刃付け等に左右される</td>
<td>芯材・構造・刃付け等に左右される</td>
</tr>
<tr>
<td>向いている人</td>
<td>手入れを含めて道具と付き合いたい人</td>
<td>日常管理のしやすさを重視する人</td>
<td>炭素鋼芯とステンレス側材の組み合わせを検討したい人</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<h3>用語解説ボックス</h3>
<ul>
<li><b>打刃物（うちはもの）</b>：金属を加熱し、打撃や加圧によって成形する鍛造技術を用いて作られる刃物。産地や製品によって具体的な工程は異なります。</li>
<li><b>鍛造（たんぞう）</b>：金属を加熱し、叩く・加圧するなどして形を整える加工方法です。包丁では材料の成形や接合など、刃の土台を作る工程に関わります。</li>
<li><b>刃付け（はつけ）</b>：成形・熱処理された刃体を砥石などで研ぎ、実際に切れる刃へ仕上げる工程です。</li>
<li><b>クラッド材／割込み材</b>：性質の異なる複数の金属を接合して作る刃体材料・構造のことです。</li>
</ul>
<h2>「良い包丁」は何で見分ければいいのか？</h2>
<p><b>良い包丁を鋼材名や価格だけで見分けることはできません。</b>素材をどう熱処理し、どの厚みに研削し、どの角度・形状で刃付けするかまで含めて、一本の包丁の性格が決まります。</p>
<div class="box3">
<strong>編集長コメント</strong></p>
<p>包丁を調べ始めると、「この鋼材だから高級」「鍛造だから上」「硬度が高いほど切れる」といった説明に出会います。<br />
しかし、鋼材はあくまで出発点です。そこから、どのように成形し、熱を入れ、研削し、刃を付けるのか。そして使い手がどのように研ぎ直すのか。包丁は複数の工程と時間によって性能がつくられる道具です。</p>
<p>特に興味深いのが、堺打刃物のような分業制です。一人の「名工」が最初から最後まで一本を作ることだけが工芸なのではありません。<br />
鍛冶、刃付け、柄付けという異なる専門技術がつながることで、一つの道具が完成する。この構造まで知ると、産地や工房を見る視点も変わります。</p>
<p><b>素材の名前より先に、「どのように仕上げられ、使った後にどう手を入れられるか」を見ること。それが、長く使う道具を選ぶ際に大切な視点だと思います。</b></p>
</div>
<h3>鍛造と刃付けの関係</h3>
<p>大阪府堺市の堺打刃物では、古くから分業制が確立し、鍛造、刃付け（研ぎ）、柄付けを経て一本の刃物が仕上げられます。</p>
<p>堺市によると、鍛造工程では「地金」と呼ばれる軟らかい鉄と、刃となる「刃金（はがね）」を炉で加熱し、ハンマーで叩き延ばして成形・接合します。その後、鍛冶職人が作った「地」を刃付け職人が複数の砥石で研ぎ、刃を形成します。最後に柄を取り付け、重心のバランスを整えて完成します。<br />
堺打刃物は1982年3月5日に経済産業大臣指定の伝統的工芸品となっています。<br />
（参照：<a href="https://www.city.sakai.lg.jp/kanko/sakai/keisho/dentosangyo/sakaiuchihamono.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">堺打刃物｜堺市</a>）</p>
<p>ここで重要なのは、<b>鍛造そのものが切れ味を一意に決めるわけではない</b>という点です。</p>
<p>鍛造は材料の成形や接合、刃の土台づくりに関わる工程です。その後の熱処理、研削、刃付けによっても完成した包丁の性格は変わります。同じ鋼材名が表示されている包丁でも、厚み、刃先へ向かう形、重心、研ぎ方が違えば、使用感は同じにはなりません。</p>
<p>日本には堺打刃物のほか、福井県の越前打刃物など、刃物づくりを地域の技術として受け継いできた産地があります。越前打刃物協同組合の年表では、越前打刃物は1979年に国の伝統的工芸品に指定されたことが確認できます。<br />
（参照：<a href="https://www.echizenuchihamono.com/" rel="noopener nofollow" target="_blank">歴史年表｜越前打刃物協同組合</a>）</p>
<p>産地名をブランドとして消費するだけでなく、<b>どの工程がその地域で蓄積されてきたのか</b>まで見ることで、包丁の価格や特徴をより具体的に理解できます。</p>
<h2>購入後、包丁とどう付き合っていくか？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/Y4PuUk9b3Jw?si=laIjCN9Ay0I4CgHy" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>長く使う包丁を選ぶなら、新品時の切れ味だけでなく「研ぎ直せるか」まで確認しておくことが重要です。</b>刃物は使用すれば少しずつ刃先が摩耗するため、購入後のメンテナンスも道具選びの一部になります。</p>
<h3>研ぎ直しサービスの探し方</h3>
<p>家庭で包丁を手入れする方法には、砥石（といし）や簡易シャープナーがあります。</p>
<p>貝印では、簡易研ぎ器について、主に刃先先端を一時的にリフレッシュする役割があり、切れ味が回復しにくくなった場合には平砥石による本格的な研ぎ直しを案内しています。<br />
また、ステンレス包丁についても砥石で研ぎ直せることを明記しています。<br />
（参照：<a href="https://www.kai-group.com/support/faq/cooking/knife/" rel="noopener nofollow" target="_blank">包丁｜よくあるご質問｜貝印</a>）</p>
<p>ただし、すべての包丁を同じ方法で研げるわけではありません。両刃か片刃か、特殊な刃形があるか、メーカー独自の加工があるかによっても適切な方法は変わります。</p>
<p>刃物専門店や工房の中には、研ぎ直しサービスを提供しているところもあります。購入前に、次の項目を確認しておくと安心です。</p>
<ul>
<li>研ぎ直しを受け付けているか</li>
<li>刃こぼれの修理に対応しているか</li>
<li>柄の交換・修理が可能か</li>
<li>郵送で依頼できるか</li>
<li>他店購入品も対応するか</li>
<li>片刃・特殊刃に対応できるか</li>
</ul>
<p>料金、納期、対応可能な損傷の程度は店舗や工房によって異なります。利用前に公式案内を確認してください。</p>
<p>「長く使える」という言葉は、単に素材が丈夫だという意味だけではありません。<br />
<b>研ぐ方法があり、必要なときに直す人がいて、使い手が再び使える状態へ戻せることも、道具の寿命を支える条件です。</b></p>
<h3>購入前チェックリスト</h3>
<p>店頭やECサイトを見る前に、自分の条件を整理しておくと、商品数の多さに振り回されにくくなります。</p>
<ul>
<li><b>主に切るもの：</b>野菜中心か、肉や魚、大きな食材も扱うか</li>
<li><b>まな板の大きさ：</b>長い牛刀を無理なく動かせるか</li>
<li><b>希望する刃渡り：</b>収納スペースも含めて確認する</li>
<li><b>材質：</b>炭素鋼の管理を受け入れられるか、ステンレス系の管理性を重視するか</li>
<li><b>研ぎ：</b>自分で砥石を使うか、専門店へ依頼するか</li>
<li><b>利き手：</b>特に片刃包丁では右用・左用を確認する</li>
<li><b>重量と重心：</b>可能なら実物を持って確認する</li>
<li><b>柄：</b>握ったときの太さや形に違和感がないか</li>
<li><b>食器洗浄機：</b>使用したい場合は製品ごとの対応可否を確認する</li>
<li><b>アフターサービス：</b>研ぎ直し・刃こぼれ・柄交換などの対応を確認する</li>
</ul>
<p>候補が複数ある場合は、「用途・刃渡り・材質・重量・研ぎ直し・価格」の6項目を横並びにすると比較しやすくなります。</p>
<p>包丁選びで大切なのは、すべての鋼材名や専門用語を覚えることではありません。<b>自分が必要としている条件を言葉にできること</b>です。</p>
<h2>よくある質問（FAQ）</h2>
<dl>
<dt><b>Q1. 三徳と牛刀、初心者にはどちらがおすすめですか？</b></dt>
<dd>どちらでも問題ありません。コンパクトな取り回しや野菜を刻む作業を重視するなら三徳、長い刃や切っ先、スライド切りを生かしたいなら牛刀が候補になります。「初心者だから三徳」と一律に決めず、普段の食材とまな板の大きさから選びましょう。</dd>
<dt><b>Q2. 鋼の包丁は本当にすぐ錆びますか？</b></dt>
<dd>ステンレス系に比べ、炭素鋼は錆への注意が必要です。使用後は洗浄して水分を拭き取り、濡れた状態で放置しないことが基本です。<br />
ただし、錆の出方は鋼材や使用環境、手入れによっても変わります。</dd>
<dt><b>Q3. ステンレスの包丁は研げないというのは本当ですか？</b></dt>
<dd>研げます。ステンレス包丁も砥石による研ぎ直しが可能です。研ぎやすさは「ステンレスか鋼か」だけではなく、個々の鋼材、硬度、刃形などによって異なります<br />
（参照：<a href="https://www.kai-group.com/support/faq/cooking/knife/" rel="noopener nofollow" target="_blank">包丁｜よくあるご質問｜貝印</a>）</dd>
<dt><b>Q4. 最初の一本はいくらくらいが目安ですか？</b></dt>
<dd>価格は鋼材、製法、刃渡り、ブランド、仕上げ、流通経路などによって大きく変わるため、一律の適正価格はありません。<br />
先に用途・サイズ・材質・メンテナンス条件を決め、その条件に合う製品同士で価格を比較する方法がおすすめです。</dd>
<dt><b>Q5. クラッド材・割込み材とは何ですか？</b></dt>
<dd>性質の異なる複数の金属を接合した刃体構造です。<br />
例えば、芯材に炭素鋼を使い、その両側をステンレスで挟んだ三層構造があります。「セミステンレス鋼」とは別の概念です。</dd>
<dt><b>Q6. 研ぎ直しはどこに頼めばよいですか？</b></dt>
<dd>購入したメーカーや販売店、刃物専門店、研ぎサービスを提供する工房などが候補です。<br />
料金・納期・他店購入品への対応・刃こぼれ修理の可否などは事業者ごとに異なるため、事前に公式情報を確認してください。</dd>
<dt><b>Q7. 左利きでも三徳・牛刀は使えますか？</b></dt>
<dd>一般的な両刃の三徳や牛刀は左右どちらでも使える製品が多くあります。<br />
一方、出刃包丁や柳刃包丁など片刃の和包丁には右利き用・左利き用があるため、購入前の確認が必要です。<br />
（参照：<a href="https://www.ichimonji.co.jp/pages/faq" rel="noopener nofollow" target="_blank">よくある質問｜堺一文字光秀</a>）</dd>
<dt><b>Q8. ダマスカス模様の包丁は切れ味が良いのでしょうか？</b></dt>
<dd>模様があることだけで切れ味の良し悪しは判断できません。<br />
実際の切れ方は芯材、硬度、熱処理、刃の形状、研削、刃付けなど複数の要素によって決まります。外観の美しさと刃物としての性能は分けて確認しましょう。</dd>
</dl>
<h2>まとめ：最初の一本を選ぶ前に</h2>
<p>三徳と牛刀は、どちらかが優れているのではなく、調理スタイルやまな板の大きさ、切り方によって向き不向きが変わります。鋼とステンレスも同じです。<br />
<b>「どちらがよく切れるか」という順位ではなく、自分がどこまで手入れしながら使えるかまで含めて選ぶことが重要です。</b></p>
<p>そして、工芸の視点から包丁を見ると、もう一つの基準が見えてきます。</p>
<p>一本の包丁には、材料だけでなく、鍛造、熱処理、研削、刃付け、柄付けといった複数の工程があります。<br />
堺打刃物のように、それぞれの工程を専門とする人々の分業によって一本が完成する産地もあります。</p>
<p>さらに、完成して購入された後も、包丁と人との関係は続きます。<br />
使い、切れ味が変わり、研ぎ直し、必要であれば修理して、再び使う。そこまで含めて道具の時間です。</p>
<p><b>長く使える包丁とは、最初から最も高価な一本ではなく、自分の暮らしに合い、必要なときに手を入れながら使い続けられる一本です。</b></p>
<p>ランキングの一位を探す前に、「自分は何を切り、どのくらいの大きさを使い、どう研ぎながら付き合っていくのか」を一度整理してみてください。<br />
その答えが見えれば、鋼材名やブランドの数が多くても、自分に合う一本はかなり選びやすくなるはずです。</p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/kitchen-knife-guide/">初めての包丁の選び方｜三徳・牛刀・鋼・ステンレス・研ぎ直し</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://kogei-japonica.com/media/crafts/kitchen-knife-guide/feed/</wfw:commentRss>
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			</item>
		<item>
		<title>工芸はアートフェアでどう買う？KOGEI Art Fair Kanazawa 2026購入ガイド</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/events/kogei-art-fair-2026/</link>
					<comments>https://kogei-japonica.com/media/events/kogei-art-fair-2026/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 16:59:03 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[伝統工芸イベント]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://kogei-japonica.com/media/?p=11435</guid>

					<description><![CDATA[<p>「工芸を買ってみたいけれど、画廊は敷居が高い気がする」「アートフェアに行っても、何を基準に選べばいいのか分からない」——そう感じる方は少なくありません。 工芸には、日常で使う器や道具から、素材や技法を通じて造形表現を追究 [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/events/kogei-art-fair-2026/">工芸はアートフェアでどう買う？KOGEI Art Fair Kanazawa 2026購入ガイド</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>「工芸を買ってみたいけれど、画廊は敷居が高い気がする」「アートフェアに行っても、何を基準に選べばいいのか分からない」——そう感じる方は少なくありません。</p>
<p>工芸には、日常で使う器や道具から、素材や技法を通じて造形表現を追究する鑑賞作品まであります。絵画や写真とは異なる素材特性や扱い方があるため、初めて購入するときには、価格だけでなく、技法、来歴（らいれき）、保存方法、購入後の相談先まで確認することが大切です。</p>
<p>本稿では、2026年11月に金沢で開催される「KOGEI Art Fair Kanazawa 2026」を入口に、工芸をアートフェアで購入する際の仕組みと、後悔しにくい判断軸を整理します。</p>
<h2>KOGEI Art Fair Kanazawa 2026とは？——国内唯一の工芸特化アートフェア</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/ZBxFWP1VQOs?si=ou8qUz9YRFD1wYjC" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>KOGEI Art Fair Kanazawa 2026は、主催者が「国内唯一の工芸に特化したアートフェア（主催者調べ）」と位置づける、工芸作品の展示販売を中心としたアートフェアです。2026年11月27日（金）から29日（日）まで、石川県金沢市のハイアット セントリック 金沢で開催されます。</p>
<p>「工芸のフェア」という言葉から、地方の物産展や作家による即売会を想像する方もいるかもしれません。しかしKOGEI Art Fair Kanazawaでは、複数のギャラリーが同一会場に集まり、それぞれが取り扱う作家の作品を紹介・展示販売します。現代美術のアートフェアと同様、作品を見るだけでなく、価格や購入条件についてギャラリーへ相談できるマーケットの機能を持っています。</p>
<p>2017年に始まり、2026年は第10回となります。<br />
（参照：<a href="https://kogei-artfair.jp/about/" rel="noopener nofollow" target="_blank">ABOUT｜KOGEI Art Fair Kanazawa</a>）<br />
（参照：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000063671.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">国内唯一の工芸に特化したアートフェア「KOGEI Art Fair Kanazawa 2026」開催｜PR TIMES</a>）</p>
<h3>開催概要｜会期・会場・入場料</h3>
<p>まず、来場前に確認しておきたい2026年の基本情報を整理します。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>項目</th>
<th>内容</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>会期</td>
<td>2026年11月27日（金）VIPプレビュー 13:00〜19:00（招待者限定・最終入場18:30）<br />2026年11月28日（土）一般公開 11:00〜19:00（最終入場18:30）<br />2026年11月29日（日）一般公開 11:00〜18:00（最終入場17:30）</td>
</tr>
<tr>
<td>会場</td>
<td>ハイアット セントリック 金沢 2F・4F・5F（受付2F）<br />石川県金沢市広岡1丁目5-2</td>
</tr>
<tr>
<td>入場料</td>
<td>前売り券 2,500円／当日券 3,000円<br />いずれも一般公開2日間の通し券</td>
</tr>
<tr>
<td>主催</td>
<td>KOGEI Art Fair Kanazawa実行委員会</td>
</tr>
<tr>
<td>主管</td>
<td>認定NPO法人趣都金澤</td>
</tr>
<tr>
<td>共催</td>
<td>一般社団法人金沢クラフトビジネス創造機構、金沢アートスペースリンク</td>
</tr>
<tr>
<td>後援</td>
<td>石川県、金沢市、金沢経済同友会、金沢商工会議所、金沢青年会議所、北國新聞社</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>一般来場者が入場できるのは11月28日・29日です。11月27日は招待者限定のVIPプレビューとなるため注意してください。チケットや開催時間は変更される可能性もあるため、来場直前には必ず公式サイトで最新情報を確認しましょう。<br />
（参照：<a href="https://kogei-artfair.jp/about/" rel="noopener nofollow" target="_blank">開催概要｜KOGEI Art Fair Kanazawa</a>）</p>
<h3>なぜ「国内唯一」なのか——2017年からの10年</h3>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/bdkg02A_H_o?si=CDr-PKdUY3-AzJ70" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>KOGEI Art Fair Kanazawaは、主催者自身が「国内唯一の工芸に特化したアートフェア」と説明しています。ただし、この「国内唯一」という表現は<b>主催者調べ</b>によるものです。</p>
<p>重要なのは、「唯一」という言葉そのものより、工芸を扱う複数のギャラリーが継続的に一つのフェアへ集まり、作品を市場のなかで紹介・販売する仕組みを10回にわたり続けてきた点でしょう。</p>
<p>2026年は過去最多となる49ギャラリーが国内外から参加予定で、9ギャラリーが初出展します。海外からは韓国のGalleryLVSも参加します。</p>
<p>前年の2025年には42ギャラリーが出展し、主催者発表では約210名のアーティストの作品が展示販売されました。</p>
<p>10周年となる2026年は関連プログラムも予定されています。公式EVENTページでは、11月28日に「KOGEIは世界とどのような関係を結ぶのか？」をテーマとする10周年記念シンポジウムなど、一部プログラムの詳細がすでに公開されています。今後の追加情報を含め、訪問前に最新情報を確認するとよいでしょう。<br />
（参照：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000063671.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOGEI Art Fair Kanazawa 2026開催発表｜PR TIMES</a>）<br />
（参照：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000063671.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">2026年開催決定・2025年実績｜PR TIMES</a>）<br />
（参照：<a href="https://kogei-artfair.jp/event/" rel="noopener nofollow" target="_blank">EVENT｜KOGEI Art Fair Kanazawa</a>）</p>
<h2>工芸のアートフェアでは、どうやって作品を買うのか？——展示販売の仕組み</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/zHl4-vIhvIs?si=p2nIrnW2X2Ft2r1k" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>KOGEI Art Fair Kanazawaでは作品が展示販売されており、気になる作品についてギャラリーへ価格や購入条件を相談できます。</b>ただし、決済方法、引き渡し時期、配送、売約状況などは作品やギャラリーによって異なります。</p>
<p>アートフェアだからといって、すべての作品が同じ方法で販売されるわけではありません。展示されていてもすでに売約済みの場合もありますし、会場で決済後、展示終了後に引き渡される作品も考えられます。</p>
<div class="box3">
<p><b>展示販売とは</b></p>
<p>ギャラリーなどが会場に作品を展示し、来場者が作品を見ながら価格や購入条件について相談できる販売形式です。アートフェアでは複数のギャラリーが同一会場に集まるため、異なる作家や素材、表現を一度に比較できる点が大きな特徴です。</p>
</div>
<p>なお、アート市場では「プライマリーマーケット」という言葉が使われます。これは、作家からギャラリーなどを通じて作品が初めて販売される一次流通を指します。</p>
<p>ただし、<b>アートフェアに展示される作品がすべて一次流通作品とは限りません。</b>新作だけでなく、過去作品や二次流通作品が紹介される場合もあります。そのため、「アートフェア＝すべてプライマリーマーケット」と理解するのは正確ではありません。</p>
<h3>会場で実際に何をすればいいのか</h3>
<p>初めてアートフェアを訪れるなら、いきなり「買う作品」を探す必要はありません。</p>
<p>まず一周して作品を見て、気になったものを3〜5点ほど記録してみることをおすすめします。</p>
<ul>
<li>表面の質感が気になった</li>
<li>素材が何なのか分からなかった</li>
<li>家に置いた状態を想像できた</li>
<li>用途は分からないのに目が離せなかった</li>
<li>ほかの作品とは違う印象を受けた</li>
</ul>
<p>理由はこの程度で十分です。</p>
<p>その後、二周目で作家名、作品名、素材、技法、制作年、価格などを確認すると、最初から価格表だけを見るよりも、自分自身の反応を基準に作品を見ることができます。</p>
<p>2026年の会場は2F・4F・5Fに分かれています。公式サイトでは出展ギャラリーと出展作家が公開されているため、特定のギャラリーや作家を見たい場合は事前に確認しておくと効率的です。<br />
（参照：<a href="https://kogei-artfair.jp/exhibitors/" rel="noopener nofollow" target="_blank">EXHIBITORS｜KOGEI Art Fair Kanazawa</a>）<br />
（参照：<a href="https://kogei-artfair.jp/artists/" rel="noopener nofollow" target="_blank">ARTISTS｜KOGEI Art Fair Kanazawa</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>作品収集について考えるとき、最初から「何を買えば正解か」を決める必要はないと思っています。それよりも、数多くの作品を見たときに、自分がなぜ数点だけ立ち止まったのかを考える方が重要です。</p>
<p>価格や作家の知名度を確認する前に、まず作品そのものを見る。その後に背景を知り、もう一度作品を見る。この往復から、自分自身のコレクションの軸が少しずつ見えてきます。</p>
</div>
<h2>価格は何で決まるのか？——値上がり予測ではなく判断軸を持つ</h2>
<p><b>工芸作品の価格には、作家の評価、作品の位置づけ、制作年、サイズ、素材・技法、希少性、流通など複数の要素が関係します。</b>価格形成は作家やギャラリーによって異なり、材料費や制作時間だけから妥当性を判断することはできません。</p>
<p>工芸市場についての記事では、「今後価格が上がる作家」「投資になる作品」といった切り口が目立つことがあります。しかし、将来の市場価格を確実に予測することはできません。</p>
<p>工芸ジャポニカでは、確認できない市場規模や値上がり予測を根拠に購入を促すのではなく、<b>「値上がりしなかったとしても、その作品を所有したいと思えるか」</b>を一つの判断軸として考えます。</p>
<p>工芸作品では、購入価格だけでなく、その後の展示や保管まで含めて考えることも重要です。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>確認項目</th>
<th>確認したい内容</th>
<th>ギャラリーへの質問例</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>作家</td>
<td>作者と制作背景</td>
<td>この作家はどのような制作を続けていますか</td>
</tr>
<tr>
<td>作品名・制作年</td>
<td>作品の正式名称と制作時期</td>
<td>制作年とシリーズ名を教えてください</td>
</tr>
<tr>
<td>素材</td>
<td>陶、漆、木、金属、繊維、複合素材など</td>
<td>主な素材は何ですか</td>
</tr>
<tr>
<td>技法</td>
<td>作品の制作方法</td>
<td>どのような技法で制作されていますか</td>
</tr>
<tr>
<td>一点物・エディション</td>
<td>同仕様の作品がほかに存在するか</td>
<td>一点物ですか。エディションはありますか</td>
</tr>
<tr>
<td>付属資料</td>
<td>共箱、作品資料、証明書など</td>
<td>作品に付属する資料や箱はありますか</td>
</tr>
<tr>
<td>状態</td>
<td>傷、修復、経年変化など</td>
<td>状態について確認しておく点はありますか</td>
</tr>
<tr>
<td>展示条件</td>
<td>光、湿度、設置方法</td>
<td>展示環境で注意すべきことはありますか</td>
</tr>
<tr>
<td>配送</td>
<td>梱包、送料、保険、納品時期</td>
<td>購入後はどのように配送されますか</td>
</tr>
<tr>
<td>修理・メンテナンス</td>
<td>将来の相談窓口</td>
<td>破損やメンテナンスが必要になった場合は相談できますか</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>オークションの落札価格は、すでに市場に出た作品に対して成立した一つの結果です。一方、アートフェアでは、まだ自分が知らなかった作品と初めて向き合うことがあります。</p>
<p>そのとき大切なのは、数字だけを見ることではありません。「なぜこの作品がこの価格なのか」をギャラリーへ尋ね、背景を理解したうえで、自分が納得できるかを考える。その対話自体が、工芸を買う行為の一部だと考えています。</p>
</div>
<h3>ギャラリーに確認すべきこと</h3>
<p>気になる作品が見つかったら、価格だけではなく、次のような点を確認してみてください。</p>
<ul>
<li>作家がどのような制作背景を持っているか</li>
<li>どのような素材・技法で制作されているか</li>
<li>制作年と、作家の活動のなかでの位置づけ</li>
<li>一点物なのか、シリーズやエディションがあるのか</li>
<li>共箱や作品資料など、何が付属するか</li>
<li>直射日光、湿度、水濡れなど保存上の注意があるか</li>
<li>展示に専用金具や台座が必要か</li>
<li>配送費・梱包費・保険などが別途必要か</li>
<li>将来メンテナンスや修理が必要になった場合の相談先</li>
</ul>
<p>こうした質問は、作品について理解するための自然なものです。専門用語が分からなければ、その場で意味を聞いて構いません。</p>
<p>工芸作品の来歴（らいれき）や市場価値をより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/invest/japanesecrafts-collection/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/05/kogei_art.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">日本工芸はコレクション対象になるのか？来歴と市場価値</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/invest/japanesecrafts-collection/">https://kogei-japonica.com/media/invest/japanesecrafts-collection/</div><div class="lkc-excerpt">日本工芸は、来歴・技法・作家性・保存状態が確認できる場合、国際的なコレクション対象として評価され得ます。ただし、その評価軸は、欧米アート市場が前提とする provenance（来歴）と完全に同じではありません。箱書（はこがき）・共箱（ともばこ）・展覧会歴・作家や工房との関係性・産地系譜など、日本工芸固有の文脈を理解することが、市場参入の出発点になります。「日本工芸は、アートとして評価されるのか。それとも民芸、日用品、観光土産、工芸雑貨、現代美術のいずれの文脈で理解すべきなのか」。コレクター、ギャラリー関...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>どんなギャラリー・作家が出展するのか？——2026年の顔ぶれ</h2>
<p>2026年は過去最多となる49ギャラリーが出展予定です。</p>
<p>TARO NASU、小山登美夫ギャラリー、しぶや黒田陶苑、YOD Gallery、白白庵、多治見市文化工房ギャラリーヴォイス、KOGEI Art Gallery 銀座の金沢など、<b>工芸を専門的に扱うギャラリーから現代美術を広く扱うギャラリーまで</b>、異なる背景を持つ出展者が並びます。</p>
<p>これは、現代の工芸を考えるうえで重要なポイントです。</p>
<p>工芸は「伝統工芸」という一つのカテゴリーの内部だけで流通しているわけではありません。素材を軸とした表現や現代的な造形作品は、現代美術やcollectible craft（コレクティブル・クラフト）の文脈とも接続しています。</p>
<p>初出展はBrainBrunnGALLERY、Galerie NUAGE、ギャラリー顕美子＆ケンジタキギャラリー、Gallery林檎舎、久遠、MEDEL GALLERY SHU、MtK Contemporary Art、SASAI FINE ARTS、Wa.gallery＋古美術上田の9組です。</p>
<p>海外からは韓国のGalleryLVSが参加します。</p>
<figure id="attachment_11501" aria-describedby="caption-attachment-11501" style="width: 2048px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/1da818fd8410f5d839e9669c55193692-1-2048x2048-1.webp" alt="どんなギャラリー・作家が出展するのか？——2026年の顔ぶれ" width="548" height="548" class="size-full wp-image-11501" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/1da818fd8410f5d839e9669c55193692-1-2048x2048-1.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/1da818fd8410f5d839e9669c55193692-1-2048x2048-1-768x768.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/1da818fd8410f5d839e9669c55193692-1-2048x2048-1-1536x1536.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/1da818fd8410f5d839e9669c55193692-1-2048x2048-1-150x150.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/1da818fd8410f5d839e9669c55193692-1-2048x2048-1-450x450.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/1da818fd8410f5d839e9669c55193692-1-2048x2048-1-1200x1200.webp 1200w" sizes="(max-width: 548px) 100vw, 548px" /><figcaption id="caption-attachment-11501" class="wp-caption-text"><a href="https://kogei-artfair.jp/artists/257/" rel="noopener nofollow" target="_blank">出展作家：Kim Dong Jun© KOGEI Art Fair Kanazawa</a></figcaption></figure>
<p>出展作家の例として、公式発表では宮田彩加、内田鋼一、ピーター・ヴォーコス、中田真裕、五月女晴佳、田島美加らの名前が挙げられています。</p>
<p>ここで注目したいのは、「有名作家が何人いるか」だけではありません。工芸を専門とするギャラリーと現代美術ギャラリーが同じフェアに出展すること自体が、現在の工芸がどのような領域と接続しながら紹介されているのかを見る手掛かりになります。</p>
<p>出展作家や展示作品はギャラリーごとに異なるため、最新情報は公式の出展者・作家ページで確認してください。<br />
（参照：<a href="https://kogei-artfair.jp/exhibitors/" rel="noopener nofollow" target="_blank">EXHIBITORS｜KOGEI Art Fair Kanazawa</a>）<br />
（参照：<a href="https://kogei-artfair.jp/artists/" rel="noopener nofollow" target="_blank">ARTISTS｜KOGEI Art Fair Kanazawa</a>）<br />
（参照：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000063671.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">出展ギャラリー・アーティスト発表｜PR TIMES</a>）</p>
<h2>購入後、どこに相談すればいいのか？——配送・修理・作品情報の確認先</h2>
<p><b>購入後に配送や作品の扱いについて疑問が生じた場合は、まず購入したギャラリーへ相談するのが基本です。</b>ただし、ギャラリーがすべての修復や鑑定を直接行うという意味ではありません。</p>
<p>工芸作品は、素材によって扱い方が大きく異なります。</p>
<p>陶磁器やガラスであれば運搬時の破損に注意が必要です。漆、木、染織などでは、直射日光、湿度、乾燥、水濡れなどが作品に影響する場合があります。</p>
<p>そのため、購入時には次の点まで確認しておくと安心です。</p>
<ul>
<li>当日持ち帰るのか、会期終了後に配送されるのか</li>
<li>梱包費・送料・保険は作品価格に含まれているか</li>
<li>展示環境で避けるべき条件があるか</li>
<li>清掃や日常的な手入れ方法</li>
<li>破損した場合の相談窓口</li>
<li>作家本人への修理相談が可能か</li>
</ul>
<p>来歴（らいれき／provenance）は、主に<b>作品が制作後、どのような所有・販売・展示の経路をたどってきたかという履歴</b>を指します。</p>
<p>共箱（ともばこ）や箱書（はこがき）、証明書、請求書、作品資料などは、作品情報を後から確認するための手掛かりになります。</p>
<p>ただし、共箱や証明書がないからといって、その作品に問題があるとは限りません。現代工芸では販売形態もさまざまです。何が付属するのかを作品ごとに確認することが大切です。</p>
<p>また、真贋（しんがん）や来歴について後から疑問が生じた場合も、まず購入元に取引記録や作品資料を確認し、必要に応じて作家本人、作家を扱うギャラリー、専門家など適切な確認先を検討します。購入ギャラリーを「鑑定機関」と同一視しないことも重要です。</p>
<h2>初めて工芸のアートフェアに行く人へ——購入前チェックリスト</h2>
<p><b>初めての来場では、「会場情報の事前確認」と「購入前に確認する項目」の2つを準備しておくだけでも、当日の判断がかなりしやすくなります。</b></p>
<p>すべての項目を機械的に確認する必要はありません。作品の種類や価格、自分がどこまで購入を検討しているかに応じて使ってください。</p>
<div class="box3">
<p><b>購入前チェックリスト</b></p>
<ul>
<li>会期・会場・チケット区分を確認したか</li>
<li>気になるギャラリーや作家を事前に確認したか</li>
<li>作家名、作品名、制作年を確認したか</li>
<li>素材・技法について理解できたか</li>
<li>一点物か、シリーズ・エディションがあるか確認したか</li>
<li>共箱、作品資料、証明書など何が付属するか確認したか</li>
<li>保存・展示上の注意を確認したか</li>
<li>配送方法、梱包費、送料、保険を確認したか</li>
<li>支払い方法を確認したか</li>
<li>購入後の修理・メンテナンス相談先を確認したか</li>
</ul>
</div>
<p>工芸ジャポニカでは、作品収集時の情報整理に使える「日本伝統工芸コレクションチェックシート」も公開しています。アートフェアで気になる作品を見つけた際の記録にも活用できます。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/feature/downloads/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/05/lacquer-artist.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">【無料ダウンロードコンテンツ一覧】伝統工芸</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/feature/downloads/">https://kogei-japonica.com/media/feature/downloads/</div><div class="lkc-excerpt">無料ダウンロードコンテンツ一覧資料ダウンロード一覧日本伝統工芸コレクションチェックシート産地とブランドの協業チェックリスト工芸オークション参加前チェックシート日本の伝統遊び 無料プリント集動画素材一覧SAMURAI CORE サムライコア動画素材 (縦横２パターン)ご利用に関して</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h3>よくある質問（FAQ）</h3>
<dl>
<dt><b>Q. KOGEI Art Fair Kanazawa 2026はいつ・どこで開催されますか？</b></dt>
<dd>2026年11月27日（金）から29日（日）まで、石川県金沢市のハイアット セントリック 金沢で開催されます。一般公開日は11月28日・29日です。</dd>
<dt><b>Q. チケットはいくらで、どこで買えますか？</b></dt>
<dd>公式情報では、前売り券2,500円、当日券3,000円で、いずれも一般公開2日間の通し券です。最新の販売状況は公式サイトで確認してください。</dd>
<dt><b>Q. 初めて行く場合、何を準備すればいいですか？</b></dt>
<dd>出展ギャラリー一覧を事前に確認し、気になる作家や素材を数件だけでも把握しておくと回りやすくなります。購入を検討する場合は、保存方法や配送について質問できるようにしておくと安心です。</dd>
<dt><b>Q. 工芸作品は会場で購入できますか？</b></dt>
<dd>はい。KOGEI Art Fair Kanazawaでは作品が展示販売されています。ただし、売約状況、決済方法、引き渡し方法などは作品・ギャラリーごとに異なるため、会場で確認してください。</dd>
<dt><b>Q. 価格帯はどのくらいですか？</b></dt>
<dd>作品、作家、サイズ、制作年、ギャラリーなどによって大きく異なります。フェア全体として一律の価格帯が公表されているわけではないため、気になる作品について各ギャラリーへ確認するのが確実です。</dd>
<dt><b>Q. 共箱やCertificate of Authenticityは必ず付いていますか？</b></dt>
<dd>必ず付属するわけではありません。共箱、箱書、作品資料、証明書、請求書など、どのような資料が付属するかは作品ごとに異なります。</dd>
<dt><b>Q. 購入後の配送や修理はどこに相談すればいいですか？</b></dt>
<dd>まず購入したギャラリーへ相談するのが基本です。配送条件や、将来修理が必要になった場合の相談先について、購入時に確認しておくと安心です。</dd>
<dt><b>Q. 工芸作品は将来値上がりしますか？</b></dt>
<dd>将来価格を確実に予測することはできません。価格上昇だけを購入理由にせず、作品そのものを所有したいか、作家の活動を継続して見たいと思えるかも含めて判断することをおすすめします。</dd>
<dt><b>Q. 海外から来場した場合も作品を購入できますか？</b></dt>
<dd>公式サイト上で来場者の国籍による購入制限は確認されていませんが、決済方法、国際配送、保険、関税、輸出入手続きなどは作品・ギャラリー・仕向地によって異なります。海外へ持ち帰る場合は、購入前に各ギャラリーへ確認してください。</dd>
</dl>
<h2>まとめ</h2>
<p>KOGEI Art Fair Kanazawa 2026は、2026年11月27日から29日まで金沢で開催される、主催者調べで国内唯一の工芸特化型アートフェアです。<br />
一般公開は11月28日・29日で、過去最多となる49ギャラリーの参加が予定されています。</p>
<p>ただし、このフェアの価値を「有名作家を見つける場所」や「値上がりしそうな作品を買う場所」だけで考える必要はありません。</p>
<p>まず作品を見る。気になる理由を考える。作家や素材を知る。ギャラリーに質問する。保存や配送まで確認したうえで、もう一度作品を見る。</p>
<p><b>工芸を買うということは、価格だけでは分からない作品の背景を、自分なりに理解して選ぶことです。</b></p>
<p>素材に向き合い、技法を掘り下げ、時間をかけて一つの表現へたどり着いた作家の仕事を、誰かが選び、所有し、次の時間へ残していく。アートフェアで作品を購入することは、その流れの一部に参加することでもあります。</p>
<p>最初の一作品から「正解」を探す必要はありません。価格表を見る前に思わず立ち止まった作品があれば、まず、なぜ自分がその作品を見続けたのかを確かめるところから始めてみてください。</p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/events/kogei-art-fair-2026/">工芸はアートフェアでどう買う？KOGEI Art Fair Kanazawa 2026購入ガイド</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>KOUGEI EXPO in KANAGAWA 2026｜開催情報・見どころと神奈川の工芸</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/events/kougei-expo-kanagawa-2026/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 16:38:38 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[伝統工芸イベント]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>2026年11月、伝統的工芸品の全国大会「KOUGEI EXPO in KANAGAWA」が神奈川県で初めて開催されます。一般来場者向けのメインイベントは、11月7日（土）から9日（月）までパシフィコ横浜で開催され、入場 [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/events/kougei-expo-kanagawa-2026/">KOUGEI EXPO in KANAGAWA 2026｜開催情報・見どころと神奈川の工芸</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2026年11月、伝統的工芸品の全国大会「KOUGEI EXPO in KANAGAWA」が神奈川県で初めて開催されます。一般来場者向けのメインイベントは、<b>11月7日（土）から9日（月）までパシフィコ横浜で開催され、入場は無料</b>です。</p>
<p>「名前は見かけたけれど、いつ・どこで・何が行われるのか分からない」「全国の工芸が集まるなら、何を見ればよいのか知りたい」という方もいるでしょう。自治体や産地の関係者にとっては、この全国大会を地域の工芸発信にどうつなげられるかも気になるところです。</p>
<p>本稿では、神奈川県、経済産業省、KOUGEI EXPO公式が公表している一次情報をもとに、記念式典とメインイベントの日程・会場の違い、大会公式が神奈川県の伝統的工芸品として紹介する3品目、県内のプレイベント、そして自治体・産地が発信の機会として考える際のポイントまで整理します。</p>
<p>なお、イベントの個別プログラムやワークショップなどは今後更新される可能性があります。記事内のイベント情報は2026年9月16日時点のものです。</p>
<h2>KOUGEI EXPO in KANAGAWA 2026とは？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/x2IDz0lqV5Y?si=2hrSlszTCR8eL_t6" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>KOUGEI EXPOは、伝統的工芸品への理解と普及を目的として全国各地で開催されている「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」です。1984年から続く全国大会で、2026年度は第43回。神奈川県で開催されるのは今回が初めてです。</p>
<p>経済産業省は1984年から毎年11月を「伝統的工芸品月間」とし、その中心イベントとして開催地を変えながら全国大会を実施しています。2026年度大会は、記念式典を小田原市、一般来場者向けのメインイベントを横浜市で開催します。<br />（参照：<a href="https://kougei-expo.com/kanagawa/" rel="noopener nofollow" target="_blank">令和8年度伝統的工芸品月間国民会議全国大会開催概要｜KOUGEI EXPO</a>）</p>
<p>主催者として、経済産業省、伝統的工芸品月間推進会議、一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会、日本伝統工芸士会、神奈川県伝統的工芸品月間推進協議会が公式開催概要に掲載されています。</p>
<p>神奈川県は、全国大会について例年5万〜10万人が来場するイベントと説明しています。単なる販売催事ではなく、全国の伝統的工芸品、産地、作り手と来場者が接点を持つ大規模な機会として捉えることができます。<br />（参照：<a href="https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/prs/kougeiexpo_kaisaiti.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">令和8年度「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」の開催地が本県に決定しました｜神奈川県</a>）</p>
<h3>伝統的工芸品月間国民会議全国大会（KOUGEI EXPO）の歴史</h3>
<p>大会の正式名称は「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」です。KOUGEI EXPOという名称で対外的に発信されており、2026年度で第43回を迎えます。</p>
<p>ここで重要なのは、KOUGEI EXPOを単なる「全国の工芸品が並ぶイベント」としてだけ見ないことです。背景には、伝統的工芸品を知ってもらい、産業として次の需要や担い手につなげていくという目的があります。</p>
<div class="box3">
<p><b>伝統的工芸品とは</b></p>
<p>「伝統的工芸品」は一般的な「伝統工芸品」と同義ではありません。「伝統的工芸品産業の振興に関する法律（伝産法）」に基づき、経済産業大臣が指定する工芸品を指します。</p>
<p>指定には、主として日常生活に使われること、製造工程の主要部分が手工業的であること、伝統的な技術・技法と原材料が用いられていること、一定地域で産地が形成されていることなどの要件があります。2025年10月の「東京手彫り印章」の新規指定により、全国の指定品目は244品目となっています。<br />（参照：<a href="https://www.meti.go.jp/press/2025/10/20251027001/20251027001.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">「東京手彫り印章」を伝統的工芸品として指定しました｜経済産業省</a>）</p>
</div>
<p>なお、KOUGEI EXPOおよび神奈川県公式では、神奈川県の伝統的工芸品として<b>鎌倉彫、箱根寄木細工、小田原漆器の3品目</b>を紹介しています。<br />
一方、2025年に経済産業大臣指定となった「東京手彫り印章」は、東京都と神奈川県を産地として指定されています。</p>
<p>そのため本稿では、制度上の関係を混同しないよう、「大会公式が神奈川県の伝統的工芸品として紹介する3品目」という表現で整理します。<br />（参照：<a href="https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/cnt/kougei_expo/index.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOUGEI EXPO in KANAGAWA｜神奈川県</a>）<br />（参照：<a href="https://www.meti.go.jp/press/2025/10/20251027001/20251027001.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">「東京手彫り印章」を伝統的工芸品として指定しました｜経済産業省</a>）</p>
<h2>会期・会場はいつ、どこ？記念式典とメインイベントの違い</h2>
<p>KOUGEI EXPO in KANAGAWAは、<b>11月6日の記念式典と、11月7日から9日のメインイベントで会場が異なります。</b>一般来場者が展示、販売、制作実演などを目的に訪れる中心会場はパシフィコ横浜です。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>項目</th>
<th>記念式典</th>
<th>メインイベント</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>日程</td>
<td>2026年11月6日（金）</td>
<td>2026年11月7日（土）〜9日（月）</td>
</tr>
<tr>
<td>会場</td>
<td>小田原三の丸ホール<br />神奈川県小田原市本町1丁目7-50</td>
<td>パシフィコ横浜<br />神奈川県横浜市西区みなとみらい1丁目1-1</td>
</tr>
<tr>
<td>主な内容</td>
<td>伝統的工芸品産業功労者表彰など</td>
<td>展示、販売、制作実演、ワークショップなど</td>
</tr>
<tr>
<td>入場</td>
<td>式典の参加条件は公式案内を確認</td>
<td>無料</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>メインイベントの開催時間は、11月7日（土）・8日（日）が10時から17時、9日（月）が10時から16時です。<br />（参照：<a href="https://kougei-expo.com/kanagawa/" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOUGEI EXPO in KANAGAWA｜大会公式サイト</a>）</p>
<h3>記念式典（小田原三の丸ホール）</h3>
<p>11月6日の記念式典は、小田原三の丸ホールで開催されます。公式開催概要では、伝統的工芸品産業功労者表彰などが予定されています。</p>
<p>小田原は、大会公式が神奈川県の伝統的工芸品として紹介する小田原漆器の産地でもあります。<br />
式典そのものと産地振興を同一視することはできませんが、全国大会が横浜だけで完結せず、県西部の工芸産地にも会場を置いている点は、今回の神奈川開催を理解するうえで注目したい部分です。</p>
<h3>メインイベント（パシフィコ横浜）</h3>
<figure id="attachment_11494" aria-describedby="caption-attachment-11494" style="width: 2560px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/touken-kv-scaled.webp" alt="メインイベント（パシフィコ横浜）" width="2560" height="1816" class="size-full wp-image-11494" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/touken-kv-scaled.webp 2560w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/touken-kv-768x545.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/touken-kv-1536x1089.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/touken-kv-2048x1452.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/touken-kv-150x106.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/touken-kv-450x319.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/touken-kv-1200x851.webp 1200w" sizes="(max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /><figcaption id="caption-attachment-11494" class="wp-caption-text"><a href="https://kougei-expo.com/kanagawa/" rel="noopener nofollow" target="_blank">©KOUGEI EXPO in KANAGAWA</a></figcaption></figure>
<p>11月7日から9日のメインイベントは、パシフィコ横浜で開催されます。入場は無料です。</p>
<p>公式サイトでは、メインステージ「匠のひびきステージ」、工芸品の制作実演・ワークショップ、「KOUGEI×『刀剣乱舞ONLINE』コラボギャラリー」、「未来と世界の工芸」などが紹介されています。<br />（参照：<a href="https://kougei-expo.com/kanagawa/" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOUGEI EXPO in KANAGAWA｜大会公式サイト</a>）</p>
<p>初めて訪れる場合は、すべての展示を均等に見ようとするより、<b>「作品を見る」「制作工程を見る」「体験する」「購入する」</b>のうち、自分が重視したい目的を一つ決めておくと回りやすくなります。</p>
<p>とくに制作実演では、単に「手作業がすごい」と見るだけでなく、その作業が完成までのどの工程に当たるのか、使っている素材や道具は何かを見ると、完成品だけでは分からない技法の特徴が理解しやすくなります。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集部の視点</b></p>
<p>全国の工芸が一堂に並ぶイベントでは、展示数の多さに目が向きがちです。<br />
しかし、工芸を深く見るなら「素材」「工程」「道具」「仕上げ」のどれか一つを比較軸にしてみることをおすすめします。同じ木工や漆芸でも、産地によって素材への向き合い方や価値を生み出す工程は大きく異なります。</p>
</div>
<h2>何が見られる？神奈川県の伝統的工芸品3品目を知る</h2>
<p>KOUGEI EXPO公式が神奈川県の伝統的工芸品として紹介しているのは、<b>鎌倉彫、箱根寄木細工、小田原漆器</b>の3品目です。<br />
同じ県内の工芸で、木を主要素材とする点にも共通性がありますが、作品の表情を生み出す工程は大きく異なります。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>工芸</th>
<th>主な素材</th>
<th>特徴的な工程</th>
<th>会場で見るポイント</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>鎌倉彫</td>
<td>木・漆</td>
<td>木地への彫刻と漆塗り</td>
<td>彫りの深さ、刀痕、漆による表面表現</td>
</tr>
<tr>
<td>箱根寄木細工</td>
<td>複数の樹種</td>
<td>木材の天然色を組み合わせて模様を構成</td>
<td>色の境界、木目、幾何学文様の精度</td>
</tr>
<tr>
<td>小田原漆器</td>
<td>木・漆</td>
<td>木地づくり、挽物、摺漆など</td>
<td>器の形、木目、漆を通した木地の表情</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>鎌倉彫は、木地に文様を彫刻した後に漆を塗り重ねて仕上げる工芸です。漆そのものを厚く塗り重ねてから彫る「彫漆（ちょうしつ）」とは工程が異なるため、実演を見る際には「何を彫っているのか」を確認すると違いが分かりやすくなります。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/kamakura-bori/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/04/kamakurabori1-150x150.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">【鎌倉彫入門】800年続く伝統工芸の歴史・技法・使い方・選び方をやさしく解説</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/crafts/kamakura-bori/">https://kogei-japonica.com/media/crafts/kamakura-bori/</div><div class="lkc-excerpt">鎌倉彫（かまくらぼり）は、鎌倉時代から続く日本の伝統工芸で、木に彫刻を施し、漆を重ねて仕上げる技法が特徴です。その独特な美しさと実用性から、日常使いの器から茶道具、美術品としても高く評価されています。この記事では、鎌倉彫の歴史や魅力、実際に体験できる場所や購入方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。工芸品コレクターや美術品投資に興味のある方にとって、知っておきたい情報を網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。鎌倉彫とはどんな伝統工芸なのか？ 鎌倉彫は、日本の古都・鎌倉を発祥地とする伝...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/skills/choshitsu/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/06/chositsu.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">彫漆（ちょうしつ）とは？堆朱・堆黒との違いと技法・鑑賞ポイント</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/skills/choshitsu/">https://kogei-japonica.com/media/skills/choshitsu/</div><div class="lkc-excerpt">彫漆（ちょうしつ）は、厚く塗り重ねた漆（うるし）の層を彫り、文様や奥行きを表す漆芸（しつげい）技法です。「彫漆とは何か」と調べると、堆朱（ついしゅ）、堆黒（ついこく）、紅花緑葉（こうかりょくよう）、屈輪（ぐり）など、似た言葉が次々に出てきます。さらに、沈金（ちんきん）、蒟醤（きんま）、鎌倉彫（かまくらぼり）、村上木彫堆朱（むらかみきぼりついしゅ）も「彫る漆芸」として語られることがあり、どこが同じで、どこが違うのか分かりにくい分野です。この記事では、彫漆の基本定義から、堆朱・堆黒・紅花緑葉との...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>箱根寄木細工は、異なる樹種が持つ天然の色を生かし、木材を組み合わせて幾何学文様を構成する木工です。模様だけでなく、木材の色や木目そのものが表現の一部になっています。</p>
<p>実物を見る際は、単に「模様が細かいか」だけでなく、異なる木が接する境界や、模様がどのような単位から組み上げられているかにも注目してみてください。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/yosegizaiku/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/02/yosegizaiku1-150x150.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">箱根寄木細工（はこねよせぎざいく）の魅力とは？歴史・技法・模様の種類から楽し...</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/crafts/yosegizaiku/">https://kogei-japonica.com/media/crafts/yosegizaiku/</div><div class="lkc-excerpt">箱根寄木細工（はこねよせぎざいく）は、神奈川県・箱根地方に伝わる日本の伝統工芸で、美しい幾何学模様が特徴の木工芸品です。さまざまな種類の木材を組み合わせて模様を作り出す技法は、高度な職人技によって支えられています。細密な模様の美しさだけでなく、からくり仕掛けの秘密箱など、遊び心のあるデザインも魅力です。この記事では、箱根寄木細工の歴史や技法、代表的な模様の種類、そして楽しみ方について詳しく解説します。箱根寄木細工とは？特徴と魅力を解説  箱根寄木細工は、さまざまな種類の木材を組み合わせて美しい...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>小田原漆器は、木地の美しさを生かした漆器として知られています。<br />
大会公式では、優れた挽物（ひきもの）技術で木地を作り、木目を生かすために生漆（きうるし）を繰り返し摺り込む摺漆（すりうるし）などを特色として紹介しています。</p>
<p>鎌倉彫では「木を彫る」、箱根寄木細工では「木を組む」、小田原漆器では「木地の形と木目を生かして漆で仕上げる」。このように整理すると、同じ県内の木工でも技術の考え方が異なることが見えてきます。</p>
<p>大会のキャッチコピーは「つくる人に、物語がある。つかう人に、物語が生まれる。」です。<br />
また、ロゴマークは葛飾北斎（かつしかほくさい）の「神奈川沖浪裏（かながわおきなみうら）」からインスピレーションを受けて制作されたと神奈川県が説明しています。<br />（参照：<a href="https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/cnt/kougei_expo/index.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOUGEI EXPO in KANAGAWA｜神奈川県</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>編集部の視点</b></p>
<p>全国大会では、知名度の高い産地や華やかな作品に目が向くこともあります。だからこそ神奈川開催では、地元3工芸を単なる「開催県の紹介」に終わらせず、全国の工芸との比較の中でどう位置づけるかが重要です。<br />
作品そのものだけでなく、作り手が自分たちの素材、技法、産地をどのような言葉で説明するのかにも注目したいと考えています。</p>
</div>
<h2>プレイベントはある？県内各地の関連イベント</h2>
<p>KOUGEI EXPO in KANAGAWAは、11月のメインイベントだけで完結するものではありません。2026年は県内の工芸産地で関連するプレイベントも展開されています。</p>
<p>鎌倉地区では、2026年6月26日から28日まで大船ルミネウィングで「鎌倉彫ふれあい展」が開催され、鎌倉彫の展示・販売、職人による制作実演、制作体験などが行われました。こちらはすでに終了しています。<br />（参照：<a href="https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/cnt/kougei_expo/index.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOUGEI EXPO in KANAGAWA｜神奈川県</a>）</p>
<figure id="attachment_11528" aria-describedby="caption-attachment-11528" style="width: 2091px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/kanagawa_1.webp" alt="小田原・箱根『木・技・匠』の祭典" width="2091" height="1497" class="size-full wp-image-11528" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/kanagawa_1.webp 2091w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/kanagawa_1-768x550.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/kanagawa_1-1536x1100.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/kanagawa_1-2048x1466.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/kanagawa_1-150x107.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/kanagawa_1-450x322.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/kanagawa_1-1200x859.webp 1200w" sizes="(max-width: 2091px) 100vw, 2091px" /><figcaption id="caption-attachment-11528" class="wp-caption-text"><a href="https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/cnt/kougei_expo/odawarahakonepre-event.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">小田原・箱根『木・技・匠』の祭典</a></figcaption></figure>
<p>続いて小田原・箱根地区では、<b>2026年10月10日（土）・11日（日）の2日間、小田原三の丸ホールで「小田原・箱根『木・技・匠』の祭典」</b>が開催されます。開催時間は両日とも10時から16時です。</p>
<p>主な内容は、2026「木工-1グランプリ」、木を使ったワークショップ、地元職人による木工市、からくり箱体験、小田原・箱根の木工の歴史を紹介する企画展です。「木工-1グランプリ」では「温故創新」をテーマに、受賞作品を含む全171点が展示される予定です。<br />（参照：<a href="https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/cnt/kougei_expo/odawarahakonepre-event.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">小田原・箱根「木・技・匠」の祭典を開催します！｜神奈川県</a>）</p>
<p>このプレイベントは、11月の全国大会を待たずに小田原・箱根の木工文化をまとまって見る機会になります。箱根寄木細工や小田原漆器だけでなく、からくり箱など地域に蓄積してきた木工の広がりを見ることができる点にも意味があります。</p>
<div class="box3">
<p><b>「温故創新」から考える工芸の現在</b></p>
<p>伝統工芸について語るとき、「守る」という言葉がよく使われます。しかし、技法を継承することと、過去と同じ製品だけを作り続けることは同じではありません。素材や技術の核を理解したうえで、今の生活にどう接続するか。その試行錯誤も、産地が現在進行形で続いていることの一部です。</p>
</div>
<h2>自治体・産地はどう関われる？協賛・出展の仕組み</h2>
<p>KOUGEI EXPO in KANAGAWAは一般来場者向けのイベントである一方、自治体、産地団体、事業者にとっては、地域の工芸を全国に向けて伝える機会でもあります。</p>
<p>神奈川県は2026年7月15日から、企業・団体・個人を対象とした大会への協賛募集を開始しています。協賛の内容や申込方法は公式募集ページで確認できます。<br />（参照：<a href="https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/kougeiexpo/kougeiexpo_kyosan.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOUGEI EXPO in KANAGAWA 協賛募集｜神奈川県</a>）</p>
<p>また、メインイベント公式サイトでは出店希望者向けの申込導線も案内されています。<br />
実際の参加条件、対象、募集状況については、それぞれ最新の公式要項を確認してください。<br />（参照：<a href="https://kougei-expo.com/kanagawa/" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOUGEI EXPO in KANAGAWA｜大会公式サイト</a>）</p>
<p>ただし、産地発信は「イベントに出展すれば終わり」ではありません。</p>
<p>来場者が作品を見たあと、作り手や工房を調べられるか。産地に行ってみたいと思ったときに情報へたどり着けるか。海外のバイヤーやデザイナーが検索した際に英語情報へアクセスできるか。大会後も残る情報設計まで含めて考えることが重要です。</p>
<p>とくに全国規模のイベントでは、会場での展示と検索上の情報を切り離さない方が効果的です。「産地名」「技法」「作家・工房」「素材」「購入・相談先」を整理した記事や英語ページがあれば、大会を一過性のPRで終わらせず、その後の問い合わせや産地への関心につなげやすくなります。</p>
<div class="box3">
<p><b>工芸ジャポニカから自治体・産地の方へ</b></p>
<p>工芸ジャポニカでは、自治体、産地組合、工芸事業者を対象に、取材記事、産地特集、国内外向けコンテンツ、英語記事などの発信についてご相談を受け付けています。全国大会や展示会に合わせた単発の告知だけでなく、検索やAI検索から継続的に発見される情報設計まで含めて検討することができます。</p>
</div>
<h2>KOUGEI EXPO in KANAGAWAに関するよくある質問（FAQ）</h2>
<p>KOUGEI EXPO in KANAGAWAへの来場前に確認しておきたい情報を、2026年9月16日時点の公式情報から整理します。</p>
<dl>
<dt><b>Q1. KOUGEI EXPO in KANAGAWAはいつ開催されますか？</b></dt>
<dd>記念式典は2026年11月6日（金）、一般来場者向けのメインイベントは11月7日（土）から9日（月）までです。</dd>
<dt><b>Q2. 会場はどこですか？記念式典とメインイベントで違いますか？</b></dt>
<dd>異なります。記念式典は小田原三の丸ホール、メインイベントはパシフィコ横浜で開催されます。</dd>
<dt><b>Q3. 入場は無料ですか？事前予約は必要ですか？</b></dt>
<dd>パシフィコ横浜のメインイベントは入場無料です。ワークショップなど個別企画については予約や参加条件が設定される可能性があるため、参加したいプログラムの最新案内を公式サイトで確認してください。<br />（参照：<a href="https://kougei-expo.com/kanagawa/" rel="noopener nofollow" target="_blank">KOUGEI EXPO in KANAGAWA｜大会公式サイト</a>）</dd>
<dt><b>Q4. 神奈川県の伝統的工芸品には何がありますか？</b></dt>
<dd>KOUGEI EXPOおよび神奈川県公式では、鎌倉彫、箱根寄木細工、小田原漆器の3品目を神奈川県の伝統的工芸品として紹介しています。なお、2025年に指定された「東京手彫り印章」は東京都と神奈川県を産地としています。</dd>
<dt><b>Q5. プレイベントはいつ・どこで開催されますか？</b></dt>
<dd>鎌倉地区の「鎌倉彫ふれあい展」は2026年6月に開催済みです。小田原・箱根地区では、10月10日（土）・11日（日）に小田原三の丸ホールで「小田原・箱根『木・技・匠』の祭典」が開催されます。<br />（参照：<a href="https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/cnt/kougei_expo/odawarahakonepre-event.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">小田原・箱根「木・技・匠」の祭典を開催します！｜神奈川県</a>）</dd>
<dt><b>Q6. 展示だけでなく工芸品を購入できますか？</b></dt>
<dd>はい。公式開催概要では、メインイベントの内容として展示・販売・実演等が明記されています。個別の出店者、商品、在庫、価格については各出店者や大会公式の最新案内を確認してください。</dd>
<dt><b>Q7. 自治体や産地、事業者はどのように参加できますか？</b></dt>
<dd>企業・団体・個人向けの協賛募集が行われているほか、大会公式サイトには出店希望者向けの案内があります。参加条件や募集状況は最新の募集要項を確認してください。</dd>
</dl>
<div class="box3">
<p><b>来場前チェックリスト</b></p>
<ul>
<li>記念式典とメインイベントの会場を混同していないか</li>
<li>パシフィコ横浜までのアクセスを確認したか</li>
<li>参加したいワークショップや実演の時間・予約条件を確認したか</li>
<li>「見る・制作工程を見る・体験する・買う」のどれを優先するか決めたか</li>
<li>鎌倉彫・箱根寄木細工・小田原漆器の特徴を簡単に予習したか</li>
<li>気になる作品があったとき、作家・工房・産地名を記録できるようにしたか</li>
</ul>
</div>
<p>KOUGEI EXPO in KANAGAWA 2026は、神奈川県では初めて開催される第43回伝統的工芸品月間国民会議全国大会です。</p>
<p>開催日時や出店情報を知ることはもちろん重要ですが、工芸ジャポニカがより注目したいのは、<b>一つの会場で全国の工芸を比較できるからこそ、それぞれの素材や工程、産地の違いを見つけられること</b>です。</p>
<p>鎌倉彫では木を彫ってから漆を重ね、箱根寄木細工では異なる木そのものの色を組み合わせ、小田原漆器では木地と木目を生かしながら漆で仕上げる。同じ神奈川の木工でも、素材に対する考え方は異なります。</p>
<p>会場で気になる作品に出会ったら、「これはどこで、誰が、何を使って、どのようにつくっているのか」と一歩先まで調べてみてください。</p>
<p><b>イベントで作品と出会い、技法を知り、最後に産地へ視線を戻す。</b></p>
<p>その流れが生まれれば、KOUGEI EXPOは単なる展示・販売イベントではなく、日本各地で現在も続いている「ものをつくる場所」と出会う入口になります。</p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/events/kougei-expo-kanagawa-2026/">KOUGEI EXPO in KANAGAWA 2026｜開催情報・見どころと神奈川の工芸</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>ホテルのアート委嘱（いしょく）はどう美術館展示へつながる？Peninsula×V&#038;Aの陶芸事例</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/invest/peninsula-va/</link>
					<comments>https://kogei-japonica.com/media/invest/peninsula-va/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 16:25:25 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[アート投資・アートビジネス]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>香港のホテルロビーのために制作された陶芸作品が、数か月後にはロンドンの美術館で異なる空間に合わせて展示される。 こうした事例を見ると、「ホテルのアート委嘱」とは、完成した作品を購入して飾ることとは少し異なる仕組みであるこ [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/invest/peninsula-va/">ホテルのアート委嘱（いしょく）はどう美術館展示へつながる？Peninsula×V&Aの陶芸事例</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>香港のホテルロビーのために制作された陶芸作品が、数か月後にはロンドンの美術館で異なる空間に合わせて展示される。<br />
こうした事例を見ると、「ホテルのアート委嘱」とは、完成した作品を購入して飾ることとは少し異なる仕組みであることが分かります。</p>
<p>2026年、ザ・ペニンシュラ・ホテルズ（The Peninsula Hotels）のグローバルアートプログラム「Art in Resonance（アート・イン・レゾナンス）」で委嘱されたのが、陶芸家アルベルト・ヨナタン・セティアワン（Albert Yonathan Setyawan）氏の「Metamorphic Modulation（メタモルフィック・モジュレーション）」です。</p>
<p>作品はザ・ペニンシュラ香港（The Peninsula Hong Kong）で初公開された後、ロンドンのヴィクトリア&amp;アルバート博物館（Victoria and Albert Museum、以下V&amp;A）の空間に合わせて再構成されました。重要なのは、「ホテルで評価された作品が後から美術館へ進出した」という単純な構図ではありません。<b>ザ・ペニンシュラとV&amp;Aが委嘱段階から協働し、ホテルと美術館という異なる空間で一つのプロジェクトを展開している</b>点に、この事例の特徴があります。</p>
<p>この記事では、ホテル、V&amp;A、作家がそれぞれどのように関わったのかを整理しながら、ホテルや商業施設が工芸・アートを委嘱するときに何を考えるべきなのかを具体的に読み解きます。</p>
<h2>香港ペニンシュラの陶芸委嘱作品は、なぜロンドンの美術館に再登場したのか</h2>
<p>結論として、「Metamorphic Modulation」がV&amp;Aで展示された背景には、ザ・ペニンシュラとV&amp;Aの継続的な協働があります。2026年は両者のパートナーシップ2年目にあたり、V&amp;Aは作品完成後に外部から評価したのではなく、委嘱段階からプロジェクトに参加していました。</p>
<p>ザ・ペニンシュラ公式は、2026年のArt in Resonanceについて、V&amp;Aとの協働が2年目を迎えたと説明しています。セティアワン氏の作品も、V&amp;Aとのパートナーシップのもとで制作・発表されたサイトスペシフィック作品として位置づけられています。<br />
（参照：<a href="https://www.peninsula.com/en/newsroom/group/news/the-peninsula-announces-2026-art-in-resonance-programme-with-the-victoria-and-albert-museum" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Peninsula Announces 2026 Edition of Art in Resonance Programme｜The Peninsula Hotels</a>）</p>
<h3>Art in Resonanceとはどんなプログラムか</h3>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/0oYMEWwuyv0?si=-pAtgCxyT_odBpW3" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>「Art in Resonance」は、ザ・ペニンシュラ・ホテルズが2019年に開始した委嘱型のグローバルアートプログラムです。ザ・ペニンシュラ公式では、新進・中堅のクリエイターに、新たな公共作品を実現するためのリソース、専門性、キュレーションの機会を提供するプログラムと説明しています。<br />
（参照：<a href="https://www.peninsula.com/en/art" rel="noopener nofollow" target="_blank">Art in Resonance｜The Peninsula Hotels</a>）</p>
<p>2026年版は香港のアーツ・マンス（Arts Month）に合わせてザ・ペニンシュラ香港で開催され、香港のアーティスト、アンジェル・ホイ（Angel Hui）氏、東京を拠点とするインドネシア出身の陶芸家セティアワン氏、香港の建築家・アーティスト、ウィリアム・リム（Dr. William Lim）氏による3つの委嘱作品が発表されました。</p>
<p>セティアワン氏の作品については、V&amp;Aの東南アジア担当キュレーターであるルイス・コプルストン（Dr Louis Copplestone）氏がキュレーションを担当しています。ここで注意したいのは、コプルストン氏が作家選定のすべてを担ったとまでは公式情報から確認できないことです。確認できるのは、<b>セティアワン氏の委嘱作品をコプルストン氏がキュレーションした</b>という点です。<br />
（参照：<a href="https://www.peninsula.com/en/newsroom/group/news/the-peninsula-announces-2026-art-in-resonance-programme-with-the-victoria-and-albert-museum" rel="noopener nofollow" target="_blank">2026 Art in Resonance Programme｜The Peninsula Hotels</a>）</p>
<h3>作品「Metamorphic Modulation」の構成</h3>
<figure id="attachment_11549" aria-describedby="caption-attachment-11549" style="width: 1074px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-3.webp" alt="Victoria and Albert Museum, London, 2026" width="1074" height="604" class="size-full wp-image-11549" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-3.webp 1074w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-3-768x432.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-3-150x84.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-3-450x253.webp 450w" sizes="(max-width: 1074px) 100vw, 1074px" /><figcaption id="caption-attachment-11549" class="wp-caption-text"><a href="https://www.vam.ac.uk/event/jeN2o5AzzJ/ldf-sept-2026-albert-yonathan-setyawan" rel="noopener nofollow" target="_blank">© Victoria and Albert Museum, London, 2026</a></figcaption></figure>
<p>「Metamorphic Modulation（メタモルフィック・モジュレーション）」は、<b>700点を超える手作りの陶芸パーツ</b>から構成された大規模なインスタレーションです。</p>
<p>作品を構成する形は粘土で手作業によって造形され、それをもとにスリップキャストによって赤いテラコッタとして反復制作されています。スリップキャストとは、泥漿（でいしょう）と呼ばれる液状の粘土を型へ流し込んで成形する方法です。</p>
<p>完成したパーツには釉薬（ゆうやく）を施さず、赤いテラコッタ本来の色と質感を生かしています。造形は葉を思わせる形と花を思わせる形の2種類を中心とし、それらが反復されることで、見る位置や光の当たり方によって作品の印象が変化します。<br />
（参照：<a href="https://www.vam.ac.uk/event/jeN2o5AzzJ/ldf-sept-2026-albert-yonathan-setyawan" rel="noopener nofollow" target="_blank">Albert Yonathan Setyawan &#8211; Metamorphic Modulation｜V&amp;A</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>編集部コメント</b></p>
<p>この作品を「700点以上の陶芸作品だから大規模で価値がある」と見るだけでは、本質を捉えきれません。セティアワン氏の表現では、同じ形を反復して制作する行為そのものが作品の構造になっています。器や単体の彫刻として陶を見るのではなく、陶という素材を反復させることで空間そのものを構成している点に注目したい作品です。</p>
</div>
<p>V&amp;Aは関連イベントで、セティアワン氏がこの制作姿勢を「アート・レイバー（art labour）」と呼び、型を用いた複製を通じてオリジナルのオブジェクトを生み出す考え方について語るトークも企画しています。したがって、「アート・レイバー」という言葉を用いる場合は、作家の思想を示すV&amp;Aの公式説明に基づく表現として扱うのが適切です。<br />
（参照：<a href="https://www.vam.ac.uk/event/2zZ0gEQp41/ldf-sept-2026-friday-late" rel="noopener nofollow" target="_blank">Friday Late: Awakenings｜V&amp;A</a>）</p>
<p>セティアワン氏は1983年、インドネシア・バンドン生まれ。バンドン工科大学で陶芸を学び、京都精華大学大学院で陶芸を専攻し、現在は東京を拠点に活動しています。<br />
（参照：<a href="https://mizuma-art.co.jp/artists/albert_yonathan_setyawan/" rel="noopener nofollow" target="_blank">アルベルト・ヨナタン・セティアワン｜MIZUMA ART GALLERY</a>）</p>
<figure id="attachment_11490" aria-describedby="caption-attachment-11490" style="width: 1074px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-1.webp" alt="香港ペニンシュラの陶芸委嘱作品は、なぜロンドンの美術館に再登場したのか" width="1074" height="604" class="size-full wp-image-11490" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-1.webp 1074w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-1-768x432.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-1-150x84.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Albert-Yonathan-Setyawan-1-450x253.webp 450w" sizes="(max-width: 1074px) 100vw, 1074px" /><figcaption id="caption-attachment-11490" class="wp-caption-text"><a href="https://www.vam.ac.uk/event/jeN2o5AzzJ/ldf-sept-2026-albert-yonathan-setyawan" rel="noopener nofollow" target="_blank">© Victoria and Albert Museum, London, 2026</a></figcaption></figure>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/introduction/pottery/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/04/pottery.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">陶芸入門の完全ガイド｜初心者が最初に知るべき体験・道具・焼き物の基本</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/introduction/pottery/">https://kogei-japonica.com/media/introduction/pottery/</div><div class="lkc-excerpt">「陶芸を始めてみたいけれど、何から調べればいいのかわからない」——そう感じている方は少なくないはずです。道具は何が必要なのか、体験教室と本格的な教室はどう違うのか、焼き物にはどんな種類があるのか。調べ始めると情報が多すぎて、かえって入り口がわからなくなることもあります。この記事では、陶芸を始めたばかりの方や、これから体験してみようと考えている方に向けて、始め方・成形技法・道具・焼き物の基本を一冊にまとめてご紹介します。専門的な技法や作家情報には深入りせず、「最初に知っておくと迷わない」知識だけ...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>委嘱から展示まで、誰がどう関わったのか</h2>
<p>このプロジェクトでは、「委嘱プログラムを運営するホテル」「キュレーションに関わる美術館」「作品を制作する作家」がそれぞれ異なる役割を担っています。ホテル単独で作品を選定して展示した事例ではない点が重要です。</p>
<h3>関係者・役割表</h3>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>関係者</th>
<th>確認できる主な役割</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>ザ・ペニンシュラ・ホテルズ／ザ・ペニンシュラ香港</td>
<td>Art in Resonanceの運営、作品の委嘱、制作に必要なリソースや専門性の提供、ホテルでの展示</td>
</tr>
<tr>
<td>V&amp;A／ルイス・コプルストン氏</td>
<td>セティアワン氏の作品のキュレーション、ザ・ペニンシュラとの協働、V&amp;Aでの再展示</td>
</tr>
<tr>
<td>アルベルト・ヨナタン・セティアワン氏</td>
<td>「Metamorphic Modulation」の構想・制作</td>
</tr>
<tr>
<td>キャリー・チャン氏</td>
<td>V&amp;A版の展示でコプルストン氏と協働</td>
</tr>
<tr>
<td>カティア・スパイアーズ氏</td>
<td>V&amp;A版展示のプロデュース</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>V&amp;A公式は、ロンドンでの展示についてコプルストン氏がキュレーションし、キャリー・チャン氏との協働、カティア・スパイアーズ氏のプロデュースによるものと明記しています。<br />
（参照：<a href="https://www.vam.ac.uk/event/jeN2o5AzzJ/ldf-sept-2026-albert-yonathan-setyawan" rel="noopener nofollow" target="_blank">Metamorphic Modulation｜V&amp;A</a>）</p>
<p>この役割分担から読み取れるのは、ホテルが美術館から「お墨付き」を得たという構図ではありません。<b>企業と文化機関が共同で企画し、作家の表現と空間を結びつける体制を最初からつくっていた</b>と見る方が、実態に近いでしょう。</p>
<p>美術館の専門家が企画段階から加わることで、ホテル単独の作品選定とは異なり、作家の制作背景や作品の文化的・美術的文脈まで含めたキュレーションを組み立てることができます。これは、法人が工芸やアートを扱う際にも参考になる仕組みです。</p>
<h2>香港のホテルロビーと、ロンドンの美術館展示室——同じ作品はどう変わったか</h2>
<p>「Metamorphic Modulation」は香港とロンドンで同じタイトルの作品として展示されていますが、展示構成まで完全に同じではありません。V&amp;Aは、香港で初公開されたインスタレーションを同館の空間に合わせて適応・再構成した（原語表記：adapted for the V&amp;A）と説明しています。</p>
<p>香港での展示では、ザ・ペニンシュラ香港の「ザ・ロビー（The Lobby）」に作品専用の構造体が設けられました。ザ・ペニンシュラ公式によれば、その構造は鑑賞者を囲み、陶芸パーツによって生まれる影が、彫刻、構造物、鑑賞者の境界を曖昧にするよう設計されています。<br />
（参照：<a href="https://www.peninsula.com/en/newsroom/group/news/art-in-resonance-2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Peninsula&#8217;s 2026 Global Art in Resonance Programme｜The Peninsula Hotels</a>）</p>
<p>香港での2026年版Art in Resonanceの作品群は3月17日に公開され、5月5日まで展示されました。</p>
<figure id="attachment_11491" aria-describedby="caption-attachment-11491" style="width: 1520px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Dr-William-Lim-Art-in-Resonance-2026-Photo-Credit-The-Peninsula-Hotels.webp" alt="香港のホテルロビーと、ロンドンの美術館展示室——同じ作品はどう変わったか" width="1520" height="1013" class="size-full wp-image-11491" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Dr-William-Lim-Art-in-Resonance-2026-Photo-Credit-The-Peninsula-Hotels.webp 1520w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Dr-William-Lim-Art-in-Resonance-2026-Photo-Credit-The-Peninsula-Hotels-768x512.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Dr-William-Lim-Art-in-Resonance-2026-Photo-Credit-The-Peninsula-Hotels-150x100.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Dr-William-Lim-Art-in-Resonance-2026-Photo-Credit-The-Peninsula-Hotels-450x300.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Dr-William-Lim-Art-in-Resonance-2026-Photo-Credit-The-Peninsula-Hotels-1200x800.webp 1200w" sizes="(max-width: 1520px) 100vw, 1520px" /><figcaption id="caption-attachment-11491" class="wp-caption-text"><a href="https://www.peninsula.com/en/newsroom/group/news/art-in-resonance-2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">2026 HSH Management Services Limited. (The Peninsula Hotels)</a></figcaption></figure>
<p>一方、V&amp;Aでは「Metamorphic Modulation」がV&amp;A South Kensingtonの彫刻ギャラリー（Room 21a）に展示されています。V&amp;A公式の個別イベントページでは、会期は<b>2026年9月15日から10月18日まで</b>、入場無料と案内されています。<br />
（参照：<a href="https://www.vam.ac.uk/event/jeN2o5AzzJ/ldf-sept-2026-albert-yonathan-setyawan" rel="noopener nofollow" target="_blank">Albert Yonathan Setyawan &#8211; Metamorphic Modulation｜V&amp;A</a>）</p>
<p>同作はロンドン・デザイン・フェスティバル2026（London Design Festival 2026）に合わせたV&amp;Aの「アウェイクニングス（Awakenings）」プログラムにも位置づけられています。</p>
<p>ただし、ここで一つ線引きしておく必要があります。<b>香港で使用された陶芸パーツがすべてそのままロンドンへ運ばれたのか、一部が新たに制作されたのかについては、公開されている公式情報から確認できません。</b></p>
<p>確認できるのは、香港で初公開された作品がV&amp;A向けに再構成（アダプト）されたということです。したがって、「ホテルにあった作品をそのまま美術館へ移した」と表現するより、<b>作品の核となる考え方や素材を維持しながら、異なる建築空間との関係を再構成した</b>と捉える方が正確です。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集部コメント</b></p>
<p>工芸作品を「完成した物」としてだけ捉えると、移設は単なる運搬に見えます。しかし、サイトスペシフィックな作品では、光、壁、距離、人の動線まで含めて作品体験が成立します。今回興味深いのは、ホテルから美術館へ移ったことそのものではなく、場所が変わるたびに作品と空間の関係が組み直されている点です。</p>
</div>
<p>ホテルでは、宿泊、食事、待ち合わせ、移動など別の目的を持つ人々が作品に出会います。一方、美術館では作品を見ること自体が来館目的の一つになります。同じ造形でも、置かれる環境によって鑑賞の時間や距離、作品への注意の向き方は変わります。</p>
<p>ただし、「ホテルでは非日常の演出として見られ、美術館では作品構造に集中して見られる」と一律に断定することも避けるべきでしょう。実際の鑑賞体験は人によって異なります。ここでは、<b>空間の用途が変われば、作品との接し方にも異なる条件が生まれる</b>と考えるのが適切です。</p>
<h2>ホテルのアート委嘱は、何を目的に行われるのか</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/LPDiUwrsHwE?si=6i0VEKgpQaGr1Nc5" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>ホテルのアート委嘱には、空間装飾だけではなく、作家支援、文化交流、新しい作品の制作、来訪者との接点づくりなど複数の目的があります。企業のブランド形成と結びつく場合もありますが、それだけを目的として語るのは適切ではありません。</p>
<p>ザ・ペニンシュラはArt in Resonanceについて、文化的表現を支援し、新進・中堅のクリエイターが新しい公共作品を実現するためのリソースや専門性、キュレーションを提供するプログラムと説明しています。</p>
<p>また、V&amp;Aとの協働については、芸術的な交流や国際的な文化交流を重視する姿勢を示しています。<br />
（参照：<a href="https://www.peninsula.com/en/art" rel="noopener nofollow" target="_blank">Art in Resonance｜The Peninsula Hotels</a>）</p>
<p>企業側から見れば、このような文化活動が結果としてブランドの認知や施設の独自性につながることは考えられます。しかし、それはあくまで結果の一つです。今回の事例から直接確認できる中心的な要素は、<b>既存作品を購入するのではなく、作家が新しい作品を制作できる環境を企業と文化機関がつくっている</b>ことです。</p>
<p>これは工芸分野でも重要な視点です。</p>
<p>工芸を企業空間へ導入する際、「どの作品を買うか」だけを考えると、すでに存在する作品と空間を後から組み合わせる発想になりやすくなります。一方、委嘱制作では、「この場所で何を体験してほしいか」「この素材や技法で何ができるか」という段階から、作家と空間の関係を設計できます。</p>
<p>もちろん、すべての案件で委嘱制作が適切とは限りません。既製作品の購入やレンタルの方が、期間、予算、維持管理の面で合理的な場合もあります。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>比較項目</th>
<th>既製作品購入</th>
<th>レンタル・期間展示</th>
<th>委嘱制作</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>作品</td>
<td>完成済み</td>
<td>既存作品が中心</td>
<td>新作が中心</td>
</tr>
<tr>
<td>空間との関係</td>
<td>完成後に調整</td>
<td>展示時に調整</td>
<td>構想段階から反映しやすい</td>
</tr>
<tr>
<td>作家との協働</td>
<td>比較的少ない</td>
<td>案件による</td>
<td>大きい</td>
</tr>
<tr>
<td>キュレーション</td>
<td>任意</td>
<td>案件により重要</td>
<td>規模に応じて重要</td>
</tr>
<tr>
<td>設置計画</td>
<td>購入後に検討</td>
<td>展示時に検討</td>
<td>制作と並行して設計可能</td>
</tr>
<tr>
<td>移設</td>
<td>比較的検討しやすい</td>
<td>当初から想定される場合がある</td>
<td>再構成が必要になる場合がある</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>どの方法が優れているという話ではなく、<b>目的と空間に応じて方法を選ぶこと</b>が重要です。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/03/hf_20260319_125606_45b0a381-b535-41bc-84ca-0deeb04deb27-1.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">ホテル・商空間に「日本工芸」を導入するには？建築家とデザイナーのための素材・...</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/">https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/</div><div class="lkc-excerpt">インバウンド需要が本格化するなか、ラグジュアリーホテルやハイエンドな商空間において、その土地ならではの文化や体験が重視される傾向が強まっています。空間を設計する建築家やインテリアデザイナーの皆様にとって、地域の歴史や美意識を内包する「日本工芸 / Japanese Crafts」の導入は、他施設との差別化に有効な要素になり得ます。本記事では、工芸を単なる装飾としてではなく、建築の「空間素材」として実装するための具体的な知識と、発注時に直面しやすい実務的な課題（不燃化や納期など）をクリアするためのポイントを解説...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>企業・ホテルがアート委嘱を検討する際に確認すべきことは？</h2>
<p>委嘱制作を検討する際に、最初から「誰に頼むか」だけを決めるのはおすすめできません。まず整理したいのは、<b>その空間で何を実現し、誰にどのような体験をしてほしいのか</b>です。</p>
<p>目的が定まった後に、作家選定、キュレーション体制、素材、設置方法、予算、スケジュールなどを検討していく方が、実務上も判断しやすくなります。</p>
<ul>
<li><b>導入目的：</b>空間体験、地域との関係づくり、文化支援、企画展示など何を目的とするか</li>
<li><b>主な鑑賞者：</b>宿泊客、店舗利用者、社員、取引先、地域住民など、誰が作品を見るのか</li>
<li><b>キュレーション体制：</b>社内選定か、専門家・ギャラリー・美術館等と協働するのか</li>
<li><b>作家選定：</b>知名度だけでなく、空間や素材との適合性、制作体制を確認する</li>
<li><b>素材と設置条件：</b>重量、固定方法、人との距離、光、温湿度、清掃条件を確認する</li>
<li><b>搬入・施工：</b>搬入経路、施工担当、設置・撤去の責任範囲を整理する</li>
<li><b>安全・保険：</b>転倒、接触、破損などのリスクと対応方法を確認する</li>
<li><b>予算：</b>作品制作費だけでなく、輸送、施工、照明、保険、保守まで含めて考える</li>
<li><b>スケジュール：</b>制作期間、試作、施工、搬入、展示期間を逆算する</li>
<li><b>権利関係：</b>撮影、SNS、広告、Webサイト、映像などで作品画像を使用できる範囲を確認する</li>
<li><b>展示後の扱い：</b>保管、返却、移設、再展示などを事前に決める</li>
<li><b>広報：</b>作家名・作品名の表記や、共同発信の方法を整理する</li>
</ul>
<p>特に工芸作品は、陶、漆、木、金属、紙、染織など素材ごとに取り扱い条件が大きく異なります。「作品が空間に合うか」だけでなく、「その空間で安全に維持できるか」まで確認しなければなりません。</p>
<p>また、委嘱制作では、作品を購入したからといって著作権まで自動的に企業へ移転するわけではありません。完成後の撮影や広告利用、SNS投稿、動画への使用などを想定している場合は、制作契約の段階で確認しておく必要があります。</p>
<div class="box3">
<p><b>工芸ジャポニカ編集部の視点</b></p>
<p>今回のザ・ペニンシュラ×V&amp;Aの事例から最も参考にしたいのは、「最初に有名作家を探す」という発想ではありません。まず企画の目的と場所を定め、そのうえで作品、作家、キュレーション、展示環境を一つのプロジェクトとして組み立てている点です。企業が工芸を導入するときも、ここから考える方が、作家にとっても施設にとっても無理のない協働になりやすいでしょう。</p>
</div>
<p>工芸ジャポニカでは、ホテル・旅館・店舗・オフィスなどへの工芸・アート導入について、既製作品の選定やレンタルだけでなく、作家・工房との協働を含めた企画段階からの相談も受け付けています。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-external-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/enterprise/" target="_blank" rel="external noopener"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img loading="lazy" decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=kogei-japonica.com" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/pz-linkcard/cache/973c8a66111aec428a2fd6838a4483186c358a916df2178af412b3e8772e7f01.jpeg" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">法人・団体向け工芸支援｜販路開拓・作家起用・レンタル</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/enterprise/">https://kogei-japonica.com/enterprise/</div><div class="lkc-excerpt">企業・工房・産地・自治体・施設の工芸活用を支援。工芸関連事業者の登録、工芸品・地域商品の販路開拓と販売促進、工芸作家の起用・企画制作、撮影・展示・空間演出向けの工芸品レンタルから、目的に合うサービスをご案内します。</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<div class="linkcard"><div class="lkc-external-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/enterprise/client/" target="_blank" rel="external noopener"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img loading="lazy" decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=kogei-japonica.com" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/pz-linkcard/cache/bfc4a4f1c0b0de87fca8975f30aa9274f81775ed6865be7353cb708fd699f8af.jpeg" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">工芸作家・職人の起用・企画制作・商品開発</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/enterprise/client/">https://kogei-japonica.com/enterprise/client/</div><div class="lkc-excerpt">企業・ブランド向けに、工芸作家や職人の起用、キャスティング、商品開発、コラボレーション、展示・イベント、広告表現を支援。企画整理から作家・技術の選定、条件調整、制作進行まで一貫してサポートします。</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>よくある質問</h2>
<p>ホテルのアート委嘱と「Metamorphic Modulation」について、特に確認しておきたいポイントを整理します。</p>
<dl>
<dt><b>Q1. セティアワン氏の作品は、香港とロンドンで同じ実物が展示されているのですか？</b></dt>
<dd>香港版とV&amp;A版は同じ展示構成ではありません。V&amp;Aは作品を同館向けに再構成（アダプト）したと説明しています。ただし、個々の陶芸パーツがすべて香港から移送されたものか、新たに制作されたものを含むかまでは、公表情報から確認できません。</dd>
<dt><b>Q2. Art in Resonanceとはどんなプログラムですか？</b></dt>
<dd>ザ・ペニンシュラ・ホテルズが2019年に開始した委嘱型のグローバルアートプログラムです。新進・中堅のクリエイターが新しい作品を実現するためのリソース、専門性、キュレーションを提供すると公式に説明されています。</dd>
<dt><b>Q3. なぜホテル委嘱作品がV&amp;Aで展示されたのですか？</b></dt>
<dd>V&amp;Aは作品完成後に関与したのではなく、委嘱段階からザ・ペニンシュラとのパートナーとして参加していました。セティアワン氏の作品はV&amp;Aとの協働で委嘱され、香港で初公開された後、V&amp;A向けに再構成されています。</dd>
<dt><b>Q4. V&amp;Aでの展示はいつまで見られますか？</b></dt>
<dd>V&amp;A公式の個別イベントページでは、2026年9月15日から10月18日までと案内されています。会場はV&amp;A South Kensingtonの彫刻ギャラリー（Room 21a）で、入場は無料です。</dd>
<dt><b>Q5. 企業がアートや工芸を委嘱するとき、最初に何を決めるべきですか？</b></dt>
<dd>まず、誰に何を依頼するかではなく、その空間で何を実現したいのか、誰にどのような体験を提供したいのかを整理することが重要です。その後に作家選定やキュレーション体制、予算、施工条件を検討します。</dd>
<dt><b>Q6. セティアワン氏はどんな作家ですか？</b></dt>
<dd>1983年インドネシア・バンドン生まれ、東京を拠点に活動する陶芸家です。バンドン工科大学と京都精華大学大学院で陶芸を学び、反復、パターン、素材性、瞑想的な経験などを主題とする陶芸作品やインスタレーションを制作しています。</dd>
</dl>
<p>「Metamorphic Modulation」の事例から見えてくるのは、ホテルのアート委嘱が、完成品を購入して空間へ置くことだけではないということです。</p>
<p>ザ・ペニンシュラとV&amp;Aの場合、文化機関が完成後に作品を評価して美術館へ引き上げたわけではありません。両者は委嘱の段階から協働し、セティアワン氏の作品は香港のホテル空間で発表された後、V&amp;Aという異なる環境に合わせて再構成されました。</p>
<p>この違いは、企業が工芸やアートとの関わり方を考えるときにも重要です。</p>
<p>工芸の価値は、完成した「物」だけにあるわけではありません。どの素材を用い、誰が制作し、どの場所に置き、人がどのように出会うのか。その一連の関係によって、作品が持つ意味や体験は変わります。</p>
<p><b>「どんな作品を置くか」の前に、「この場所で、作家と何をつくりたいのか」を考える。</b></p>
<p>ホテル、店舗、オフィスなどで工芸を活用する際にも、この順序を意識することで、単なる装飾ではなく、空間と作品の双方に理由のある企画へ近づけるのではないでしょうか。</p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/invest/peninsula-va/">ホテルのアート委嘱（いしょく）はどう美術館展示へつながる？Peninsula×V&Aの陶芸事例</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://kogei-japonica.com/media/invest/peninsula-va/feed/</wfw:commentRss>
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			</item>
		<item>
		<title>和紙をホテル・店舗に採用するには？防火・見本・寸法・施工分担を解説</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/invest/washi-hotel-interior/</link>
					<comments>https://kogei-japonica.com/media/invest/washi-hotel-interior/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 16:15:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[アート投資・アートビジネス]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>宿泊施設や店舗のデザインを担当していて、壁面に和紙を使いたいと考えたことはないでしょうか。施工写真を見れば魅力は伝わってきますが、いざ発注しようとすると「防火上の条件を満たせるのか」「見本はどう取り寄せるのか」「どこまで [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/invest/washi-hotel-interior/">和紙をホテル・店舗に採用するには？防火・見本・寸法・施工分担を解説</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>宿泊施設や店舗のデザインを担当していて、壁面に和紙を使いたいと考えたことはないでしょうか。施工写真を見れば魅力は伝わってきますが、いざ発注しようとすると「防火上の条件を満たせるのか」「見本はどう取り寄せるのか」「どこまで大きく製作できるのか」「誰に何を頼めばよいのか」といった実務上の疑問が出てきます。</p>
<p><b>和紙をホテルや店舗の壁面に採用することは可能ですが、設置する区画が内装制限の対象となる場合は、必要な防火性能を満たす下地・施工仕様を確認する必要があります。</b><br />
さらに、特注和紙では製作者と防火加工会社、施工会社が別になることもあるため、見本・寸法・防火性能・施工分担を発注前に整理することが重要です。</p>
<p>この記事では、ホテル・旅館・飲食店・物販店などで和紙を壁面に採用する際に確認しておきたい事項を、具体的な事例と一次情報を交えながら整理します。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/03/hf_20260319_125606_45b0a381-b535-41bc-84ca-0deeb04deb27-1.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">ホテル・商空間に「日本工芸」を導入するには？建築家とデザイナーのための素材・...</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/">https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/</div><div class="lkc-excerpt">インバウンド需要が本格化するなか、ラグジュアリーホテルやハイエンドな商空間において、その土地ならではの文化や体験が重視される傾向が強まっています。空間を設計する建築家やインテリアデザイナーの皆様にとって、地域の歴史や美意識を内包する「日本工芸 / Japanese Crafts」の導入は、他施設との差別化に有効な要素になり得ます。本記事では、工芸を単なる装飾としてではなく、建築の「空間素材」として実装するための具体的な知識と、発注時に直面しやすい実務的な課題（不燃化や納期など）をクリアするためのポイントを解説...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>和紙をホテル・店舗の壁面に採用できるのか？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/HLBBFvSoFXc?si=qcjm631NM624uJQe" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>結論から言えば、和紙をホテル・店舗の壁面へ採用することは可能です。</b><br />
ただし、建物の用途、規模、階数、設置区画などによって建築基準法上の内装制限が適用される場合があり、その場合は要求される防火性能を満たす仕様で施工する必要があります。</p>
<p>ここで重要なのは、「ホテルだから必ず不燃材料でなければならない」「和紙だから使えない」と単純には判断できないことです。内装制限の適用範囲と求められる性能は、建物や区画の条件によって変わります。</p>
<p>内装制限（ないそうせいげん）は、主に建築基準法にもとづき、一定の用途・規模・構造等の建築物について、壁や天井の室内側仕上げに必要な防火性能を定める規制です。ホテル・旅館や飲食店、物販店舗なども、一定の条件に該当すると対象になります。<br />（参照：<a href="https://www.wacoa.jp/fire/naisouseigen.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">内装制限について｜一般社団法人日本壁装協会</a>）</p>
<p>一方、消防法には別に「防炎規制」があり、旅館や飲食店など一定の防火対象物で使用するカーテン、じゅうたん、布製ブラインド、展示用合板などには所定の防炎性能が求められます。建築基準法上の内装制限と消防法上の防炎規制は、混同せずに確認する必要があります。<br />（参照：<a href="https://www.fdma.go.jp/relocation/html/life/yobou_contents/fire_retardant/" rel="noopener nofollow" target="_blank">防炎品｜総務省消防庁</a>）</p>
<p>和紙壁面を計画する際も、「和紙かどうか」だけで採用可否を決めるのではなく、<b>どの区画に、どの下地と施工方法で設置するのか</b>という仕様全体で判断することが基本です。</p>
<h3>内装制限とはどのような制度か</h3>
<p>内装制限の技術的な基準は、建築基準法および建築基準法施行令の複数の規定にまたがっています。<br />
一般社団法人日本壁装協会では、特殊建築物、建築物の規模、火気使用室、地下街などの区分ごとに、壁・天井に求められる仕上げ性能を整理した一覧を公開しています。<br />（参照：<a href="https://www.wacoa.jp/fire/naisouseigen.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">内装制限について｜一般社団法人日本壁装協会</a>）</p>
<p>また、一定の消防・排煙設備等を備えた場合に適用除外となる規定もありますが、設備があるだけで一律に内装制限が解除されるわけではありません。<br />
個別のプロジェクトでどの規定が適用されるかは、設計者・施工会社を通じて、必要に応じて所管行政庁などへ確認するのが確実です。</p>
<div class="box3">
<p><b>用語解説</b></p>
<ul>
<li><b>不燃材料（ふねんざいりょう）</b>：通常の火災による火熱を20分間加えた場合に、燃焼現象や防火上有害な損傷を生じず、避難上有害な煙・ガスを発生しない性能を持つ材料。</li>
<li><b>準不燃材料（じゅんふねんざいりょう）</b>：同様の性能を10分間満たす材料。</li>
<li><b>難燃材料（なんねんざいりょう）</b>：同様の性能を5分間満たす材料。</li>
<li><b>内装制限（ないそうせいげん）</b>：建築基準法にもとづき、一定の建築物や区画の壁・天井の仕上げに防火性能を求める規制。</li>
<li><b>手漉き和紙（てすきわし）</b>：漉き舟（すきぶね）や簀桁（すげた）などを用い、一枚ずつ手作業で漉く和紙。</li>
</ul>
<p>不燃・準不燃・難燃材料の性能区分については国土交通省が基礎的な考え方を公開しています。<br />（参照：<a href="https://www.mlit.go.jp/common/001205298.pdf" rel="noopener nofollow" target="_blank">不燃材料・準不燃材料・難燃材料｜国土交通省</a>）</p>
</div>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/feature/glossary/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2024/08/media3-150x150.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">伝統工芸用語全集｜工芸品・技術・素材・技法を調べる用語ガイド</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/feature/glossary/">https://kogei-japonica.com/media/feature/glossary/</div><div class="lkc-excerpt">【完全版】伝統工芸用語全集金工 - きんこう金工とは、金属を加工して装飾品や工芸品を作る技術の総称です。日本では、古くから刀剣や仏具、茶道具などに用いられ、職人の手によって高度な技術が継承されてきました。金工には鋳物や鍛金、彫金、象嵌などさまざまな技法があり、それぞれ異なる特徴を持ちます。現在でも伝統的な技術が活かされながら、現代のデザインや用途に応じた新しい作品が生み出されています。鋳物 ちゅうきん鋳物（ちゅうきん）は、溶かした金属を型に流し込み、冷やして固めることで成形する技法です。主に鉄や...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>和紙壁紙の防火性能はどう確認するのか？</h2>
<p><b>和紙壁紙の防火性能は、表面材だけを見るのではなく、認定された下地基材や施工仕様との組み合わせで確認する必要があります。</b></p>
<p>一般社団法人日本壁装協会は、壁紙のような薄い仕上げ材について、防火性能は下地基材と施工方法との組み合わせによって認定されると説明しています。<br />
つまり、「不燃対応」と案内された壁紙であっても、認定されている下地や施工条件から外れれば、その認定をそのまま適用できるとは限りません。<br />（参照：<a href="https://www.wacoa.jp/fire/" rel="noopener nofollow" target="_blank">壁紙の防火性能について｜一般社団法人日本壁装協会</a>）</p>
<p>この点は、和紙の見本だけを見て材料選定を進めると見落としやすい部分です。発注時には、防火認定番号だけでなく、<b>その認定がどの下地・施工条件を前提としているのか</b>まで確認してください。</p>
<p>壁紙商品の登録情報を確認する手段として、日本壁装協会が運用する「壁紙品質情報検索システム」もあります。<br />
ただし、最終的な適合判断は検索結果だけに頼らず、メーカーの認定書・仕様書や設計者・施工会社による確認を組み合わせることが重要です。<br />（参照：<a href="https://www.wacoa.jp/Hekisou/" rel="noopener nofollow" target="_blank">壁紙品質情報検索システム｜一般社団法人日本壁装協会</a>）</p>
<h3>不燃処理が可能な和紙とそうでない和紙の違い</h3>
<p>「和紙は紙だから不燃材料として使えない」と考えるのも正確ではありません。後加工によって、一定の認定仕様に適合する和紙壁紙を実現している事業者があります。</p>
<p>株式会社アサノ不燃では、持ち込まれた和紙を後加工で不燃処理する技術を提供しており、同社の「セルフネン不燃和紙」は国土交通大臣認定の不燃材料「和紙壁紙張 NM-0996」として案内されています。<br />
認定仕様では、下地に金属板を除く法定不燃材料を使用するとされています。<br />（参照：<a href="https://funen.jp/product/washi/" rel="noopener nofollow" target="_blank">セルフネン不燃和紙｜株式会社アサノ不燃</a>）</p>
<p>同社は、厚みのある和紙や持ち込み和紙への後加工を特徴として紹介していますが、すべての和紙を無条件に処理できるわけではありません。<br />
紙の厚み、表面処理、撥水性などによって処理可否が変わるため、候補となる和紙が決まった段階で個別確認が必要です。</p>
<p>具体例として、「ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 名古屋」では、岐阜県美濃市の手漉き和紙職人・千田崇統（せんだたかのり）氏が製作した和紙が、不燃処理を経て客室の大きな壁面に採用されています。<br />
竹中工務店とアサノ不燃の取材では、プレミアム客室の内装材として千田氏の美濃和紙を使用し、その質感や色味を活かしたまま不燃化したことが説明されています。<br />（参照：<a href="https://www.kenzai-navi.com/sumairing/stories/183" rel="noopener nofollow" target="_blank">美濃和紙の風合いをそのままに不燃化。ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 名古屋で採用された不燃和紙壁紙｜建材ナビ SumaiRing</a>）</p>
<figure id="attachment_11484" aria-describedby="caption-attachment-11484" style="width: 1280px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ロイヤルパークホテルアイコニック名古屋suite_room3202_111429.webp" alt="不燃処理が可能な和紙とそうでない和紙の違い
" width="1280" height="853" class="size-full wp-image-11484" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ロイヤルパークホテルアイコニック名古屋suite_room3202_111429.webp 1280w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ロイヤルパークホテルアイコニック名古屋suite_room3202_111429-768x512.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ロイヤルパークホテルアイコニック名古屋suite_room3202_111429-150x100.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ロイヤルパークホテルアイコニック名古屋suite_room3202_111429-450x300.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ロイヤルパークホテルアイコニック名古屋suite_room3202_111429-1200x800.webp 1200w" sizes="(max-width: 1280px) 100vw, 1280px" /><figcaption id="caption-attachment-11484" class="wp-caption-text"><a href="http://funen.jp/product/washi/" rel="noopener nofollow" target="_blank">© アサノ不燃.</a></figcaption></figure>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>この事例から見えてくるのは、「和紙を漉く技術」と「建築物で使える仕様へ整える技術」が、それぞれ別の専門性を持っているということです。<br />
防火加工を、工芸の価値を薄める工程と考える必要はありません。作り手が生み出した素材の魅力を、現代の建築条件のなかで活かすための技術として見ると、工芸と建築の協働のあり方がより具体的に見えてきます。</p>
</div>
<h2>見本はどのように取り寄せればよいか？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/JtL0ls7X96U?si=6Cnxw4KJWf6LN-j2" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>見本請求は材料選びのゴールではなく、実際の空間で使用できる仕様へ詰めていくための入り口です。</b>色柄を確認したら、施工予定の下地、設置場所、寸法、防火性能などを続けて確認します。</p>
<p>見本では、色だけでなく、繊維の表情、凹凸、光沢、透過性、厚みまで確認してください。<br />
和紙は照明の方向や明るさによって見え方が変わるため、ホテルや店舗で使用する場合は、可能であれば実際の照明環境に近い条件でも確認するのが理想です。</p>
<p>浅倉紙業株式会社「紙あさくら」では、オーダーメイドの相談にあたり、店舗・住宅等の写真や間取り図を使った提案、和紙素材や色のサンプル提供などを案内しています。<br />
サンプルは基本的に有償で、一部の白無地和紙については無料サンプルにも対応しています。<br />（参照：<a href="https://washi.co.jp/qanda/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Q&amp;A｜紙あさくら</a>）</p>
<p>また、同社の制作フローでは、相談、ヒアリング、デザイン提案、オーダー、制作、納品、アフターサービスという流れが公開されています。<br />
ホテル・店舗案件では、この流れに建築側の寸法確認や下地・施工条件の決定を重ねていくことになります。<br />（参照：<a href="https://washi.co.jp/flow/" rel="noopener nofollow" target="_blank">制作の流れ｜紙あさくら</a>）</p>
<p>実際に紙あさくらでは、ホテル「GRAND BASE KANAZAWAEKI」向けの壁面用創作和紙など、宿泊施設への制作実績を公開しています。<br />
こうした事例を見ると、既製品を選ぶだけでなく、空間用途や寸法に応じて企画・制作を相談できる工房・メーカーがあることが分かります。<br />（参照：<a href="https://washi.co.jp/works/4634/" rel="noopener nofollow" target="_blank">ホテル壁面用創作和紙｜紙あさくら</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>発注前チェックリスト（抜粋）</b></p>
<ul>
<li>見本を現物で確認したか</li>
<li>施工する場所と用途を伝えたか</li>
<li>施工予定の下地仕様を共有したか</li>
<li>必要な防火性能と認定仕様を確認したか</li>
<li>製作可能寸法を確認したか</li>
<li>継ぎ目や柄合わせの位置を相談したか</li>
<li>現場採寸を誰が行うか決めたか</li>
<li>現場施工を誰が担当するか決めたか</li>
<li>補修・貼り替え方法を確認したか</li>
</ul>
<p>このチェックリストは、社内打ち合わせや工房への初回相談時にそのまま確認項目として利用できます。</p>
</div>
<h2>特注サイズ・曲面・柱巻きにはどこまで対応できるのか？</h2>
<p><b>特注和紙の寸法や曲面・柱への対応可否は、紙の種類、製法、加工方法、施工条件によって異なるため、個別相談が基本です。</b></p>
<p>手漉き和紙では、漉き舟（すきぶね）や簀桁（すげた）などの道具、乾燥工程、加工設備によって製作できる寸法が変わります。<br />
そのため、壁面の大きさだけを基準に「一枚もの」を指定するのではなく、工房が製作可能な寸法と施工方法を先に確認する必要があります。</p>
<p>アワガミファクトリーでは、大判和紙について、特に大きなサイズの製品はこれまで多くを特注品として製造してきたと説明しています。<br />
現在は一部が既製ラインナップとして販売されていますが、これは同社の製造・販売例であり、すべての和紙工房に共通する規格ではありません。<br />（参照：<a href="https://awagami.jp/collections/large" rel="noopener nofollow" target="_blank">大判和紙｜アワガミファクトリー</a>）</p>
<p>また、福井県和紙工業協同組合では、越前手漉き和紙について、四・六判、五・七判、六・八判などの伝統的な規格寸法を公開しています。<br />
こうした規格は紙種を理解する手掛かりになりますが、規格寸法と個々の工房が製作可能な最大サイズは別の話です。特注案件では、必ず製作者へ確認してください。<br />（参照：<a href="https://washi.jp/syurui/size.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">越前手漉き和紙規格表｜福井県和紙工業協同組合</a>）</p>
<p>壁一面を大きく見せたい場合も、「できるだけ巨大な一枚をつくる」ことだけが答えではありません。<br />
分割位置を柱芯や建具、什器、壁面意匠の切り替えと合わせることで、継ぎ目そのものを空間構成の一部として扱うこともできます。</p>
<h3>継ぎ目・柄合わせで確認すべきこと</h3>
<p>大判壁面では、複数枚の和紙を使用することがあります。その場合、施工前に確認したいのが、継ぎ目の位置と柄・色のつながりです。</p>
<p>継ぎ目を可能な限り目立ちにくくする方法だけでなく、コーナーや建築ラインに合わせる、見切り材を入れる、意図的にパネル分割するなど、最初から意匠として設計する方法もあります。</p>
<p>手染めや手漉きの和紙では、一枚ごとの表情が完全には同一にならない場合があります。<br />
これを施工段階で無理にそろえるのではなく、どの程度の個体差を許容するのか、隣接する紙をどの順序で配置するのかを製作側と相談しておくと、完成後の認識差を減らせます。</p>
<p>曲面や柱巻きについても、紙の厚み、下地形状、接着方法、加工方法によって施工性が異なります。対応可否を口頭だけで判断せず、必要に応じて実際の素材と下地を使った施工テストを検討すると安全です。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>確認フェーズ</th>
<th>発注者が用意・確認するもの</th>
<th>和紙製作側の主な役割</th>
<th>設計・施工側の主な役割</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>見本確認</td>
<td>使用空間・用途・希望意匠</td>
<td>見本提供、素材・色柄提案</td>
<td>下地や設置条件の整理</td>
</tr>
<tr>
<td>寸法確認</td>
<td>施工範囲の図面・写真</td>
<td>製作可能寸法、分割方法の相談</td>
<td>現場実測、施工寸法の確定</td>
</tr>
<tr>
<td>防火性能確認</td>
<td>建物用途・設置区画の共有</td>
<td>使用する和紙・加工仕様の情報提供</td>
<td>必要性能、下地、認定仕様の確認</td>
</tr>
<tr>
<td>製作</td>
<td>最終デザイン・寸法の承認</td>
<td>漉き、染色、加飾、必要な加工</td>
<td>下地・施工工程の準備</td>
</tr>
<tr>
<td>施工</td>
<td>必要に応じて完成確認</td>
<td>施工上の注意事項や素材情報の提供</td>
<td>搬入、貼り込み、取付、仕上げ</td>
</tr>
<tr>
<td>補修・貼り替え</td>
<td>状態・施工箇所の情報共有</td>
<td>再製作・貼り替え対応の可否確認</td>
<td>現地補修・再施工</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<h2>製作・防火加工・施工は誰が担当するのか？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/vBTbxZosx7Y?si=REkusKU3Mce7t1x_" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>和紙の製作、防火加工、現場施工を別の事業者が担当するケースがあります。</b>発注者側は、正式発注の前に「誰がどの工程を担うのか」を明確にしておく必要があります。</p>
<p>先に紹介した「ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 名古屋」の事例では、オリジナルの美濃和紙を千田崇統氏が製作し、アサノ不燃が不燃化に関わっています。<br />
建築の設計・施工を担う側と、和紙をつくる側、不燃処理を行う側が連携することで、工芸素材を建築空間へ導入しています。<br />（参照：<a href="https://www.kenzai-navi.com/sumairing/stories/183" rel="noopener nofollow" target="_blank">美濃和紙の風合いをそのままに不燃化。ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 名古屋で採用された不燃和紙壁紙｜建材ナビ SumaiRing</a>）</p>
<p>一方、紙あさくらは公式Q&amp;Aで、現場での採寸と施工は行っていないと明記しています。オーダーメイド和紙の製作を依頼できることと、現地施工まで依頼できることは同じではありません。<br />（参照：<a href="https://washi.co.jp/qanda/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Q&amp;A｜紙あさくら</a>）</p>
<p>ここを曖昧にすると、「工房が採寸してくれると思っていた」「施工会社が分割位置を決めると思っていた」「防火加工後の寸法を誰も確認していなかった」といった認識のずれにつながります。</p>
<p>発注前には少なくとも、以下を明文化しておくとよいでしょう。</p>
<ul>
<li>現場実測を誰が行うか</li>
<li>最終製作寸法を誰が承認するか</li>
<li>和紙を誰が製作するか</li>
<li>防火加工が必要な場合、誰が手配するか</li>
<li>下地を誰が設計・施工するか</li>
<li>搬入を誰が手配するか</li>
<li>現場での貼り込み・取付を誰が行うか</li>
<li>施工後の補修窓口をどこにするか</li>
</ul>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>工芸を建築へ取り入れるとき、作り手に完成寸法だけを渡して「この通りにつくってください」と依頼するだけでは、素材が持つ可能性を十分に活かせないことがあります。</p>
<p>漉ける大きさ、染色できる大きさ、乾燥や加工の条件は、単なる製造上の制約ではなく、その素材の設計条件でもあります。<br />
企画段階から製作者と会話できれば、その条件を隠すのではなく、継ぎ目や分割そのものを空間表現に変えることもできます。</p>
<p>工芸と建築の協働では、設計側の要望を作り手が一方的に実現するのではなく、素材・技術・法規・施工の条件を互いに翻訳していくことが重要だと考えます。</p>
</div>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/03/hf_20260319_125606_45b0a381-b535-41bc-84ca-0deeb04deb27-1.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">ホテル・商空間に「日本工芸」を導入するには？建築家とデザイナーのための素材・...</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/">https://kogei-japonica.com/media/invest/introducing-japanese-crafts/</div><div class="lkc-excerpt">インバウンド需要が本格化するなか、ラグジュアリーホテルやハイエンドな商空間において、その土地ならではの文化や体験が重視される傾向が強まっています。空間を設計する建築家やインテリアデザイナーの皆様にとって、地域の歴史や美意識を内包する「日本工芸 / Japanese Crafts」の導入は、他施設との差別化に有効な要素になり得ます。本記事では、工芸を単なる装飾としてではなく、建築の「空間素材」として実装するための具体的な知識と、発注時に直面しやすい実務的な課題（不燃化や納期など）をクリアするためのポイントを解説...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>工芸ジャポニカでは、ホテル・旅館・店舗・オフィスなどへの工芸作品・工芸素材の導入や、用途に応じた作家・工房との連携についても案内しています。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-external-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/enterprise/" target="_blank" rel="external noopener"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img loading="lazy" decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=kogei-japonica.com" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/pz-linkcard/cache/973c8a66111aec428a2fd6838a4483186c358a916df2178af412b3e8772e7f01.jpeg" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">法人・団体向け工芸支援｜販路開拓・作家起用・レンタル</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/enterprise/">https://kogei-japonica.com/enterprise/</div><div class="lkc-excerpt">企業・工房・産地・自治体・施設の工芸活用を支援。工芸関連事業者の登録、工芸品・地域商品の販路開拓と販売促進、工芸作家の起用・企画制作、撮影・展示・空間演出向けの工芸品レンタルから、目的に合うサービスをご案内します。</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>施工後の汚損・退色時はどう貼り替えればよいか？</h2>
<p><b>施工後の補修や貼り替え方法は、使用する和紙、表面加工、施工方法によって異なるため、初回発注時に確認しておくのが安全です。</b></p>
<p>和紙の色調や表面状態は、原料、染色・加飾方法、表面処理、紫外線、温湿度、使用環境などによって変化する場合があります。<br />
また、ホテルや店舗では、人や荷物が触れることによる汚損・傷への対応も考えておく必要があります。</p>
<p>このため、完成時の見え方だけでなく、次の点も発注時に確認しておくとよいでしょう。</p>
<ul>
<li>日常清掃はどのような方法が適しているか</li>
<li>水拭きや薬剤の使用が可能か</li>
<li>一部分だけ補修・交換できるか</li>
<li>同じ素材を将来再製作できるか</li>
<li>予備材を確保しておくべきか</li>
<li>補修時の問い合わせ先はどこか</li>
</ul>
<p>紙あさくらでは、自社のアートパネルについて、既存のパネル土台を利用して和紙部分を貼り替える有償サービスを案内しています。<br />
すべての和紙壁面で同じ方法が使えるわけではありませんが、<b>表面材だけを更新できる設計にする</b>という考え方は、商業空間の維持管理を考えるうえで参考になります。<br />（参照：<a href="https://washi.co.jp/qanda/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Q&amp;A｜紙あさくら</a>）</p>
<p>大きな壁面を複数のパネルで構成する方法も、将来の部分交換を考えるうえでは選択肢になります。完成時の一体感だけでなく、数年後の更新まで含めて設計すると、工芸素材を長く使いやすくなります。</p>
<h2>よくある質問（FAQ）</h2>
<dl>
<dt><b>Q1. 和紙壁紙はホテルの客室に使えますか？</b></dt>
<dd>採用可能です。<br />
ただし、内装制限の対象となる区画では、その区画に求められる防火性能を満たす下地・施工仕様を確認する必要があります。実際にホテル客室の壁面へ手漉き和紙を採用した事例もあります。</dd>
<dt><b>Q2. 見本はどのように取り寄せますか？</b></dt>
<dd>工房・メーカーごとに対応が異なります。紙あさくらでは、和紙素材や色のサンプル提供を案内しています。<br />
見本請求時に設置場所、用途、寸法、下地の想定も伝えておくと、その後の相談が進めやすくなります。</dd>
<dt><b>Q3. 特注サイズ・曲面・柱巻きに対応できますか？</b></dt>
<dd>紙の種類、製法、厚み、下地、施工方法によって異なります。大判や曲面施工では、製作可能寸法と継ぎ目の位置を含めて個別に確認してください。</dd>
<dt><b>Q4. 防火認定番号はどこで確認できますか？</b></dt>
<dd>メーカー・加工会社が発行する認定資料や仕様書を確認するのが基本です。<br />
日本壁装協会の「壁紙品質情報検索システム」も参考になりますが、認定されている下地や施工条件まで確認してください。</dd>
<dt><b>Q5. 和紙メーカーと施工会社、どちらに最初に相談すべきですか？</b></dt>
<dd>どちらからでも相談できますが、企画初期から双方の担当範囲を確認するのが理想です。<br />
特に現場採寸、下地、防火性能、分割方法、施工の担当者を早めに決めてください。</dd>
<dt><b>Q6. 施工後の汚損や変色はどこに相談すればよいですか？</b></dt>
<dd>まず初回の製作者または施工会社へ相談します。<br />
再製作できるか、部分交換できるかは、素材・加工・施工方法によって異なるため、初回発注時に補修方法も確認しておくと安心です。</dd>
<dt><b>Q7. 見積りから施工までの期間の目安はありますか？</b></dt>
<dd>特注寸法、デザイン、防火加工、サンプル確認、施工範囲などによって変わるため、一律の期間は示せません。<br />
建築工程へ組み込む場合は、工房への初回相談時点で希望施工日まで共有してください。</dd>
</dl>
<h2>まとめ</h2>
<p>和紙をホテル・店舗の壁面へ採用するときに確認したいのは、単に「どの和紙が美しいか」だけではありません。</p>
<p><b>設置する区画に必要な防火性能、認定されている下地・施工仕様、製作可能寸法、継ぎ目、現場採寸、施工担当、将来の補修までを一続きの設計として考えることが重要です。</b></p>
<p>とくに特注和紙では、和紙を漉く人、防火加工を行う事業者、設計者、施工会社がそれぞれ異なる役割を持つ場合があります。<br />
「誰が何を確認するか」を発注前に整理するだけでも、後工程での手戻りを大きく減らせます。</p>
<p>一方で、工芸を建築に取り入れる価値は、工業製品と同じ均一性を求めることだけにはありません。<br />
製作できる寸法や一枚ごとの表情といった素材固有の条件を理解し、その条件から継ぎ方や分割方法を設計することで、その空間にしかない表現が生まれることがあります。</p>
<p>完成写真に写るのは最後の姿だけですが、その背景には、素材、技法、法規、施工をつなぐ多くの判断があります。<br />
そのプロセスまで丁寧に設計することが、和紙を単なる「和風の装飾」ではなく、現代の建築空間で生きる工芸素材として活かすことにつながります。</p>
<p>ホテル・旅館・店舗・オフィスなどで和紙や工芸作品を空間へ取り入れたい場合は、用途や設置条件に応じた作家・工房との連携についてもご相談いただけます。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-external-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/enterprise/" target="_blank" rel="external noopener"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img loading="lazy" decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=kogei-japonica.com" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/pz-linkcard/cache/973c8a66111aec428a2fd6838a4483186c358a916df2178af412b3e8772e7f01.jpeg" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">法人・団体向け工芸支援｜販路開拓・作家起用・レンタル</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/enterprise/">https://kogei-japonica.com/enterprise/</div><div class="lkc-excerpt">企業・工房・産地・自治体・施設の工芸活用を支援。工芸関連事業者の登録、工芸品・地域商品の販路開拓と販売促進、工芸作家の起用・企画制作、撮影・展示・空間演出向けの工芸品レンタルから、目的に合うサービスをご案内します。</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/invest/washi-hotel-interior/">和紙をホテル・店舗に採用するには？防火・見本・寸法・施工分担を解説</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>中田真裕の漆表現を読む｜蒟醤とヴェネチア2026、素材に刻む時間</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/skills/mayu-nakata-lacquer/</link>
					<comments>https://kogei-japonica.com/media/skills/mayu-nakata-lacquer/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 16:05:58 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[伝統技術]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://kogei-japonica.com/media/?p=11399</guid>

					<description><![CDATA[<p>2026年、中田真裕（なかた まゆ）さんの作品がヴェネチアで紹介されています。 中田さんが参加しているのは、第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の開催時期に合わせて行われる「身体と物質のエスノグラフィー―加速社会に [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/skills/mayu-nakata-lacquer/">中田真裕の漆表現を読む｜蒟醤とヴェネチア2026、素材に刻む時間</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2026年、中田真裕（なかた まゆ）さんの作品がヴェネチアで紹介されています。</p>
<p>中田さんが参加しているのは、第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の開催時期に合わせて行われる「身体と物質のエスノグラフィー―加速社会における遅さと深さ」という展覧会です。ヴェネチア・ビエンナーレ本展とは別の企画ですが、同じ時期のヴェネチアで、現代工芸を「素材」「身体」「時間」という視点から捉え直す試みとして開催されています。</p>
<p>中田さんは、漆面を彫り、色漆（いろうるし）を重ねて研ぎ出す蒟醤（きんま）を軸に制作する漆芸家です。その作品では、約40層もの色漆や、数か月から1年に及ぶ制作時間そのものが表現と深く結びついています。</p>
<p>この記事では、中田真裕さんの略歴と技法、作品を見るポイント、そして2026年ヴェネチアでの展示について、一次情報をもとに整理します。</p>
<h2>中田真裕とは？香川漆芸から国際評価へ進んだ現代漆芸作家</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/AWUU4Gm2Cio?si=6KIFc1Q0FXp-TUMY" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>中田真裕さんは、香川県漆芸研究所で漆芸を学び、蒟醤を主要な表現技法として制作を続ける現代漆芸作家です。現在は公益社団法人日本工芸会の正会員で、2019年には《Flame》でロエベ ファンデーション クラフト プライズ（LOEWE FOUNDATION Craft Prize）のファイナリストに選出されています。<br />
（参照：<a href="https://www.nihonkogeikai.or.jp/works/9390/" rel="noopener nofollow" target="_blank">中田真裕 作品一覧｜公益社団法人日本工芸会</a>）<br />
（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2019" rel="noopener nofollow" target="_blank">Craft Prize 2019 Finalists｜LOEWE FOUNDATION</a>）</p>
<h3>略歴｜北海道から香川、そして金沢へ</h3>
<figure id="attachment_11478" aria-describedby="caption-attachment-11478" style="width: 1476px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Artists_f2_profile_mayu-nakata.webp" alt="中田真裕とは？香川漆芸から国際評価へ進んだ現代漆芸作家" width="476" height="1000" class="size-full wp-image-11478" /><figcaption id="caption-attachment-11478" class="wp-caption-text"><a href="https://lighthouse-kanata.com/artists/mayu-nakata/" rel="noopener nofollow" target="_blank">© a Division of East Meets West, Inc.</a></figcaption></figure>
<p>中田さんは1982年、北海道生まれです。2005年に北海道大学水産学部を卒業し、その後、漆芸の道へ進みました。2017年に香川県漆芸研究所を修了し、2018年に金沢卯辰山工芸工房へ入所。A Lighthouse called Kanataの現行プロフィールでは、2021年に同工房を修了したと記載されています。</p>
<p>大学では水産学を専攻しており、その後に漆芸へ進んだことが確認できます。ただし、なぜ水産学から漆芸へ転じたのかという本人の動機については、今回確認した一次情報だけでは十分に追えませんでした。経歴から理由を推測せず、今後、本人への取材機会があれば聞いてみたい部分です。</p>
<p>日本工芸会では漆芸分野の正会員として、石川支部・漆芸部会に所属しています。《乾漆蒟醤水指 雷雲》《蒟醤鉢「風と海と」》《立雲》など、蒟醤を軸とする作品を継続的に発表していることも確認できます。<br />
（参照：<a href="https://www.nihonkogeikai.or.jp/works/9390/" rel="noopener nofollow" target="_blank">中田真裕 作品一覧｜公益社団法人日本工芸会</a>）</p>
<h3>受賞歴・評価歴（一次確認事項の明記）</h3>
<p>中田さんの活動を理解するうえで注目したいのが、国内の公募展と国際的なクラフト賞の双方で評価を受けてきた点です。</p>
<p>日本工芸会の公式記録では、2015年の第58回伝統工芸四国展と2016年の第59回伝統工芸四国展で、それぞれ奨励賞を受賞しています。また、2019年には第60回石川の伝統工芸展で「第60回記念 めいてつ・エムザ社長賞」、2025年には第65回石川の伝統工芸展で奨励賞を受賞しています。<br />
（参照：<a href="https://www.nihonkogeikai.or.jp/works/9390/" rel="noopener nofollow" target="_blank">中田真裕 受賞歴・作品一覧｜公益社団法人日本工芸会</a>）</p>
<p>金沢卯辰山工芸工房の公式プロフィールでは、2019年の第4回金沢・世界工芸トリエンナーレ「越境する工芸」で、大樋陶冶斎（おおひ とうやさい）審査員特別賞を受賞したことも確認できます。<br />
（参照：<a href="https://www.utatsu-kogei.gr.jp/koubou/artist/u%EF%BC%BFnakata/" rel="noopener nofollow" target="_blank">中田真裕 作家紹介｜金沢卯辰山工芸工房</a>）</p>
<figure id="attachment_11477" aria-describedby="caption-attachment-11477" style="width: 549px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/157552407751570600.webp" alt="受賞歴・評価歴（一次確認事項の明記）" width="449" height="700" class="size-full wp-image-11477" /><figcaption id="caption-attachment-11477" class="wp-caption-text"><a href="https://www.utatsu-kogei.gr.jp/koubou/artist/u%EF%BC%BFnakata/" rel="noopener nofollow" target="_blank">© Kanazawa Utatsuyama Kogei Kobo.</a></figcaption></figure>
<p>さらに2019年、ロエベ ファンデーション クラフト プライズでは《Flame》でファイナリストに選出されました。ロエベ財団の公式紹介でも、中田さんが従来の蒟醤より深く彫ることで、より複雑な表面表現を生み出している点に触れています。<br />
（参照：<a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2019" rel="noopener nofollow" target="_blank">Mayu Nakata / Flame｜LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2019</a>）</p>
<figure id="attachment_11476" aria-describedby="caption-attachment-11476" style="width: 1000px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/CP_ARTWORKS_WEB_55.webp" alt="受賞歴・評価歴（一次確認事項の明記）" width="600" height="380" class="size-full wp-image-11476" /><figcaption id="caption-attachment-11476" class="wp-caption-text"><a href="https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2019" rel="noopener nofollow" target="_blank"><br />LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2019｜LOEWE公式</a></figcaption></figure>
<p>ここで重要なのは、「国際賞のファイナリストだから価値がある」と単純に判断することではありません。国内の伝統工芸展で技法を磨きながら、同時に国際的なクラフトの文脈でも作品が紹介されている。その双方を見ることで、中田さんがどのような領域を行き来しながら制作しているのかが見えてきます。</p>
<h2>蒟醤（きんま）とは？漆の層と研ぎが「時間」を可視化する技法</h2>
<p>蒟醤とは、漆を塗り重ねた面に文様を彫り、その溝へ色漆を埋め、最後に表面を研いで文様を現す漆芸技法です。中田真裕さんの作品を理解するには、完成した模様だけでなく、<b>色を重ね、彫り、埋め、研ぐという工程が表面の下に存在している</b>ことを知る必要があります。</p>
<h3>定義ボックス｜蒟醤とは</h3>
<div class="box3">
<p><b>蒟醤（きんま）とは</b></p>
<p>竹や木、乾漆（かんしつ）などで形づくった器物に漆を塗り重ね、蒟醤剣（きんまけん）で文様を彫り、彫り込んだ溝へ色漆を埋め、表面を平らに研ぐことで文様を表す加飾技法です。</p>
<p>香川県漆芸研究所では、中国南方の「填漆（てんしつ）」の技法がタイやミャンマーへ伝わり、室町時代末期ごろ日本へ伝来したと説明しています。香川では玉楮象谷（たまかじ ぞうこく）らの仕事を通して発展し、現在の香川漆芸を代表する技法の一つとなっています。</p>
</div>
<p>中田さんは、この蒟醤を単に継承するだけではなく、彫りをより深くすることで、内部へ入れられる色漆の層を増やしています。本人の公式サイトでも、従来の蒟醤より深く彫り、より多くの色層を入れることで複雑な文様を生み出していると説明されています。<br />
（参照：<a href="https://www.mayunakata.com/" rel="noopener nofollow" target="_blank">NAKATA Mayu Official｜中田真裕公式サイト</a>）</p>
<p>GO FOR KOGEI in Veniceの公式解説では、その方法がさらに具体的に紹介されています。中田さんの作品では、<b>約40層の色漆が、総厚わずか約0.5mmの中に重ねられる</b>とされています。そして制作期間は、短くても約4か月、作品によっては1年ほどに及びます。<br />
（参照：<a href="https://venice.goforkogei.com/jp/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Mayu Nakata｜GO FOR KOGEI in Venice</a>）</p>
<p>0.5mmという数字だけを見れば、ごく薄い層です。しかし、その中に約40層もの色が存在します。ここに中田作品の重要な特徴があります。</p>
<p>色は筆で一度に描かれているのではありません。塗られ、硬化し、彫られ、別の色を受け入れ、最後に研がれる。その結果として、内部にあった色の一部だけが表面へ現れます。</p>
<p><b>中田作品では、研ぐことは単なる仕上げではなく、内部に蓄積された色を選び出す造形行為でもある。</b>そう考えると、表面に現れた模様を「絵柄」として見るだけでなく、漆の層がつくる断面として見ることができます。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/skills/kinma/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/05/kinma.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">蒟醤（きんま）とは？沈金・蒔絵・螺鈿との違いと香川漆芸の技法を徹底解説</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/skills/kinma/">https://kogei-japonica.com/media/skills/kinma/</div><div class="lkc-excerpt">「蒟醤」という文字を目にしたとき、読み方すら分からなかった、という方は少なくないと思います。「きんま」と読むこの技法は、香川県を代表する漆芸の加飾技法ですが、沈金（ちんきん）や蒔絵（まきえ）と何が違うのか、なぜ香川なのか——そうした疑問に、まとめて答えられる場所がなかなかありません。この記事では、蒟醤の基本定義と工程、専用道具である蒟醤剣（きんまけん）の役割、他の漆芸技法との比較、玉楮象谷（たまかじぞうこく）から現代の重要無形文化財保持者へと続く系譜、茶道具としての使われ方、そして英語で説明す...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>蒟醤そのものの工程や、沈金（ちんきん）・蒔絵（まきえ）・螺鈿（らでん）との違いについては、上の記事で詳しく整理しています。</p>
<h3>技法比較表｜蒟醤・沈金・存清・乾漆</h3>
<p>中田さんの技法を理解するために、蒟醤と、関連して語られることの多い沈金・存清（ぞんせい）・乾漆を整理します。なお、最後の列は技法の優劣を示すものではなく、この記事で作品を見る際の鑑賞ポイントです。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>技法</th>
<th>工程の要点</th>
<th>代表的な系統・用途</th>
<th>本記事での鑑賞ポイント</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td><b>蒟醤（きんま）</b></td>
<td>漆面を彫り、溝へ色漆を埋め、表面を研ぎ出す</td>
<td>香川漆芸を代表する技法の一つ</td>
<td>彫りの深さと色層が、最終的な文様へどう現れているかを見る</td>
</tr>
<tr>
<td><b>沈金（ちんきん）</b></td>
<td>漆面を線や点で彫り、金銀の箔や粉を入れる</td>
<td>輪島塗などで知られる</td>
<td>彫りによる線や点と、金属粉・箔による光の関係を見る</td>
</tr>
<tr>
<td><b>存清（ぞんせい）</b></td>
<td>色漆で文様を描き、輪郭や細部を線彫りし、代表的な方法では彫り口へ金粉・金箔を入れる</td>
<td>香川の三技法の一つ</td>
<td>色漆による描写と、線彫りによる輪郭の関係を見る</td>
</tr>
<tr>
<td><b>乾漆（かんしつ）</b></td>
<td>麻布などを漆で貼り重ね、素地を成形する方法などがある</td>
<td>立体造形や器物の素地、仏像制作など</td>
<td>木地とは異なる、布と漆によって成立する形態そのものを見る</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>中田さんの日本工芸会での作品名を見ると、《乾漆蒟醤水指 雷雲》《乾漆蒟醤盛器「吐霧」》など、「乾漆」と「蒟醤」を併記した作品が複数確認できます。<br />
つまり、形を成立させる素地の技法と、その表面をつくる加飾技法を一体として見る必要があります。</p>
<p>ここで「40層も塗っているから優れている」と結論づけるのは適切ではありません。工芸にかかった手間や時間は、それだけで作品価値を決める基準ではないからです。</p>
<p>ただし中田作品の場合、制作期間中に変化する記憶や印象まで作品へ取り込まれていることをGO FOR KOGEIが解説しています。<br />
その意味では、<b>長い制作時間が単なる制作上の負担ではなく、作品の内容そのものに関係している</b>と読むことができます。</p>
<h2>ヴェネチアでの展示は「ビエンナーレ本体」なのか？一次情報で正確に読む</h2>
<figure id="attachment_11479" aria-describedby="caption-attachment-11479" style="width: 2560px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/GO-FOR-KOGEI-scaled.webp" alt="https://venice.goforkogei.com/jp/" width="2560" height="1499" class="size-full wp-image-11479" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/GO-FOR-KOGEI-scaled.webp 2560w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/GO-FOR-KOGEI-768x450.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/GO-FOR-KOGEI-1536x900.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/GO-FOR-KOGEI-2048x1199.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/GO-FOR-KOGEI-150x88.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/GO-FOR-KOGEI-450x264.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/GO-FOR-KOGEI-1200x703.webp 1200w" sizes="(max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /><figcaption id="caption-attachment-11479" class="wp-caption-text"><a href="https://venice.goforkogei.com/jp/" rel="noopener nofollow" target="_blank">© 2020 &#8211; 2026 GO FOR KOGEI</a></figcaption></figure>
<p>冒頭でも触れた通り、中田真裕さんが参加する「身体と物質のエスノグラフィー」は、ヴェネチア・ビエンナーレ本展とは別の企画です。ここでは、その位置づけを一次情報からもう少し詳しく整理します。</p>
<p>本展は、<b>ビエンナーレの日本館展示でも、運営団体が公式に認定するコラテラル・イベントでもありません。</b>第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展と同じ時期にヴェネチアで開催される、認定NPO法人趣都金澤主催の独立した展覧会です。</p>
<p>ビエンナーレ公式では、2026年の枠組みとして100の公式な国別参加と31のコラテラル・イベントを公表しています。「身体と物質のエスノグラフィー」はその一覧には含まれていません。一方、GO FOR KOGEIは本展を「第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 同時開催」と案内し、英語では「Presented in parallel with（並行して開催）」と表現しています。<br />
（参照：<a href="https://www.labiennale.org/en/news/national-participations-and-collateral-events-biennale-arte-2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">National Participations and Collateral Events of the Biennale Arte 2026｜La Biennale di Venezia</a>）<br />
（参照：<a href="https://goforkogei.com/news/news-646/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Ethnography of the Body and Material｜GO FOR KOGEI</a>）</p>
<h3>展覧会概要｜「身体と物質のエスノグラフィー―加速社会における遅さと深さ」</h3>
<p>中田さんが参加している展覧会の英語タイトルは「Ethnography of the Body and Material — Slowness and Depth in an Accelerated Society」です。日本語では「身体と物質のエスノグラフィー―加速社会における遅さと深さ」とされています。</p>
<p>会期は2026年5月9日から11月22日までで、火曜日は休場。会場はイタリア・ヴェネチアのパラッツォ・ピザーニ・サンタ・マリーナ（Palazzo Pisani Santa Marina）です。<br />
開館時間は9月30日までが11時〜19時、10月1日から11月22日までは10時〜18時と主催者から発表されています。</p>
<p>キュレーターはGO FOR KOGEIアーティスティックディレクターの秋元雄史氏。<br />
出展するのは、シゲ・フジシロ、川井雄仁、コムロタカヒロ、桑田卓郎、三嶋りつ惠、牟田陽日（むた ようか）、中田真裕、沖潤子、舘鼻則孝（たてはな のりたか）、綿結（わた ゆい）の10名です。</p>
<p>この展覧会が扱っているのは、単なる「日本の工芸紹介」ではありません。<br />
主催者は、工芸を独立したジャンルとして囲い込むのではなく、素材への深い関与、身体知、反復される手作業を通して、現代美術そのものを読み直すための視点として位置づけています。</p>
<p>速度や即時性が重視される社会に対して、素材と身体が持つ異なる時間を提示する。それが「加速社会における遅さと深さ」という副題の背景です。<br />
（参照：<a href="https://goforkogei.com/news/news-646/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Ethnography of the Body and Material — Slowness and Depth in an Accelerated Society｜GO FOR KOGEI</a>）</p>
<h3>「参加」という言葉の解像度</h3>
<div class="box3">
<p><b>ヴェネチアで作品が紹介される意味は、「ビエンナーレ」という名称だけでなく、どのような文脈の中で作品が選ばれているのかを見ることで、より具体的になります。</b></p>
<p>ヴェネチアでは、ビエンナーレ本展の開催期間に、日本館をはじめとする公式の国別参加や公式コラテラル・イベントに加え、美術館、財団、ギャラリー、文化団体などによるさまざまな展覧会が同時期に開催されます。<br />
そのため、「ヴェネチアで展示されている」という事実だけでなく、主催者、キュレーター、展覧会のテーマまで見ることで、作品がどのような視点から紹介されているのかが分かります。</p>
<p>今回、中田真裕さんが参加する展覧会は、日本館やビエンナーレ公式のコラテラル・イベントとは異なる独立した企画です。<br />
一方で、秋元雄史氏のキュレーションのもと、中田さんの漆芸が「素材」「身体」「時間」という問いとともに紹介されていることは、本展を理解するうえで重要なポイントです。</p>
<p>約40層の色漆を重ね、彫り、研ぎながら長い時間をかけて作品をつくる中田さんの制作は、「加速社会における遅さと深さ」という展覧会全体のテーマとも自然につながります。<br />
どの制度の枠に属しているかだけでなく、なぜこの場所で、この作家の作品が選ばれているのかまで見ることで、展覧会と作品の関係をより深く理解できます。</p>
</div>
<p>なお、2026年の第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展では、日本の公式な国別参加として、日本基金がコミッショナーを務め、荒川ナッシュ医（Ei Arakawa-Nash）による《Grass Babies, Moon Babies》が日本館で展開されています。今回のGO FOR KOGEIによる展覧会とは、それぞれ異なる主催・枠組みで開催されています。<br />
（参照：<a href="https://www.labiennale.org/en/news/national-participations-and-collateral-events-biennale-arte-2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">Japan — Grass Babies, Moon Babies｜La Biennale di Venezia</a>）</p>
<h3>出品作品｜《サウンドスケープ》《ミラージュ》</h3>
<p>中田さんのヴェネチアでの出品作品については、<b>主催者側の公開情報に表記の違いがあるため、確認する際には注意が必要です。</b></p>
<p>展覧会開幕時に認定NPO法人趣都金澤が公開した展示風景では、《サウンドスケープ》（2024）と《ミラージュ》（2026）が中田さんの展示作品として紹介されています。</p>
<p>一方、2026年9月時点で確認できるGO FOR KOGEI in Venice特設サイトでは、《Mirage》（2026）と《Thunderclouds》（2021）が「展示中（原文表記：on exhibit）」と記載されています。<br />
（参照：<a href="https://venice.goforkogei.com/jp/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Mayu Nakata / Works｜GO FOR KOGEI in Venice</a>）</p>
<figure id="attachment_11480" aria-describedby="caption-attachment-11480" style="width: 1000px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/nakata_main-2.webp" alt="" width="900" height="568" class="size-full wp-image-11480" /><figcaption id="caption-attachment-11480" class="wp-caption-text"><a href="https://venice.goforkogei.com/jp/" rel="noopener nofollow" target="_blank">中⽥真裕《ミラージュ》2026年 Photo: Yu Kadowaki［出展作品］</a></figcaption></figure>
<figure id="attachment_11481" aria-describedby="caption-attachment-11481" style="width: 1133px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/nakata_main.webp" alt="" width="533" height="1100" class="size-full wp-image-11481" /><figcaption id="caption-attachment-11481" class="wp-caption-text"><a href="https://venice.goforkogei.com/jp/" rel="noopener nofollow" target="_blank">中⽥真裕《サンダークラウド》2021年 Photo: Tomoya Nomura［出展作品］</a></figcaption></figure>
<p>《Mirage》を見る際に意識したいのは、完成した文様だけではありません。<br />
GO FOR KOGEIは、中田さんの作品について、雷、雲、飛ぶ鳥など、実際の体験から残った「記憶」を色の層として表していると説明しています。また、最低でも4か月、場合によっては1年ほど続く制作期間中の日々の変化が作品へ入り込み、最初の記憶そのものにも「揺らぎ」が生じるとしています。<br />
（参照：<a href="https://venice.goforkogei.com/jp/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Mayu Nakata｜GO FOR KOGEI in Venice</a>）</p>
<p>ここには、今回の展覧会テーマである「遅さと深さ」と中田作品が接続する理由が見えてきます。</p>
<p><b>約40層をつくるためには、それぞれの層に必要な工程と、その間に経過する時間があります。</b></p>
<p>その間、最初に目にした雲の記憶も、作家自身の感覚も変わり得ます。中田さんの作品における「時間」は、単に「制作に長期間かかった」という意味だけでなく、変化する記憶を抱えたまま制作を続ける時間として読むことができます。</p>
<h2>中田真裕氏の作品はどこで見て、どう評価すればいいのか？</h2>
<p>中田真裕さんの作品を見る際は、「彫りが細かいか」「仕上げが均一か」といった技能の優劣だけに目を向けるのではなく、<b>色層、研ぎ、文様と形態、見る角度、制作時間</b>を一体として見ることで、作家固有の表現が理解しやすくなります。</p>
<h3>鑑賞・評価チェックリスト</h3>
<p>現代漆芸として中田作品を見るとき、次のような順番で観察すると、作品の構造が見えやすくなります。</p>
<ul>
<li><b>色そのものではなく、色と色の境界を見る：</b>異なる色がどこで現れ、どのように接しているかを見ると、多層の漆を研ぎ出す構造を意識できます。</li>
<li><b>彫りが生み出す色層を見る：</b>細かさだけで評価せず、彫りの深さがどのような色の重なりにつながっているかを見ます。</li>
<li><b>研ぎによって何が表面へ現れているかを見る：</b>均一さを評価するのではなく、内部の色をどのように露出させているかに注目します。</li>
<li><b>文様と立体形状を一緒に見る：</b>曲面に沿って文様がどう流れ、見る位置によってどの部分が隠れ、現れるのかを確認します。</li>
<li><b>近景と遠景を往復する：</b>近くでは細かな色層を、少し離れてからは作品全体の大きな動きを見ます。</li>
<li><b>制作時間を背景情報として見る：</b>約40層、4か月から1年という制作時間が、記憶やモチーフの変化とどう結びついているかを考えます。</li>
<li><b>展示歴・受賞歴は一次情報へ戻る：</b>作品を購入・収集する場合は、作家プロフィールだけでなく、美術館、日本工芸会、賞の主催者などの公式情報も確認します。</li>
</ul>
<p>GO FOR KOGEIは、中田作品が鑑賞者の位置によって異なる表情を見せることにも触れています。正面から一点を見て終わるのではなく、可能な展示環境であれば身体を動かし、角度を変えて見ることも重要です。<br />
（参照：<a href="https://venice.goforkogei.com/jp/" rel="noopener nofollow" target="_blank">Mayu Nakata｜GO FOR KOGEI in Venice</a>）</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/events/kogei-viewing-guide/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/kogei-viewing-guide.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">工芸展はどこを見る？2026年秋に行ける展覧会と作品鑑賞7つのポイント</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/events/kogei-viewing-guide/">https://kogei-japonica.com/media/events/kogei-viewing-guide/</div><div class="lkc-excerpt">工芸展に足を運んでみたものの、作品の前で「これはどこを見ればいいのだろう」と迷った経験はないでしょうか。作家名や技法を知らないと楽しめないように感じたり、解説を読んでも専門用語ばかりが頭に残ったりすることがあります。しかし、工芸展は知識を覚えてから行く必要はありません。素材→形→表面→技法→光→側面・見える範囲→作者情報という7つの視点を持つだけでも、作品の違いは見えやすくなります。そして2026年秋は、その見方を実際の作品で試せる工芸展が各地で続きます。9月2日からは東京・日本橋三越本店で「第73回日本伝...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>工芸作品全般をどう見ればよいか迷う場合は、素材、形、表面、技法、光などの観点から鑑賞方法を整理した上の記事も参考になります。</p>
<h3>作品を見られる場・取扱いギャラリー</h3>
<p>中田さんの作品は、日本工芸会の展覧会や美術館の企画展のほか、ギャラリーを通じても紹介されてきました。</p>
<p>A Lighthouse called Kanataでは現在も中田真裕さんの作家ページが公開されており、2025年制作の作品まで掲載されています。2024年には同ギャラリーで個展「The Skies Above – 中田真裕の蒟醤」が開催されました。作品の在庫や購入可否は変動するため、個別作品については最新情報をギャラリーへ確認する必要があります。<br />
（参照：<a href="https://lighthouse-kanata.com/artists/mayu-nakata/" rel="noopener nofollow" target="_blank">中田真裕｜A Lighthouse called Kanata</a>）</p>
<p>購入を検討する場合、価格だけでなく、作品名、制作年、素材・技法、サイズ、来歴（プロヴェナンス）、展覧会歴、付属資料なども確認しておきたいところです。<br />
価格は作品のサイズ、制作年、販売経路などによって異なるため、公開情報だけから相場を推測することは避けるべきです。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/invest/buy-traditional-crafts/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/04/buy-traditional-crafts.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">作家もの工芸品を買うには？真贋・来歴・購入先の見極め方【実務ガイド】</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/invest/buy-traditional-crafts/">https://kogei-japonica.com/media/invest/buy-traditional-crafts/</div><div class="lkc-excerpt">気に入った器を見つけて、思わず手に取り、そのまま連れて帰りたくなる。あるいは、地元で頑張っている作家を応援したい、この人の仕事をもっと知りたいと思って買う。工芸品との出会いは、必ずしも理屈から始まるものではありません。実際、感動や衝動、応援したいという気持ちは、工芸品を購入する大切な理由です。そうした気持ちがあるからこそ、工芸品の流通が生まれ、作り手の仕事が次につながっていきます。その一方で、購入する価格帯や目的によっては、作品の背景や状態、購入先について少し立ち止まって確認しておいたほうが...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>作家ものの工芸作品を購入する際の、来歴、作品状態、共箱（ともばこ）、購入先などの確認方法については、上の記事で詳しく解説しています。</p>
<p>また、ホテル、店舗、オフィスなどで漆芸作品の展示を検討する場合は、作品自体だけでなく、照明、設置方法、温湿度、メンテナンス、作家・ギャラリーとの調整まで含めて計画する必要があります。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/invest/ordering-guide/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/05/ordering-guide.6.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">漆芸パネルをホテル・店舗に導入するには？沈金・蒟醤の発注ガイド</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/invest/ordering-guide/">https://kogei-japonica.com/media/invest/ordering-guide/</div><div class="lkc-excerpt">漆芸の作品を、ホテルのエントランスや旅館の客室、あるいはレストランの壁面に取り入れてみたい——。そんな構想を持ちながら、「どこに相談すればよいのか」「予算感はどのくらいか」「本当に実現できるのか」という疑問で足踏みしている担当者は少なくないはずです。この記事では、沈金（ちんきん）・蒟醤（きんま）を中心とした漆芸パネルの空間導入について、技法の特性から発注ルート、準備すべき条件、著作権の確認事項まで、BtoB発注の実務に即して整理します。漆芸を「和風の飾り」としてではなく、空間体験を構成する素材とし...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>工芸ジャポニカでは、工芸作品・漆芸作品を空間へ取り入れる際の企画や、作家・工房とのコラボレーションについてもご相談を受け付けています。ただし、特定作家の作品在庫や仲介を保証するものではありません。作品購入については、作家本人または正規の取扱先で最新情報をご確認ください。</p>
<h2>よくある質問（FAQ）</h2>
<p>中田真裕さんの技法、経歴、ヴェネチアでの展示について、検索時に疑問になりやすい点を簡潔に整理します。</p>
<dl>
<dt><b>Q1. 中田真裕はどんな技法を使う作家ですか？</b></dt>
<dd>主に蒟醤（きんま）を用いる現代漆芸作家です。作品によっては乾漆による素地も用い、漆面を深く彫って複数の色漆を重ね、研ぎ出すことで複雑な色彩を表現しています。</dd>
<dt><b>Q2. 中田真裕はヴェネチア・ビエンナーレ本体や日本館に出展しているのですか？</b></dt>
<dd>いいえ。中田さんが参加する「身体と物質のエスノグラフィー」は、第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展と同時期にヴェネチアで開催される独立展です。日本館やビエンナーレ公式のコラテラル・イベントではありません。</dd>
<dt><b>Q3. 「身体と物質のエスノグラフィー」展はいつ、どこで見られますか？</b></dt>
<dd>2026年5月9日から11月22日まで、イタリア・ヴェネチアのパラッツォ・ピザーニ・サンタ・マリーナで開催されています。火曜日は休場です。開館時間などは来場前にGO FOR KOGEI公式情報をご確認ください。</dd>
<dt><b>Q4. 蒟醤（きんま）と沈金・存清はどう違いますか？</b></dt>
<dd>蒟醤は漆面を彫った溝へ色漆を埋めて研ぎ出す技法です。沈金は彫った線や点へ主に金銀の箔や粉を入れます。香川の代表的な存清は、色漆で文様を描いた後、輪郭などを線彫りし、彫り口へ金粉・金箔を施します。</dd>
<dt><b>Q5. 中田真裕の作品では何層くらいの漆が使われていますか？</b></dt>
<dd>GO FOR KOGEI in Veniceでは、中田さんの方法について、約40層の色漆を総厚約0.5mmに重ねると説明しています。これはすべての作品が必ず同じ仕様という意味ではなく、同展による作家技法の解説として示された数値です。</dd>
<dt><b>Q6. ロエベ ファンデーション クラフト プライズと中田真裕の関係は？</b></dt>
<dd>中田さんは2019年、《Flame》でロエベ ファンデーション クラフト プライズ（LOEWE FOUNDATION Craft Prize）のファイナリストに選出されています。ロエベ財団の公式記録でも確認できます。</dd>
<dt><b>Q7. 中田真裕の作品はどこで見る・購入できますか？</b></dt>
<dd>日本工芸会の展覧会や美術館・ギャラリーで作品が紹介されてきました。A Lighthouse called Kanataでは現在も作家・作品ページが公開されていますが、在庫や販売可否、価格は変動するため、最新情報を各取扱先へ確認してください。</dd>
<dt><b>Q8. コレクターやギャラリストは中田真裕の作品のどこを見るべきですか？</b></dt>
<dd>彫りの細かさだけでなく、色層の現れ方、研ぎによる色の境界、文様と立体形状の関係、見る角度による変化、そして制作時間とモチーフの関係を見ることが重要です。</dd>
</dl>
<h2>まとめ｜肩書きではなく技法から作家を読む</h2>
<p>中田真裕さんは、香川県漆芸研究所で漆芸を学び、金沢卯辰山工芸工房を経て、蒟醤を軸とする表現を展開してきた現代漆芸作家です。日本工芸会正会員として制作を続ける一方、2019年には《Flame》でロエベ ファンデーション クラフト プライズのファイナリストとなり、国内外の工芸・現代美術の文脈で作品が紹介されています。</p>
<p>その特徴を最も端的に表しているのが、<b>より深く彫り、多層の色漆を入れ、研ぐことで内部の色を表面へ現す</b>という蒟醤の展開です。GO FOR KOGEIの解説にある約40層・総厚約0.5mmという具体的な数字は、その密度を理解する手掛かりになります。</p>
<p>そして2026年のヴェネチア展は、素材、身体、制作の遅さという展覧会の問いの中に中田作品が置かれていることに注目すると、より深く読み解くことができます。</p>
<p>工芸作品では、ときに「どの賞を取ったか」「どの国際展で紹介されたか」が先に語られます。しかし、その経歴だけでは作品そのものを見ることはできません。</p>
<div class="box3">
<p><b>工芸ジャポニカ編集部より</b></p>
<p>中田真裕さんの作品を見る機会があれば、まず一度、模様の美しさから少し視点を広げてみてください。その色はどこから現れたのか。表面の下には何層の漆があるのか。曲面を回り込む文様は、見る位置によってどう変わるのか。そして、その表面が完成するまでにどれほどの時間が流れているのか。</p>
<p>「高度な技術だからすごい」と結論づけるのではなく、技法を知った後でもう一度作品を見る。そこで見え方が変わることこそ、工芸を知る面白さの一つだと考えています。</p>
</div>
<p>中田さんの作品の場合、漆の層に残されているのは色だけではありません。塗り、硬化を待ち、彫り、色を入れ、研ぐ。その間に変化していった記憶まで含めて見ることで、「素材と時間」というこの作家のもう一つの輪郭が見えてきます。</p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/skills/mayu-nakata-lacquer/">中田真裕の漆表現を読む｜蒟醤とヴェネチア2026、素材に刻む時間</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>メトロポリタン美術館の日本陶磁展｜鍋島・伊万里・織部の見方</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/events/met-guide/</link>
					<comments>https://kogei-japonica.com/media/events/met-guide/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 15:55:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[伝統工芸イベント]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://kogei-japonica.com/media/?p=11394</guid>

					<description><![CDATA[<p>メトロポリタン美術館（The Met）では、日本陶磁を約13,000年の時間軸でたどる「The Infinite Artistry of Japanese Ceramics」が開催されています。「メトロポリタン美術館 日 [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/events/met-guide/">メトロポリタン美術館の日本陶磁展｜鍋島・伊万里・織部の見方</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><b>メトロポリタン美術館（The Met）では、日本陶磁を約13,000年の時間軸でたどる「The Infinite Artistry of Japanese Ceramics」が開催されています。</b>「メトロポリタン美術館 日本陶磁」と検索してこの記事にたどり着いた方の多くは、「今、何が見られるのか」「鍋島・伊万里・織部は何が違うのか」「作品のどこを見ればよいのか」を知りたいのではないでしょうか。</p>
<p>この記事では、2026年9月16日時点のThe Met公式情報をもとに、展示替えのスケジュールと現在確認できる作品を整理したうえで、日本のやきものを<b>「形・技法・用途」</b>の3つの軸から読み解きます。</p>
<p>様式名を暗記することが目的ではありません。器の形、素材、釉薬（ゆうやく）、絵付け、使われ方、誰のために作られたのかを順に見ていくと、同じ「日本陶磁」という言葉の中に、異なる技術体系と社会背景があることが見えてきます。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th colspan="2">展覧会基本情報</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>展覧会名</td>
<td>The Infinite Artistry of Japanese Ceramics</td>
</tr>
<tr>
<td>会期</td>
<td>2026年1月19日〜2027年8月8日（第1期〜第5期の5期に分けて一部作品を展示替え）</td>
</tr>
<tr>
<td>会場</td>
<td>メトロポリタン美術館（The Met Fifth Avenue）2階　Arts of Japan Galleries（223〜232室）</td>
</tr>
<tr>
<td>住所</td>
<td>1000 Fifth Avenue, New York, NY 10028（最寄り入口：5番街82丁目）</td>
</tr>
<tr>
<td>開館時間</td>
<td>日・月・火・木曜：10:00〜17:00<br />金・土曜：10:00〜21:00</td>
</tr>
<tr>
<td>休館日</td>
<td>水曜日、感謝祭、12月25日、1月1日、5月第1月曜日</td>
</tr>
<tr>
<td>入館料</td>
<td>本展専用の追加料金はなく、通常の入館料の範囲内で鑑賞可能。一般成人30ドル（2026年9月16日時点）<br />
ニューヨーク州居住者等は任意支払い制度（Pay-What-You-Wish）の対象</td>
</tr>
<tr>
<td>担当キュレーター</td>
<td>モニカ・ビンチク（Monika Bincsik）氏／The Met日本装飾美術担当</td>
</tr>
<tr>
<td>公式サイト</td>
<td><a href="https://www.metmuseum.org/exhibitions/the-infinite-artistry-of-japanese-ceramics" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Infinite Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a></td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p class="caption">開館時間・休館日・入館料は変更される場合があります。渡航・訪問前には必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/exhibitions/the-infinite-artistry-of-japanese-ceramics" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Infinite Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a>／<a href="https://www.metmuseum.org/plan-your-visit/met-fifth-avenue" rel="noopener nofollow" target="_blank">Plan Your Visit：The Met Fifth Avenue｜The Metropolitan Museum of Art</a>／<a href="https://www.metmuseum.org/" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Metropolitan Museum of Art 公式サイト｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<h2>展示は今、何が見られるのか？The Metのローテーションガイド</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/ie3OAiuQYKg?si=8sqc7oCXS7dcpxYr" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p><b>2026年9月16日時点では、展覧会は第3期（Rotation 3）の期間中です。</b>「The Infinite Artistry of Japanese Ceramics」は2026年1月19日から2027年8月8日まで、The Met Fifth AvenueのArts of Japan Galleries（223～232室）で開催されています。</p>
<p>The Metの現在の展覧会ページでは、会期を5つの展示期間に分け、一部の作品を入れ替えるスケジュールが案内されています。すべての作品が一斉に交換されるわけではなく、各期間の間に<b>「一部の作品が展示を終了し、新しい作品に入れ替わる」</b>形式です。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/exhibitions/the-infinite-artistry-of-japanese-ceramics" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Infinite Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>展示期間</th>
<th>期間</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>第1期（Rotation 1）</td>
<td>2026年1月19日～5月12日</td>
</tr>
<tr>
<td>第2期（Rotation 2）</td>
<td>2026年5月14日～8月16日</td>
</tr>
<tr>
<td><b>第3期（Rotation 3）</b></td>
<td><b>2026年8月29日～12月8日</b></td>
</tr>
<tr>
<td>第4期（Rotation 4）</td>
<td>2026年12月10日～2027年3月28日</td>
</tr>
<tr>
<td>第5期（Rotation 5）</td>
<td>2027年4月10日～8月8日</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>つまり、2026年10月に訪れる場合は第3期（Rotation 3）にあたり、5月や2026年12月10日以降とは展示構成の一部が異なります。長期会期だからといって、「いつ行ってもまったく同じ展示」と考えない方がよいでしょう。</p>
<p>なお、展覧会発表時の2026年1月13日付プレスリリースでは、約350点を「three rotations（3回の展示替え）」で紹介すると案内されていました。一方、現在の展覧会公式ページでは第1期から第5期（Rotation 1～5）までの5つの展示期間が掲載されています。訪問計画を立てる場合は、更新されている現行の展覧会ページを確認するのが確実です。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/press-releases/infinite-artistry-2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">Exhibition at The Met Explores the Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>編集部コメント</b></p>
<p>この展覧会は「一度見れば終わり」の企画展として捉えるよりも、時間を置いて再訪すると見え方が変わる展示です。気になった作品は作品名だけでなく、所蔵番号（アクセッションナンバー）も記録しておくと、次の訪問時に同じ作品か、別の作品へ入れ替わったのかを追いやすくなります。</p>
</div>
<h3>ギャラリーの場所と入館料について</h3>
<p>会場はThe Met Fifth Avenueの2階、Arts of Japan Galleries（223～232室）です。展覧会ページでは、通常の入館料の範囲内で鑑賞できると案内されており（原文表記：“Free with Museum admission”）、本展だけの追加料金は設定されていません。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/exhibitions/the-infinite-artistry-of-japanese-ceramics" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Infinite Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<p>2026年9月16日時点で、The Metの一般成人入館料は30ドルです。また、ニューヨーク州居住者は、来館者が支払い額を決められる任意支払い制度（原文表記：Pay-What-You-Wish）の対象として案内されています。対象条件や料金体系は変更される可能性があるため、渡航・訪問前には必ず公式サイトで最新情報を確認してください。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Metropolitan Museum of Art 公式サイト｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<h2>The Metの日本美術コレクションを支える「パッカード・コレクション」とは？</h2>
<figure id="attachment_11468" aria-describedby="caption-attachment-11468" style="width: 2560px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Harry-G.-C.-Packard-Collection-scaled.webp" alt="The Metの日本美術コレクションを支える「パッカード・コレクション」とは？" width="2560" height="1582" class="size-full wp-image-11468" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Harry-G.-C.-Packard-Collection-scaled.webp 2560w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Harry-G.-C.-Packard-Collection-768x475.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Harry-G.-C.-Packard-Collection-1536x949.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Harry-G.-C.-Packard-Collection-2048x1265.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Harry-G.-C.-Packard-Collection-150x93.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Harry-G.-C.-Packard-Collection-450x278.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Harry-G.-C.-Packard-Collection-1200x741.webp 1200w" sizes="(max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /><figcaption id="caption-attachment-11468" class="wp-caption-text"><a href="https://www.metmuseum.org/press-releases/infinite-artistry-2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">© 2000–2026 The Metropolitan Museum of Art.</a></figcaption></figure>
<p><b>今回の展覧会を理解するうえで重要なのが、ハリー・G・C・パッカード・コレクションです。</b>The Metは本展を、同コレクション取得50周年を記念する展示として位置づけています。展示はThe Met所蔵品を中心に構成され、その中でもパッカード・コレクションが大きな役割を担っています。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/press-releases/infinite-artistry-2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">Exhibition at The Met Explores the Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/MKyKED7UMVE?si=K2hmPA384WRB9-xC" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>パッカード・コレクションは、収集家ハリー・G・C・パッカード（1914～1991年）が集めた日本美術のコレクションです。The Metは1975年、考古資料、中世仏教彫刻・絵画、屏風、掛軸、陶磁器など<b>400点を超える作品を、寄贈と購入によって取得</b>しました。この取得によってThe Metの日本美術コレクションの規模と範囲は大きく拡張されました。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/exhibitions/listings/2009/packard-collection" rel="noopener nofollow" target="_blank">Five Thousand Years of Japanese Art: Treasures from the Packard Collection｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/sr7lse8aGWs?si=lt7Ts1EG-Zy9WjVQ" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>本展のキュレーターは、The Metで日本の装飾美術を担当するモニカ・ビンチク（Monika Bincsik）氏です。公式発表では、今回紹介される作品の中には、これまでほとんど、あるいは一度も展示されてこなかったものも含まれると説明されています。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/press-releases/infinite-artistry-2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">Exhibition at The Met Explores the Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<p>ここで注目したいのは、「有名美術館に収蔵されている＝作品の意味や評価が一度で固定されている」というわけではないことです。作品がどのようなテーマで再展示され、隣に何が置かれ、どのような研究成果と結びつけられるかによって、同じ所蔵品でも見え方は変化します。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集部コメント</b></p>
<p>海外の美術館で日本工芸を見るときは、作品そのものだけでなく、「なぜ今、この作品が選ばれ、この並びで展示されているのか」を意識してみてください。工芸品は制作された時代の文脈だけでなく、収集され、研究され、再展示されてきた歴史も持っています。</p>
</div>
<h2>形・技法・用途は実際どう違うのか？作品を比較する視点</h2>
<p><b>日本陶磁を見るときは、産地名や様式名を先に暗記するよりも、「形」「技法」「用途」を順に確認する方が違いを理解しやすくなります。</b></p>
<p>形は「何を入れ、どう持ち、どう使うための器なのか」を示す手がかりになります。技法からは、陶器か磁器か、どのような釉薬や絵付けが使われているのかが見えてきます。そして用途を確認すると、日常の食器、茶道具、贈答、献上など、作品の社会的な位置づけが具体的になります。</p>
<p>現在The Metで展示中の作品の一つが、江戸時代の<b>《色絵三壺文皿》</b>です。2026年9月16日時点で223室に展示中であることが確認できます。</p>
<p>この作品は、透明釉（とうめいゆう）の下にコバルト青を施し、さらに釉上に多色の上絵具を加えた肥前焼・鍋島タイプの磁器です。高さは約4.1センチ、直径約15.2センチ、所蔵番号は<b>1975.268.563</b>です。The Metの作品ページでは1680～90年代の作品として紹介されています。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/ja/art/collection/search/50342" rel="noopener nofollow" target="_blank">色絵三壺文皿｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<p>ここで大切なのは、「鍋島だから高級」「色絵だから華やか」といった印象だけで終わらせないことです。皿の大きさ、料理を載せる平面の取り方、三つの壺文様の配置、青と上絵の関係まで観察すると、作品がどのように設計されているのかが見えてきます。</p>
<p>さらに、キャプションの所蔵番号を控えておけば、帰宅後にThe Metのオンラインコレクションで技法、寸法、クレジットライン、来歴などを再確認できます。作品名は翻訳や資料によって表記が少し変わることがありますが、所蔵番号は特定の作品を追ううえで非常に有効です。</p>
<h3>鍋島・伊万里（肥前）・織部は何が違うのか？</h3>
<p><b>鍋島・伊万里・織部は、同じ意味の「様式名」ではありません。</b>産地、流通、窯の運営、材料、用途など、名称が示しているもの自体が異なります。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>名称</th>
<th>主な素材・地域</th>
<th>名称を理解するポイント</th>
<th>主な背景</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td><b>鍋島</b></td>
<td>肥前の磁器</td>
<td>鍋島藩の公式窯による管理生産</td>
<td>将軍家などへの献上・贈答</td>
</tr>
<tr>
<td><b>伊万里</b></td>
<td>肥前磁器と深い関係</td>
<td>歴史的には伊万里港を通じて流通した磁器に広く使われた名称</td>
<td>国内流通・海外輸出を含む多様な製品群</td>
</tr>
<tr>
<td><b>織部</b></td>
<td>美濃焼の陶器</td>
<td>古田織部の名と茶の湯文化との関係で語られる一群</td>
<td>茶の湯、食器、緑釉や大胆な造形・文様</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>鍋島焼についてThe Metは、江戸時代に鍋島氏の佐賀藩内に設けられた公式窯で生産され、将軍家、幕府上層部、徳川御三家などへの献上品として用いられた磁器と説明しています。現在223室に展示されている《色絵松竹梅宝珠文皿》も、肥前焼・鍋島タイプの一例です。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/art/collection/search/63038" rel="noopener nofollow" target="_blank">Dish with Sacred Jewels, Pine, Bamboo, and Plum｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<figure id="attachment_11469" aria-describedby="caption-attachment-11469" style="width: 2560px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/The-Nabeshima-scaled.webp" alt="鍋島・伊万里（肥前）・織部は何が違うのか？" width="2560" height="1332" class="size-full wp-image-11469" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/The-Nabeshima-scaled.webp 2560w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/The-Nabeshima-768x400.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/The-Nabeshima-1536x799.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/The-Nabeshima-2048x1066.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/The-Nabeshima-150x78.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/The-Nabeshima-450x234.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/The-Nabeshima-1200x624.webp 1200w" sizes="(max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /><figcaption id="caption-attachment-11469" class="wp-caption-text"><a href="https://www.metmuseum.org/art/collection/search/63038" rel="noopener nofollow" target="_blank">© 2000–2026 The Metropolitan Museum of Art.</a></figcaption></figure>
<p>一方、「伊万里」という言葉は、鍋島のように単一の公式窯システムをそのまま指す言葉ではありません。歴史的には有田など肥前で作られた磁器が伊万里港を経由して流通したことから、「伊万里」の名称が広く使われてきました。そのため、<b>「伊万里＝一つの固定した意匠」ではない</b>ことを押さえておくと理解しやすくなります。</p>
<p>工芸ジャポニカでは、有田と伊万里の歴史的な関係や現在の呼称の違いを別記事で詳しく整理しています。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/imari-ware/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2024/10/imari-ware2-150x150.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">伊万里焼（いまりやき）・有田焼（ありたやき）とは？それぞれの違いから歴史・起...</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/crafts/imari-ware/">https://kogei-japonica.com/media/crafts/imari-ware/</div><div class="lkc-excerpt">日本の伝統工芸として知られるこれらの焼き物は、美しさと高い技術で世界中から高く評価されていますが、伊万里焼と有田焼の違いを正確に理解している方は少ないかもしれません。この記事では、伊万里焼と有田焼の違いをはじめ、その歴史や起源、さらに製作過程まで詳しく解説します。それぞれの特徴や背景に迫りながら、初心者の方にもわかりやすくその魅力を紹介していきます。伊万里焼（いまりやき）と有田焼（ありたやき）の違いとは？伊万里焼と有田焼はどちらも日本を代表する伝統的な磁器であり、主に佐賀県で作られています。...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>編集部としては、鍋島と伊万里の違いを「格の上下」で理解することはおすすめしません。重要なのは、<b>誰が生産を管理し、誰に向けて作られ、どのような経路で流通したか</b>という制作条件の違いです。</p>
<h3>織部と「侘び茶（わびちゃ）」の美意識</h3>
<p><b>織部は、古田織部の名と茶の湯文化との関係で語られてきた美濃焼の一群です。</b>ただし、「古田織部本人が一つの様式を作り上げた」と単純化するより、桃山時代から江戸時代初頭にかけての窯業技術、茶の湯、食文化、造形の変化が交差したやきものとして見る方が適切です。</p>
<p>The Metでは、17世紀初頭の<b>《青織部梅樹文木瓜形蓋物》</b>が228室に展示されています。美濃焼・織部タイプの陶器で、鉄による褐色の文様、透明釉、銅による鮮やかな緑釉を用いています。The Metは、この器が茶会の食事で料理を盛るために使われたと説明しています。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/art/collection/search/901857" rel="noopener nofollow" target="_blank">Covered Vessel with Plum Tree｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<figure id="attachment_11470" aria-describedby="caption-attachment-11470" style="width: 2560px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Oribe-ware-scaled.webp" alt="織部と「侘び茶（わびちゃ）」の美意識" width="2560" height="1330" class="size-full wp-image-11470" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Oribe-ware-scaled.webp 2560w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Oribe-ware-768x399.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Oribe-ware-1536x798.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Oribe-ware-2048x1064.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Oribe-ware-150x78.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Oribe-ware-450x234.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/Oribe-ware-1200x623.webp 1200w" sizes="(max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /><figcaption id="caption-attachment-11470" class="wp-caption-text"><a href="https://www.metmuseum.org/art/collection/search/901857" rel="noopener nofollow" target="_blank">© 2000–2026 The Metropolitan Museum of Art.</a></figcaption></figure>
<p>織部を理解するとき、「歪み」「不完全さ」といった言葉だけで説明するのは十分ではありません。鮮やかな緑釉、褐色の線、器形そのものの変化、食器としての機能、染織など同時代の視覚文化との関係まで見ていく必要があります。</p>
<p>侘び茶についても同様です。「不完全だから美しい」という一文で済ませてしまうと、茶の湯が持つ道具の選択、空間、食事、季節感、振る舞いといった複数の要素が抜け落ちます。本展を見る際は、「左右対称ではないから侘び」「粗いから日本的」といった固定観念からいったん離れ、具体的な器の構造と用途を観察することをおすすめします。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集部コメント</b></p>
<p>日本陶磁を海外の美術館で見ると、「わび・さび」という言葉ですべてを説明したくなる場面があります。しかし、鍋島の統制された磁器と織部の大胆な食器では、材料も用途も制作背景も異なります。「日本らしさ」という一つの答えを探すより、その作品が何を目的に、どのような技術で作られたのかを見る方が、工芸への理解は深まります。</p>
</div>
<h3>金継ぎ——修復を「欠点」ではなく「価値」として読む</h3>
<p><b>金継ぎ（きんつぎ）は、破損した器を漆（うるし）で接合し、金などの金属粉を用いて修復痕を仕上げる技法です。</b>本展でも、修復された陶磁器が一つの重要なテーマとして取り上げられています。</p>
<p>The Metは、漆による修復によって器の機能を回復させるだけでなく、金などを使って修復部分を強調することで、作品に新たな価値を与える実践として金継ぎを紹介しています。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/exhibitions/the-infinite-artistry-of-japanese-ceramics" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Infinite Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</p>
<p>ただし、金継ぎを現代的な「エコ」「サステナブル」「もったいない」という言葉だけで説明すると、その歴史的・美術的な意味を狭める可能性があります。</p>
<p>工芸ジャポニカでは、修復痕を「欠点が消えなかったもの」と見るのではなく、<b>器が使われ、壊れ、再び手を加えられた履歴を読む手がかり</b>の一つとして捉えています。修復後の姿も含めて、その器がどのような時間を経て現在に至ったのかを見ることが重要です。</p>
<h2>ギャラリーで作品をどう見ればよいのか？実践的な鑑賞フレーム</h2>
<p><b>作品ラベルで最初に確認したいのは、「時代」「技法」「用途」「クレジットライン・来歴」「現在の展示状況」です。</b>様式名だけを見るより、この5項目を順に確認する方が作品の背景を立体的に理解できます。</p>
<p>美術館では、作品名だけを読んで次の展示へ進んでしまいがちです。しかし、The Metの作品ページでは、制作年代、素材・技法、寸法、所蔵番号、クレジットライン、来歴、展示歴などを確認できます。</p>
<p>現地のキャプションにすべての情報が記載されているとは限らないため、展示室では最低限の情報を確認し、詳しい来歴などはオンラインコレクションで補うという使い分けが実用的です。</p>
<h3>ギャラリーで確認すべき5つのチェックポイント</h3>
<ul>
<li><b>時代：</b>いつ作られた作品なのか。江戸時代であれば、17世紀初頭なのか18世紀なのかまで確認すると、技術や用途の変化が見えやすくなります。</li>
<li><b>技法：</b>陶器か磁器か、どのような釉薬を使っているのか、染付（そめつけ）などの下絵付けか、色絵などの上絵付けかを確認します。</li>
<li><b>用途：</b>食器、茶道具、保存容器、献上品など、何のために作られたのかを確認します。</li>
<li><b>所蔵経緯：</b>クレジットラインやオンラインコレクションから、寄贈、購入、旧蔵コレクションなどを確認します。</li>
<li><b>現在の展示状況：</b>オンライン作品ページに「展示中（原文表記：On view）」と表示されているか、展示室番号が記載されているかを確認します。</li>
</ul>
<p>この5点は、本展に限らず、日本陶磁を扱う展覧会全般で利用できます。</p>
<p>さらに一歩踏み込むなら、器の表側だけでなく、高台（こうだい）や畳付（たたみつき）、釉際（ゆうぎわ）、目跡（めあと）、銘（めい）などにも目を向けてみてください。ただし、美術館では作品を手に取れないため、展示方法や公開画像で確認できる範囲に限られます。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/pottery-kodai/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/pottery-kodai.2.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">器を裏返すと何がわかる？「高台」から読む日本のやきもの入門</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/crafts/pottery-kodai/">https://kogei-japonica.com/media/crafts/pottery-kodai/</div><div class="lkc-excerpt">器を手に取ったとき、まず目が向くのは色や形、絵付け、釉薬（ゆうやく）の表情ではないでしょうか。しかし、作家ものの器や古い陶磁器をもう一歩深く見たいなら、一度そっと裏返してみてください。高台（こうだい）は、器の底に作られる支えとなる部分です。高台そのものだけでなく、畳付（たたみつき）、削り、土、釉薬、焼成（しょうせい）の痕跡、銘（めい）などを見ることで、その器がどのように作られたのかを考える手がかりが増えます。ただし、高台を見れば産地や作者、年代、真贋（しんがん）が簡単に判定できるわけではあり...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<div class="box3">
<p><b>保存して使える鑑賞の順番</b></p>
<p><b>形 → 素材 → 釉薬・装飾 → 用途 → 産地・様式 → 制作背景 → 所蔵番号</b></p>
<p>最初から「鍋島」「織部」と答えを当てる必要はありません。まず作品そのものを観察し、その後にラベルと照合する方が、技法名や産地名も記憶に残りやすくなります。</p>
</div>
<h2>The Metを超えて——収集を考える読者が知っておきたいこと</h2>
<p><b>美術館で作品を見ることと、市場で工芸品を選ぶことでは、必要になる情報が異なります。</b>美術館では研究済みの作品情報が整理されていますが、購入や収集では、作家、工房、産地、流通経路、共箱（ともばこ）、銘、証紙、作品証明などを自分で確認しなければならない場面があります。</p>
<p>ここで注意したいのは、「証紙があるから本物」「共箱があるから高価」「銘があるから作家本人の作品」と、一つの情報だけで判断しないことです。</p>
<p>証紙は一定の制度・基準に基づく情報を示すものですが、作家本人の制作をすべて証明するとは限りません。銘や共箱も重要な手がかりですが、それぞれが「何を示しているのか」を分けて確認する必要があります。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/invest/dento-mark-authenticity/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/dento-mark-authenticity.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">「伝統マーク」があれば本物？証紙・作家銘・共箱の見方</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/invest/dento-mark-authenticity/">https://kogei-japonica.com/media/invest/dento-mark-authenticity/</div><div class="lkc-excerpt">工芸品を選ぶとき、「伝統マークが付いているから本物だろう」「共箱（ともばこ）があるから安心」と判断したくなることがあります。しかし、伝統マーク、伝統証紙、作家の銘、共箱・箱書き（はこがき）、鑑定書や作品証明書は、それぞれ役割が異なります。結論からいえば、一つのマークや書類だけで、工芸品の「本物」を判断することはできません。大切なのは、「誰が、何について、どのような基準で示した情報なのか」を分けて見ることです。この記事では、経済産業省や一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会、国立美術館の所蔵作品...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>美術館で所蔵番号を確認する習慣は、こうした収集時の情報確認にもつながります。作品名だけでなく、材料、寸法、制作年代、クレジットライン、来歴を一緒に見ることで、「作品について何が確認できていて、何がまだ分からないのか」を切り分けられるようになるからです。</p>
<p>また、工芸ジャポニカでは、日本の工芸作家や工房、作品を海外へ紹介したいギャラリー、アートフェア関係者、空間デザイン・ホテル・店舗担当者などからのご相談も受け付けています。海外向けの作家紹介、工芸作品のリサーチ、コラボレーションや展示企画などをご検討の場合は、お問い合わせください。</p>
<h2>よくある質問（FAQ）</h2>
<dl>
<dt><b>Q1. この展覧会はいつまで見られますか？</b></dt>
<dd>2026年1月19日から2027年8月8日まで開催されています。現在の公式ページでは、会期を5つの展示期間に分け、一部作品を入れ替えるスケジュールが案内されています。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/exhibitions/the-infinite-artistry-of-japanese-ceramics" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Infinite Artistry of Japanese Ceramics｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</dd>
<dt><b>Q2. 第3期（Rotation 3）はいつですか？</b></dt>
<dd>2026年8月29日から12月8日までです。2026年9月・10月に訪れる場合は第3期にあたります。ただし、すべての作品が展示期間ごとに総入れ替えされるわけではありません。</dd>
<dt><b>Q3. 展覧会を見るのに別料金は必要ですか？</b></dt>
<dd>本展については、通常の美術館入館料に含まれると案内されています。2026年9月16日時点の一般成人入館料は30ドルですが、料金や適用条件は訪問前に公式サイトで確認してください。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/" rel="noopener nofollow" target="_blank">The Metropolitan Museum of Art 公式サイト｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</dd>
<dt><b>Q4. 鍋島・伊万里・織部の違いを一言で言うと？</b></dt>
<dd>鍋島は鍋島藩の公式窯で管理生産され、将軍家などへの献上・贈答と深く関わる肥前磁器です。伊万里は歴史的に、肥前で作られ伊万里港を通じて流通した磁器に広く使われてきた名称です。織部は美濃焼の一群で、古田織部の名や茶の湯文化との関係で語られ、緑釉や大胆な形・文様を持つ作品があります。</dd>
<dt><b>Q5. パッカード・コレクションとは何ですか？</b></dt>
<dd>ハリー・G・C・パッカードが収集した日本美術のコレクションです。The Metは1975年に400点を超える作品を寄贈と購入によって取得し、日本美術コレクションを大きく拡張しました。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/exhibitions/listings/2009/packard-collection" rel="noopener nofollow" target="_blank">Five Thousand Years of Japanese Art: Treasures from the Packard Collection｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</dd>
<dt><b>Q6. 見た作品の詳細を後から調べるにはどうすればよいですか？</b></dt>
<dd>作品ラベルの所蔵番号を控え、The Metのオンラインコレクションで検索する方法が確実です。作品の素材、寸法、所蔵経緯、展示歴などを確認できます。</dd>
<dt><b>Q7. 今、その作品が展示されているか確認できますか？</b></dt>
<dd>作品によっては、The Metのオンラインコレクションに「展示中（原文表記：On view）」の表示と展示室番号が記載されています。例えば《色絵三壺文皿》は2026年9月16日時点で223室に展示中であることが確認できます。<br />
（参照：<a href="https://www.metmuseum.org/ja/art/collection/search/50342" rel="noopener nofollow" target="_blank">色絵三壺文皿｜The Metropolitan Museum of Art</a>）</dd>
</dl>
<p>長期にわたり一部の作品を入れ替えながら展開される「The Infinite Artistry of Japanese Ceramics」は、日本陶磁を一つの美意識にまとめず、異なる時代、材料、用途、制作環境を比較できる展覧会です。</p>
<p>工芸ジャポニカでは、様式名を先に暗記することより、<b>「この形にはどんな理由があるのか」「この色はどの技法から生まれたのか」「誰が何のために使ったのか」</b>と問いながら見ることが、長く役立つ鑑賞力につながると考えています。</p>
<p>鍋島の精密な磁器も、織部の大胆な食器も、金継ぎされた器も、一つの「日本らしさ」で説明する必要はありません。作品ごとに材料、技法、用途、流通、使い手の背景をたどること。その積み重ねこそが、日本の工芸を単なるイメージとしてではなく、具体的な文化と技術として理解する入口になります。</p>
<p>次にThe Metを訪れる機会があれば、まず一つだけ気になる器を選び、形、技法、用途、そして所蔵番号を確認してみてください。そこから一つの作品を追うだけでも、展覧会の見え方は大きく変わります。</p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/events/met-guide/">メトロポリタン美術館の日本陶磁展｜鍋島・伊万里・織部の見方</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://kogei-japonica.com/media/events/met-guide/feed/</wfw:commentRss>
			<slash:comments>0</slash:comments>
		
		
			</item>
		<item>
		<title>工芸の事業承継で何を引き継ぐ？技術・設備・取引先の整理ガイド</title>
		<link>https://kogei-japonica.com/media/invest/craft-business-succession/</link>
					<comments>https://kogei-japonica.com/media/invest/craft-business-succession/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 15:42:19 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[アート投資・アートビジネス]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>「自分の代で工房をどうするか、そろそろ考えなければいけない」。そう思っても、事業承継という言葉が具体的に何を指すのか、何から整理すればよいのかは分かりにくいものです。 工芸の事業承継で引き継ぐのは、制作技術だけではありま [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/invest/craft-business-succession/">工芸の事業承継で何を引き継ぐ？技術・設備・取引先の整理ガイド</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>「自分の代で工房をどうするか、そろそろ考えなければいけない」。そう思っても、事業承継という言葉が具体的に何を指すのか、何から整理すればよいのかは分かりにくいものです。</p>
<p><b>工芸の事業承継で引き継ぐのは、制作技術だけではありません。</b>設備、原材料の仕入先、顧客・取引先、制作記録、契約や信用など、「仕事として工房を続けるための経営資源」も含めて考える必要があります。</p>
<p>本記事では、技能承継と事業承継の関係を整理したうえで、工房の現場で特に抜け落ちやすい4つの項目、後継者が決まる前からできる準備、第三者への承継、公的な相談窓口までを実務的に解説します。</p>
<h2>工芸の事業承継とは？技能承継との違いから整理する</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/objyepblRPk?si=33Ke82Z0rn2dcryk" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>技能承継は事業承継を構成する重要な要素の一つです。ただし、工房を次世代へつなぐには、技術だけではなく、その技術を使って仕事を続けるための設備、材料、人、顧客、契約、信用なども引き継ぐ必要があります。</p>
<h3>技能承継（技術を継ぐ）</h3>
<p>技能承継とは、ろくろの扱い方や釉薬（ゆうやく）の調合、彫り、織り、研磨、染めなど、制作に必要な技能や判断を次の作り手へ伝えていくことです。</p>
<p>ここでいう技能は、単に「手順を覚えること」だけではありません。たとえば、材料の状態をどう見極めるか、どこまでを良品と判断するか、温度や湿度によって工程をどう調整するかといった、文章にしにくい暗黙知（あんもくち）も含まれます。</p>
<p>一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会では、後継者育成事業の一環として、新規就業者を含む産地従事者が他産地の技術・技法を学ぶ「産地従事者研修会」を実施しています。2026年度も同事業の実施が案内されており、産地を越えて技術や取り組みに触れる機会が設けられています。<br />（参照：<a href="https://kyokai.kougeihin.jp/association_info/20260526/" rel="noopener nofollow" target="_blank">令和8年度 後継者育成事業 産地従事者研修会 事務局業務の公募について｜伝統的工芸品産業振興協会</a>）</p>
<p>こうした人材育成は、技術・技法を学ぶだけでなく、他産地の仕事や産地振興への考え方に触れる機会にもなります。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>工芸の技能を記録するとき、完成した作品や手の動きだけを残しても十分ではありません。「なぜここで止めるのか」「なぜこの材料を選ぶのか」といった判断の理由まで残せるかが重要です。本人には当たり前になっている小さな判断ほど、次の担い手には見えにくい情報だからです。</p>
</div>
<h3>事業承継（経営資産を継ぐ）</h3>
<p>一方、事業承継では技能だけでなく、その技術を使って事業を続けるための経営資源も引き継ぎます。</p>
<p>中小企業庁では、事業承継で引き継ぐ経営資源を「人（経営）」「資産」「知的資産」という観点から整理しています。工芸の工房で考えるなら、設備や資金だけでなく、技術・ノウハウ、取引先との関係、顧客情報、信用なども事業価値を構成する要素です。<br />（参照：<a href="https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/business_succession_support_measures.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">事業承継の支援策｜中小企業庁</a>）</p>
<p>たとえば、後継者が同じ作品を制作できたとしても、材料の購入先が分からない、窯や機械を修理できる人を知らない、主要な卸先との条件が共有されていない、といった状態では工房を同じように運営することは困難です。</p>
<p><b>技能承継が「作れる状態」をつくることだとすれば、事業承継ではさらに「仕事として続けられる状態」までつなげる必要があります。</b></p>
<h2>工芸の事業承継で引き継ぐべきものは何か？4つのカテゴリで整理する</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/GWoo9XSKc6k?si=EcfAwilBU_U1j_Ro" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>事業承継で確認すべき項目は工房ごとに異なります。本記事では、その中でも工芸の現場で特に属人化しやすい「設備」「材料の仕入先」「顧客・取引先」「制作記録」の4項目に絞って整理します。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>カテゴリ</th>
<th>主な確認項目</th>
<th>見落としやすい点</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>設備</td>
<td>窯、機械、工具、型、治具、修理先</td>
<td>改造内容や使い方の癖</td>
</tr>
<tr>
<td>材料の仕入先</td>
<td>原材料、仕入先、発注単位、品質基準</td>
<td>その仕入先を選ぶ理由、代替可能性</td>
</tr>
<tr>
<td>顧客・取引先</td>
<td>顧客、卸先、ギャラリー、百貨店等</td>
<td>取引経緯、条件、個人情報の取扱い</td>
</tr>
<tr>
<td>制作記録</td>
<td>配合、寸法、図面、工程、写真、動画</td>
<td>判断基準、失敗例、季節による調整</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<h3>設備</h3>
<p>窯、轆轤（ろくろ）、織機、研磨機、彫刻刀などの道具・設備は、単に一覧を作るだけでは十分ではありません。</p>
<p>長年使われた設備には、工房独自の調整や改造が加えられている場合があります。自作の治具（じぐ）や型、特注部品などは、市販品を購入するだけでは再現できないこともあります。</p>
<p>そのため、主要な設備については、メーカーや型番だけでなく、使用方法、調整箇所、改造した理由、交換部品、修理・メンテナンスを依頼している相手まで記録しておくと実用的です。</p>
<p>設備そのものに技術上の工夫が組み込まれている場合、<b>道具を残すだけでなく「なぜ現在の形になっているのか」まで残すこと</b>が重要になります。</p>
<p>また、事業承継時に設備の資産評価、所有権の移転、リース契約等の変更が必要になる場合があります。こうした手続きは設備の種類や承継方法によって異なるため、税理士や専門家、公的な相談窓口へ確認しながら進めるとよいでしょう。</p>
<h3>材料の仕入先</h3>
<p>工芸では、特定産地の原料や一定の品質条件を指定して材料を仕入れるケースがあります。長年同じ材料店、生産者、問屋と取引している工房もあるでしょう。</p>
<p>そのため、仕入先の名称や電話番号だけでなく、「なぜその材料を選んでいるのか」「どの品質を基準に発注しているのか」まで共有しておくことが重要です。</p>
<p>確認したいのは、材料名、産地やメーカー、仕入先、発注単位、品質を見る基準、保管方法、代替材料の有無などです。</p>
<p>天然素材では個体差があることもあります。理想的な材料だけを記録するのではなく、「この状態なら使わない」「少し硬い場合は工程をこう変える」といった判断まで残せれば、後継者が実際の制作で応用しやすくなります。</p>
<p><b>材料調達は単なる購買業務ではなく、工房の品質を成立させる技術基盤の一部です。</b></p>
<h3>顧客・取引先</h3>
<p>個人顧客、卸先、ギャラリー、百貨店、法人顧客などとの関係は、帳簿だけでは見えにくい経営資産です。</p>
<p>誰と、いつ、どのような経緯で取引が始まり、どのような商品や仕様を求められてきたのか。長期間の取引では、「毎年この時期に注文がある」「この顧客にはこの寸法で制作する」といった、契約書には書かれていない情報が存在する場合もあります。</p>
<p>承継準備では、主要取引先の連絡先だけでなく、取引の経緯、条件、担当者、過去の注文内容、修理やアフターサービスの対応方針まで整理すると、後継者が関係を理解しやすくなります。</p>
<p>また、個人顧客の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどを引き継ぐ場合は、個人情報保護法上の取扱いにも注意が必要です。合併、分社化、事業譲渡などの事業承継に伴って個人情報を取得した場合、承継後も原則として承継前の利用目的の達成に必要な範囲で取り扱う必要があります。<br />（参照：<a href="https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/" rel="noopener nofollow" target="_blank">個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン（通則編）｜個人情報保護委員会</a>）</p>
<p>主要な取引先については、可能であれば承継前から後継者を紹介し、打ち合わせや商談へ同席してもらうことも一つの方法です。顧客名簿を渡すだけではなく、<b>「なぜこの関係が続いているのか」という文脈まで引き継ぐ</b>ことを意識するとよいでしょう。</p>
<h3>制作記録・レシピ</h3>
<p>釉薬の配合、型紙の寸法、染料の分量、焼成条件、加工手順など、工房には制作を支える多くの情報があります。</p>
<p>こうした情報が工房主の頭の中だけに残り、他の人が確認できない状態を、一般に属人化（ぞくじんか）と呼びます。</p>
<p>ただし、制作記録は文章だけにする必要はありません。動作は動画、設備は写真と寸法、配合は数値、仕上がりは現物見本というように、内容に応じて記録方法を変えるほうが実用的です。</p>
<p>特に残しておきたいのが、成功例だけではなく失敗例です。「この温度ではうまくいかなかった」「この材料ではこの問題が起きた」という情報があれば、後継者が同じ試行錯誤を繰り返すことを避けられます。</p>
<p>また、「何をするか」だけでなく、「どこを見て次の工程へ進むのか」「どの状態から不良と判断するのか」といった判断基準も重要です。</p>
<p><b>工房の技術は、成功した方法だけではなく、長年の仕事の中で選ばなかった方法や失敗から得た知識も含めて蓄積されています。</b></p>
<h4>工房のための「事業承継　引継項目チェックリスト」</h4>
<p>まずは自分の工房で、次の項目がどこまで整理できているか確認してみてください。</p>
<ul>
<li><b>設備：</b>主要な道具・機械の一覧、使い方、修理・メンテナンス先が分かるか</li>
<li><b>材料の仕入先：</b>仕入先の連絡先だけでなく、材料の選定理由や品質基準が分かるか</li>
<li><b>顧客・取引先：</b>主要顧客、卸先、ギャラリー等の取引経緯や条件が記録されているか</li>
<li><b>制作記録：</b>配合、型紙、寸法、工程、判断基準、失敗例が確認できるか</li>
<li><b>外注・分業先：</b>どの工程を誰に依頼し、どの状態で受け渡しているか分かるか</li>
<li><b>屋号・商標等：</b>屋号、商標、ドメイン、SNSアカウントなどの名義や権利関係が整理されているか</li>
<li><b>契約関係：</b>取引契約、賃貸借、リース、保険等の書類の所在が分かるか</li>
<li><b>デジタル情報：</b>顧客情報、制作データ、会計資料等の保存場所とアクセス方法が共有されているか</li>
</ul>
<p>すべてが整理できている必要はありません。まず「自分しか知らないことは何か」を見つけるだけでも、事業承継の準備は始まります。</p>
<h2>事業承継の準備はいつから、どう始めればよいか？</h2>
<p>事業承継の準備は、後継者が決まってから始めるものではありません。設備、材料、制作条件、取引先などの棚卸しは、後継者が未定の段階でも進められます。</p>
<h3>準備の一般的なステップ</h3>
<p>工房によって状況は異なりますが、準備は次のような順序で整理すると進めやすくなります。</p>
<ul>
<li><b>経営資産を棚卸しする</b><br />技術、設備、材料、取引先、制作記録、契約等について、何がどこにあるのかを可視化します。</li>
<li><b>引き継ぐものと整理するものを分ける</b><br />すべてをそのまま次世代へ残す必要はありません。残すもの、変更するもの、終了するものを分けて考えます。</li>
<li><b>公的窓口や専門家へ相談する</b><br />税務、法務、資産、第三者承継など、専門的な判断が必要な項目を整理します。</li>
<li><b>後継者と具体的な引継ぎ計画を作る</b><br />親族、従業員、第三者など、承継する相手が決まったら、技術習得と経営資産の移行を並行して進めます。</li>
</ul>
<p>準備期間を一律に「何年」と決めることはできません。工房の規模、設備、雇用、人間関係、資産構成、後継者の経験などによって大きく異なるためです。</p>
<p>一方で、経営資産の棚卸しそのものは今から始められます。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>事業承継を「引退するときに行う手続き」と考えると、着手のハードルが上がります。しかし、工房にある技術、設備、材料、人間関係を可視化する作業は、現在の事業そのものを見直すことでもあります。承継の予定が具体化していなくても、「自分しか分からないこと」を減らすことには現在の経営上の意味があります。</p>
</div>
<p>工芸の仕事への入り方や、弟子入り・就職・産地研修など後継者側の入口については、以下の記事でも整理しています。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/introduction/job-openings/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/05/job-openings_1.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">伝統工芸の求人情報はどこで探す？未経験から関わる方法</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/introduction/job-openings/">https://kogei-japonica.com/media/introduction/job-openings/</div><div class="lkc-excerpt">「伝統工芸の仕事に就きたい」と思ったとき、多くの人がまず検索するのは「伝統工芸 求人情報」という言葉です。しかし実際には、一般的な求人サイトを見るだけでは、工芸の世界への入口の多くが見えてきません。 工芸の仕事には、就職・弟子入り・産地研修・地域おこし協力隊・職業訓練など、さまざまな関わり方があります。そしてそれぞれで、期間も待遇もキャリアの方向性も大きく異なります。 この記事では、伝統工芸の仕事を探している方に向けて、求人の探し方から各ルートの実態、応募前に確認すべき項目、そして入職後のキャリ...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>後継者がいない場合、どのような選択肢があるか？</h2>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/g8TEUFSiRPA?si=s0aANucMKoB6wmNB" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
<p>後継者がいない場合でも、すぐに「廃業しかない」と決める必要はありません。親族以外の従業員や第三者へ事業を引き継ぐ選択肢があります。</p>
<p>事業承継・引継ぎ支援センターでは、親族内承継、従業員承継、第三者承継など、事業者の状況に応じた相談を受け付けています。全国47都道府県に設置された公的な相談窓口で、事業承継やM&amp;Aについて原則無料で相談できます。<br />（参照：<a href="https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/business_succession_support_measures.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">事業承継の支援策｜中小企業庁</a>）</p>
<p>また、センターでは、後継者不在の事業者と、事業を引き継いで創業したい人をつなぐ取り組みも行われています。</p>
<p>ここで重要なのは、「技術を学びたい人を探す制度」と「事業を承継したい人を探す制度」は必ずしも同じではないことです。</p>
<p>工芸の場合、経営資産を譲り受けただけでは制作技術を身につけられないケースもあります。そのため第三者承継では、事業そのものの引継ぎと、制作技能を習得する期間や方法を別々に設計する必要が出てくる可能性があります。</p>
<p><b>「誰に事業を渡すか」と「その人がどう技能を身につけるか」を分けて考えることが、工芸の第三者承継では特に重要です。</b></p>
<p>血縁や長期間の弟子入りだけを唯一の方法と考えず、どのような承継方法が可能なのかを早い段階で確認しておくことで、選択肢は広がります。</p>
<p>後継者候補が工芸の仕事を職業として継続するには、技術だけでなく収入や販路について考えることも必要です。工芸作家の仕事と収入構造については、以下の記事も参考にしてください。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/introduction/craft-artist-income/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/04/craft-artist-income_1.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">工芸作家の収入となり方｜副業・販路・独立までリアルに解説</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/introduction/craft-artist-income/">https://kogei-japonica.com/media/introduction/craft-artist-income/</div><div class="lkc-excerpt">「工芸作家として生きていけるのか」という問いは、この仕事に関心を持つ人が一度は向き合うテーマです。弟子入りを考えている方、副業として試してみたい方、すでに制作を続けながらも収入の不安定さを感じている方——立場は違っても、「好きな仕事で生活を成り立たせたい」という願いは共通しています。この記事では、工芸作家の収入構造を実務の視点から分解し、工芸作家のなり方・販路・副業の始め方・独立の判断基準までを順を追って解説します。夢物語でも悲観論でもなく、「工芸で収益を立てるとはどういうことか」を整理するこ...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>事業承継について相談できる公的な窓口はどこか？</h2>
<p>事業承継では、経営、税務、法務、資産、人材など複数の論点が関係します。工房だけですべてを判断しようとせず、内容に応じて公的な相談窓口や専門家を利用することが重要です。</p>
<p>中小企業基盤整備機構（中小機構）は、全国47都道府県に設置された事業承継・引継ぎ支援センターを支援する全国本部として、実施体制の構築支援、実務上の助言・研修、広報・利用促進などを行っています。<br />（参照：<a href="https://www.smrj.go.jp/supporter/succession/index.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">中小企業事業承継・引継ぎ支援全国本部｜中小企業基盤整備機構</a>）</p>
<p>事業承継・引継ぎ支援センターは、事業承継に関する公的な相談窓口です。親族への承継、従業員への承継、第三者への引継ぎなどについて相談できます。ただし、具体的な対応範囲は地域のセンターによって異なる場合があるため、利用する際には所在地を管轄するセンターの最新情報を確認してください。</p>
<p>中小機構の「事業承継・引継ぎポータル」では、事業承継の基礎知識や全国の相談窓口を確認できます。<br />（参照：<a href="https://shoukei.smrj.go.jp/" rel="noopener nofollow" target="_blank">事業承継・引継ぎポータル｜中小企業基盤整備機構</a>）</p>
<p>伝統的工芸品の産地の場合は、産地組合や伝統的工芸品産業振興協会、自治体等が実施する人材育成・技術継承の取り組みも確認するとよいでしょう。ただし、これらは事業承継・引継ぎ支援センターと同じ役割を担うものではありません。</p>
<p>技能習得、人材育成について相談したいのか、資産や契約を含めた経営上の事業承継について相談したいのかを整理してから窓口を選ぶと、必要な支援につながりやすくなります。</p>
<h4>工芸ジャポニカでできること</h4>
<p>事業承継では、法務や税務の手続きだけでなく、「その工房が何を作り、何を積み重ねてきたのか」を外部へ伝えられる状態にしておくことも重要です。</p>
<p>特に第三者への承継、新しい取引先の開拓、人材採用を考える場合、工房の沿革、技術、素材、設備、作品、実績などが整理されていなければ、外部の人がその事業の価値を理解することは難しくなります。</p>
<p>工芸ジャポニカでは、工房、工芸作家、メーカー、産地などの取材・事業者紹介や、国内外への情報発信についてご相談いただけます。</p>
<p>ただし、税務、法務、M&amp;A等の事業承継実務を専門に代行するサービスではありません。専門的な手続きは公的相談窓口や税理士、弁護士等へ相談しながら、工房が持つ技術や活動を「伝えられる情報」として整理したい場合の選択肢としてご活用ください。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-external-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/contact/" target="_blank" rel="external noopener"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img loading="lazy" decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=kogei-japonica.com" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/pz-linkcard/cache/d6416997d58f3f6c74a7fc67064ee48f83afb3f7c96a6128ede5c5858cd4e6c7.jpeg" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">お問い合わせ</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/contact/">https://kogei-japonica.com/contact/</div><div class="lkc-excerpt">工芸ジャポニカへのお問い合わせページです。伝統工芸に関する企画・制作依頼、広告掲載、工芸作家登録、取材、協業、お見積もりなど、お気軽にご相談ください。</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>よくある質問（FAQ）</h2>
<dl>
<dt><b>Q. 事業承継と技能承継の違いは何ですか？</b></dt>
<dd>技能承継は、制作技術や制作時の判断を次の担い手へ伝えることです。事業承継では、それに加えて設備、仕入先、顧客、契約、信用など、事業を続けるための経営資源も引き継ぎます。技能承継は、事業承継を構成する重要な要素の一つです。</dd>
<dt><b>Q. 事業承継の準備はいつから始めるべきですか？</b></dt>
<dd>後継者が決まっていなくても始められます。設備、仕入先、制作記録、顧客情報などを棚卸しし、「自分しか知らないこと」を減らすことから始めるとよいでしょう。</dd>
<dt><b>Q. 後継者がいない場合、廃業以外の選択肢はありますか？</b></dt>
<dd>あります。従業員への承継や第三者承継を検討できます。全国の事業承継・引継ぎ支援センターなどで、自社に合う選択肢について相談できます。</dd>
<dt><b>Q. 設備や道具はどのように引き継げばよいですか？</b></dt>
<dd>まず主要な設備や道具を一覧化し、型番、使い方、調整方法、修理先、自作・改造箇所などを記録します。資産評価や所有権の移転、契約変更等が必要な場合は、税理士や専門家へ確認してください。</dd>
<dt><b>Q. 顧客リストや取引先情報はどう整理すればよいですか？</b></dt>
<dd>連絡先だけでなく、取引が始まった経緯、注文内容、条件、担当者、過去の対応なども整理すると後継者が理解しやすくなります。個人顧客の情報を承継する際は、個人情報保護法上の利用目的などにも注意が必要です。</dd>
<dt><b>Q. 制作技術はどのように記録すればよいですか？</b></dt>
<dd>文章だけでなく、写真、動画、図面、数値、材料サンプル、完成見本、不良品などを組み合わせて記録します。「何をするか」だけでなく、「何を見て判断しているのか」まで残すことが重要です。</dd>
<dt><b>Q. 事業承継について相談できる公的な窓口はありますか？</b></dt>
<dd>あります。全国47都道府県に設置されている事業承継・引継ぎ支援センターが代表的な公的相談窓口です。具体的な対応範囲は地域によって異なる場合があるため、所在地のセンターの最新情報を確認してください。</dd>
<dt><b>Q. 家族以外の第三者に工房を承継することは可能ですか？</b></dt>
<dd>可能です。従業員承継や第三者承継という選択肢があります。ただし、工芸では事業を引き継ぐことと技能を習得することが別の課題になる場合があるため、両方の計画を考える必要があります。</dd>
</dl>
<p>事業承継という言葉を前にすると、まず「誰に技術を継いでもらうか」を考えがちです。しかし、工房の継続には、技術だけでなく、設備、材料、仕入先、取引先、制作記録、契約、信用など、日々の仕事を成立させている多くの要素が関わっています。</p>
<p>技能だけに目を向けていると、「材料をどこから買っていたのか分からない」「この設備を誰が修理できるのか分からない」「主要顧客との約束が記録されていない」といった、仕事を続けるための条件が見落とされることがあります。</p>
<p>一方で、事業承継は「今の工房をそのまま永久に保存すること」でもありません。</p>
<p>残すもの、変えるもの、終えるものを整理し、次の担い手が受け継いだ背景を理解したうえで、自分たちの時代の仕事へつなげられる状態をつくることが重要です。</p>
<p><b>まずは、自分しか知らないことを書き出してみてください。</b></p>
<p>材料の注文先でも、自作した工具の寸法でも、過去に失敗した制作条件でも構いません。技能と経営資産の両方を見渡し、何が整理され、何が一人の記憶に依存しているのかを確認すること。それが、工芸の事業承継を具体的に考える最初の一歩です。</p>
<div class="box3">
<p><b>工芸ジャポニカ編集部より</b></p>
<p>工芸の承継で本当に残したいものは、有名な技法や完成作品だけではありません。材料を選ぶ基準、道具を改良した理由、長年付き合ってきた人との関係、そして「これはやらない」と判断してきた失敗の蓄積まで含めて、一つの工房の知識です。そうした日常の情報を次の人が理解できる形にすることは、過去を固定するためではなく、次の時代に工芸を動かしていくための準備だと考えています。</p>
</div><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/invest/craft-business-succession/">工芸の事業承継で何を引き継ぐ？技術・設備・取引先の整理ガイド</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>西陣爪掻本綴織を現代のジュエリーへ。ARCELFが考える工芸との新しい関係</title>
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		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 05 Sep 2026 00:35:27 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[オススメ]]></category>
		<category><![CDATA[伝統工芸品]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>京都・西陣の織りの構造や工房の風景を、身につけられる金属の造形へ変えたジュエリーブランドがあります。2026年9月、パリでデビューした「ARCELF（アークエルフ）」です。 工芸を背景に持つジュエリーの魅力は、完成品の造 [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/arcelf-tsuzure/">西陣爪掻本綴織を現代のジュエリーへ。ARCELFが考える工芸との新しい関係</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>京都・西陣の織りの構造や工房の風景を、身につけられる金属の造形へ変えたジュエリーブランドがあります。2026年9月、パリでデビューした「ARCELF（アークエルフ）」です。</p>
<p>工芸を背景に持つジュエリーの魅力は、完成品の造形に加え、その着想源や作り手との関わりにもあります。どのような工芸と出会い、何を受け取り、どのように新しい作品へつなげたのか。その背景を知ることで、作品の見え方も広がります。</p>
<p>ARCELFのファーストコレクション「TSUZURE &#8211; Loose End」は、西陣織の布をそのまま装飾に使ったものではありません。張り渡された経糸（たていと）、不揃いに並ぶ巻糸、糸が織り重なることで生まれる光、職人の手の動きなど、工房で目にした構造や表情をジュエリーへと再構成しています。</p>
<p>この記事では、着想源となった西陣爪掻本綴織（にしじんつめかきほんつづれおり）の技法、コレクションの造形、協業する工房と職人、そしてARCELFが目指す、作品が選ばれることで工芸の現場へ価値が巡る関係を紹介します。</p>
<figure>
  <img fetchpriority="high" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_0.webp" alt="経糸を思わせる茶褐色の糸の間にARCELFのジュエリーを配置したビジュアル" width="1368" height="1824" fetchpriority="high"><figcaption>ARCELF「TSUZURE &#8211; Loose End」<br />画像提供：ARCELF</figcaption></figure>
<h2>ARCELFとは——パリで始動した「日本の美の断片を再編集する」ジュエリーブランド</h2>
<p><b>ARCELFは、職人の手仕事、日本各地の風景、受け継がれてきた素材や記憶など、日本の美の断片を現代のジュエリーへ再編集する日本発のブランドです。ファーストコレクションは、京都・西陣の綴織工房との協業から生まれました。</b></p>
<p>運営会社は株式会社ARCELF、Founder / Designerは京都出身の藤井由香里（ふじいゆかり）氏。ブランドコンセプトとして「Re-Edit Fragments — 美の断片の編集」を掲げています。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja/pages/about" rel="noopener nofollow" target="_blank">About us｜ARCELF</a>）</p>
<p>ここでいう「断片」とは、職人の手仕事、日本各地の風景、受け継がれてきた素材や記憶などを指します。ファーストコレクションではさらに、工房で目にした道具や、制作の過程に現れる糸の構造や光景にも目を向けています。</p>
<p>すべてのコレクションを一つの工芸との出会いから始め、産地や工房を訪ねる。素材や技術だけでなく、土地の文化や職人の考え方に触れ、それらを現代のジュエリーへ再構成することが、ARCELFの基本姿勢です。</p>
<p>「再編集」という言葉には、工芸の意匠をそのまま写し取らないという立場が表れています。ファーストコレクションでは、工房に流れる光や、糸が重なる構造、職人の手仕事から見えてくる表情などをすくい取り、異なる素材と用途へと再構成する試みが見られます。</p>
<p>藤井氏は、テキスタイルデザイナーの母や呉服（ごふく）に携わる親族の影響を受け、幼少期から織物や工芸に親しんだと紹介されています。ISSEY MIYAKEで販売とVMDに携わった後、編集者・ライターとして独立。ファッションメディアやブランドメディアで企画、取材、執筆、編集を手がけ、日本各地の工房を取材してきました。</p>
<p>工芸を取材して伝えるだけでなく、仕事が継続的に生まれる仕組みをつくりたいという問題意識から、2026年1月にARCELFを設立したと説明されています。経歴に関する記述はARCELFの公式プロフィールおよび発表資料に基づきます。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja/pages/about" rel="noopener nofollow" target="_blank">Founder / Designer 藤井由香里｜ARCELF</a>）</p>
<figure id="attachment_11363" aria-describedby="caption-attachment-11363" style="width: 1000px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_5.webp" alt="藤井由香里氏／ARCELF Founder and Designer" width="300" class="size-full wp-image-11363" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_5.webp 1000w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_5-768x1023.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_5-150x200.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_5-450x599.webp 450w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /><figcaption id="caption-attachment-11363" class="wp-caption-text">藤井由香里氏／ARCELF Founder and Designer</figcaption></figure>
<h3>デビューを飾った国際展示会「Bijorhca Paris」と選抜ゾーン「BRILLIANT」</h3>
<p>ARCELFがブランドデビューの舞台としたのは、2026年9月5日から7日まで、パリのParis Expo Porte de Versaillesで開催される国際ジュエリー見本市「Bijorhca Paris（ビジョルカ・パリ）」です。</p>
<p>Bijorhcaは、ジュエリー、時計、貴金属アクセサリーを専門とするフランスの国際見本市です。主催者は、完成品を扱うブランドやデザイナーに加え、素材、部品、サービスなどの事業者が集まり、バイヤーや業界関係者が商談や情報収集を行う場として紹介しています。<br />（参照：<a href="https://wsn-events.com/en/events/bijorhca" rel="noopener nofollow" target="_blank">Bijorhca Paris｜WSN Group</a>）</p>
<p>ARCELFの発表によると、同ブランドは選考を経たブランドで構成される「BRILLIANT」エリアに出展し、「TSUZURE &#8211; Loose End」を発表しました。同日には公式オンラインストアも公開されています。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja-jp/blogs/journal/arcelf-launches-in-paris" rel="noopener nofollow" target="_blank">ARCELF、2026年9月5日にパリでローンチ｜ARCELF</a>）</p>
<p>国内発表だけでなく、異なる文化背景を持つバイヤーや専門家が集まるパリを最初の発表場所に選んだ点には、工芸と世界をつなぐというブランドの方向性が表れています。</p>
<p>ただし、海外で発表すること自体が工芸の海外展開を成功させるわけではありません。西陣織の知識がない人にもジュエリーとして自立した魅力を提示し、そこから技法や工房への関心を生み出せるかが問われます。</p>
<h2>綴織（西陣爪掻本綴織）とは、どんな技法なのか？</h2>
<p><b>本記事で扱う西陣爪掻本綴織は、図案を経糸の下に置き、職人が指の爪で緯糸（よこいと）を掻き寄せながら文様を織り進める手織り技法です。</b></p>
<p>織物は一般に、縦方向へ張る経糸と、そこへ横方向に通す緯糸によって構成されます。西陣爪掻本綴織では、必要な色の緯糸を必要な部分に通し、道具として使えるように整えた指の爪で、一越（ひとこし）ずつ掻き寄せます。</p>
<p>西陣織工業組合も、経糸の下に図案を置き、爪で緯糸を掻き寄せて織る高度な技法として西陣爪掻本綴織を紹介しています。<br />（参照：<a href="https://nishijin.or.jp/learn/" rel="noopener nofollow" target="_blank">西陣織を学ぶ｜西陣織工業組合</a>）</p>
<p>経糸を強く張るため、爪や杼（ひ）によって糸が弾かれると、工房には琴を奏でるような音が響くと奏絲綴苑は説明しています。爪は身体の一部であると同時に、素材を扱うために調整された制作道具でもあります。<br />（参照：<a href="https://www.soushitsuzureen.com/guide/" rel="noopener nofollow" target="_blank">つづれ織りとは？｜奏絲綴苑</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>用語解説：西陣爪掻本綴織</b></p>
<p>京都・西陣で受け継がれてきた綴織の技法の一つです。経糸の下に図案を置き、職人が必要な色の緯糸を指の爪で掻き寄せながら文様を織ります。計算された型紙どおりに機械的に進めるのではなく、色の調整や曲線の表現には職人の判断が反映されます。同じ図案を用いても、細部には織り手ごとの表情が現れます。</p>
</div>
<p>綴織は西陣以外にも存在する織物形式であり、「綴織」の正式名称が一律に「西陣爪掻本綴織」なのではありません。この記事では、ARCELFが着想源とした京都・西陣の爪掻きによる綴織を扱っています。</p>
<p>また、西陣織は経済産業大臣指定の伝統的工芸品です。ただし、指定対象となる西陣織全体と、その中で用いられる個別技法は分けて理解する必要があります。<br />（参照：<a href="https://www.kansai.meti.go.jp/3-5sangyo/densan_page/kinki_densan_introduce.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">近畿管内の伝統的工芸品｜近畿経済産業局</a>）</p>
<figure>
  <img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_2.webp" alt="織物の上に置かれたARCELFのリング" width="900" height="1200" loading="lazy"><figcaption>織物の構造と金属のジュエリーを対置したARCELFのビジュアル<br />画像提供：ARCELF</figcaption></figure>
<p>綴織の価値を「豪華だから」「手仕事だから」という言葉だけで説明すると、技法の具体性が見えなくなります。見るべきなのは、素材にどれほどの力を加え、どの糸を選び、どの位置で色を切り替え、爪の加減によってどのように曲線をつくるのかという身体的な判断です。</p>
<p>ARCELFが着目したのも、完成した織物の華やかさだけではありません。経糸の張力、不揃いに並ぶ巻糸、糸が織り重なることで生まれる光、職人の手の動きなど、制作の過程で目にした風景でした。</p>
<p>「Loose End」という名称は、糸の端や未完の状態を連想させます。公式の語義として断定するのではなく、完成品の周辺にある断片へ目を向けたコレクションの姿勢を象徴する言葉として読むことができます。</p>
<h3>工房「奏絲綴苑」と職人・平野喜久夫氏</h3>
<p>ファーストコレクションの協業先は、京都市上京区・西陣の綴織技術保存会「奏絲綴苑（そうしつづれえん）」です。</p>
<p>奏絲綴苑は、綴織の技術保存を目的に、綴織職人で伝統工芸士の平野喜久夫（ひらのきくお）氏を中心とする職人たちによって組織されています。熟練職人と若手職人の交流、工房見学、織り体験などを通じて、技術の普及、継承、発展に取り組んでいます。</p>
<p>同工房では帯だけでなく、額装作品、掛け軸、祭幕、照明、アクセサリーなども制作しています。これは、綴織が特定の用途だけに固定された技法ではなく、形や使われ方を変えながら展開できることを示しています。<br />（参照：<a href="https://www.soushitsuzureen.com/%E4%BF%9D%E5%AD%98%E4%BC%9A%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/" rel="noopener nofollow" target="_blank">綴織技術保存会 奏絲綴苑について｜奏絲綴苑</a>）</p>
<p>平野氏は1939年に京都・西陣で生まれ、綴織の機屋を営む父に学びました。川島織物セルコンで長く技術を磨き、西陣織会館で後継者育成に携わった後、2011年に奏絲綴苑を設立した経歴が公式サイトに掲載されています。伝統工芸士であり、瑞宝単光章（ずいほうたんこうしょう）の受章歴も紹介されています。</p>
<p>ARCELFの発表資料では、平野氏は15歳で綴織の世界に入り、72年間にわたって技法と向き合ってきた職人として紹介されています。年数や日々の活動に関する記述は、ARCELFが2026年9月5日に公表した資料に基づくものです。</p>
<p>さらにARCELFは、技術や職人の言葉を写真や映像、音、文章で記録しています。こうした工房の記録やコレクションの背景を収めたブランドブックは、ジュエリーの購入者にも届けられます。</p>
<p>写真、映像、音、文章は、身体技法そのものの代わりにはなりません。それでも、工房に何があり、職人がどのように考え、異分野との対話で何が生まれたのかを残すことはできます。記録は技術を固定するためではなく、次の理解や対話を始められる状態にするために必要です。</p>
<h2>デビュー作「TSUZURE &#8211; Loose End」は、織りの何を金属に翻訳したのか？</h2>
<p><b>「TSUZURE &#8211; Loose End」は、巻糸の重なり、織物の表裏、絹糸の量感、糸が織り重なることで生まれる光など、工房で目にした構造や表情を金属のジュエリーへと再構成したコレクションです。</b></p>
<p>コレクションの作品は受注生産を基本とし、日本のジュエリー職人によって一点ずつ制作されます。公式コレクションページでは、リングのほか、ピアス、ブレスレット、ネックレスなどが紹介されています。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja/collections/tsuzure-loose-end" rel="noopener nofollow" target="_blank">TSUZURE &#8211; Loose End｜ARCELF</a>）</p>
<figure>
  <img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_3.webp" alt="紫色から灰色の絹糸の束にARCELFのジュエリーを配置した写真" width="900" height="1200" loading="lazy"><figcaption>絹糸の重なりとジュエリーの造形を示す「TSUZURE &#8211; Loose End」<br />画像提供：ARCELF</figcaption></figure>
<p>「TSUZURE — 綴 —」は、西陣の工房に重なる巻糸と、完成した織物に現れる繊細な濃淡から着想したリングです。</p>
<p>複数のバーを連ね、それぞれに鏡面、ヘアライン、ダイヤモンドカットなどの異なる仕上げを施すことで、光を強く返す部分と抑える部分をつくっています。その間に配されたダイヤモンドが、連続する形の中に静かな余白を生み出します。</p>
<p>公式商品ページでは、代表的な仕様として925シルバーに10Kゴールドの厚メッキを施したものと、合成ダイヤモンドの使用が案内されています。作品により、10K、18K、プラチナでの制作についても相談できます。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja/products/tsuzure-%E7%B6%B4" rel="noopener nofollow" target="_blank">TSUZURE — 綴 —｜ARCELF</a>）</p>
<div class="box3">
<p><b>用語解説：ヴェルメイユ</b></p>
<p>ヴェルメイユは、銀を基材として表面に金を施す仕上げを指します。金の純度や厚さに関する呼称・基準は地域や仕様によって異なるため、購入時には一般名称だけで判断せず、基材、金の純度、厚さ、再加工の可否を商品情報で確認してください。</p>
</div>
<p>「ORI — 織 —」は、綴織の表と裏に同じ文様面が現れる構造から着想したリングです。異なる質感を持つ面が螺旋（らせん）状に続き、本来は目立たない内側にも外側と同様の加工を施しています。</p>
<p>ここで翻訳されているのは、織物の柄ではなく、表面と裏面が一つの構造としてつながっているという性質です。</p>
<p>「ORI — 織 — Spiral」は、工房で絹糸が渦を巻くように束ねられ、徐々に形をつくる様子から着想したリングです。公式説明では、アームの幅が1.5ミリメートルから3.0ミリメートルへ段階的に変化し、18石のダイヤモンドとマーキスカットのダイヤモンドを配した設計とされています。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja/products/ori-%E7%B9%94-spiral" rel="noopener nofollow" target="_blank">ORI — 織 — Spiral｜ARCELF</a>）</p>
<figure>
  <img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_4.webp" alt="絹糸の糸巻きと曲線を描く糸のそばに置かれたシルバーリング" width="900" height="1200" loading="lazy"><figcaption>糸の線とリングの螺旋構造を対置したビジュアル<br />画像提供：ARCELF</figcaption></figure>
<h3>Bloomと造形を手がけた作り手（坂元勝彦氏）</h3>
<p>「TSUZURE — 綴 — Bloom」は、工房で職人の傍らに積まれた絹糸の束が見せる、花のような膨らみから生まれたリングです。</p>
<p>ARCELFの発表では、5枚の花びらを一枚ずつ手作業で構築し、表面加工によって絹糸の繊細な流れを表現したと説明されています。造形は貴金属加工を手がける坂元勝彦（さかもとかつひこ）氏が担当し、甲府のジュエリー職人によって制作されます。</p>
<p>同資料では坂元氏を「現代の名工」と紹介しています。「現代の名工」は、卓越した技能を持ち、その技能が国内で第一人者と評価される技能者を厚生労働大臣が表彰する「卓越した技能者表彰」の通称です。</p>
<p>本記事では坂元氏の肩書きをARCELFの発表に基づいて紹介しています。表彰年度や正式な職種区分を確認する場合は、厚生労働省の被表彰者情報など一次資料との照合が必要です。<br />（参照：<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/meikou/index.html" rel="noopener nofollow" target="_blank">卓越した技能者（現代の名工）表彰制度｜厚生労働省</a>）</p>
<figure>
  <img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/wp-content/uploads/2026/09/ARCELF_Press-release_1.webp" alt="黒い衣装の手元にARCELFの花をかたどったリングを着用した写真" width="1368" height="1824" loading="lazy"><figcaption>「TSUZURE — 綴 — Bloom」の着用イメージ<br />画像提供：ARCELF</figcaption></figure>
<p>柔らかい糸を硬い金属へ置き換えるとき、外形だけを似せれば工芸の翻訳になるわけではありません。どの質感を研磨へ置き換え、どの重なりを構造へ変え、どの光を石の配置で表現するのか。異なる素材の制約を理解したうえで、残す要素と変える要素を選ぶ必要があります。</p>
<p>工房には、完成品には残らない美しさがあります。使い込まれた道具、仮置きされた糸、素材の端、作業中にだけ現れる形です。ファーストコレクション「TSUZURE &#8211; Loose End」には、完成品だけでなく、制作の過程で目にした構造や表情にも着想を得ているという特徴があります。</p>
<h2>「工芸を守るのではなく、選ばれ続ける循環をつくる」とは何を意味するのか？</h2>
<p><b>工芸との協業を循環にするには、物語や意匠を借りるだけでなく、仕事、報酬、信用、記録、次の発注が工房や作り手へ戻る仕組みが必要です。</b></p>
<p>ARCELFは、工芸を過去のものとして保存するだけではなく、現代の生活で選ばれるジュエリーをつくり、そこから生まれた価値を再びものづくりの現場へ還すことを目指しています。</p>
<p>公式サイトでは、一つのコレクションにつき一つの工芸と向き合い、工房を訪ね、職人と対話し、技術、素材、思想、文化、美意識までを記録・編集すると説明しています。さらに、可能な限り工房と直接協業し、作品が選ばれることを工芸の現場への還元につなげる方針を示しています。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja-jp/blogs/journal/%E5%B7%A5%E8%8A%B8%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%8F-%E6%8C%81%E7%B6%9A%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB" rel="noopener nofollow" target="_blank">工芸を守るのではなく持続させるために｜ARCELF</a>）</p>
<p>工芸から着想を得ることに加え、工房との協業では、技術や制作背景について対話し、それぞれの役割や関わり方を共有することが大切です。ARCELFのファーストコレクションでも、着想源となる工房と、ジュエリーの造形・制作を担う作り手が紹介されています。</p>
<p>今回、公開情報から確認できる関係者の役割は次のように整理できます。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>関係者</th>
<th>公開情報から確認できる役割</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>ARCELF</td>
<td>工房の調査、編集、デザイン、ブランド運営、販売、発信</td>
</tr>
<tr>
<td>奏絲綴苑</td>
<td>綴織の技法、制作現場、思想との接点を提供する協業先</td>
</tr>
<tr>
<td>坂元勝彦氏</td>
<td>「TSUZURE — 綴 — Bloom」の造形</td>
</tr>
<tr>
<td>甲府のジュエリー職人</td>
<td>金属加工、研磨、石留めなどジュエリー本体の制作</td>
</tr>
<tr>
<td>購入者</td>
<td>受注を生み、作品を使用し、背景を受け取る主体</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>「循環」は、ARCELFが目指す事業モデルとして理解できます。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/invest/craft-brand-collaboration/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/07/craft-brand-collaboration_1.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">産地とグローバルブランドの工芸コラボ｜価格・知財・量産の実務</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/invest/craft-brand-collaboration/">https://kogei-japonica.com/media/invest/craft-brand-collaboration/</div><div class="lkc-excerpt">海外ブランドと日本の工芸産地による協業は、新しい市場や表現を生み出す可能性を持っています。その一方で、完成作品やブランド名だけを見ても、産地にどのような利益や権利が残ったのかまでは分かりません。協業を評価するときに必要なのは、「世界に認められた」という物語だけではなく、試作費、価格決定、知的財産、量産責任、クレジット、継続発注までを見ることです。産地とブランドの協業を双方の利益につなげるには、試作費・知的財産・量産責任・クレジット・契約終了後の扱いを、制作に着手する前に整理する必要があります...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b></p>
<p>工芸との協業を見るとき、完成品の美しさとともに、着想源となった工芸や作り手の役割にも目を向けたいと考えます。工房の背景が伝わり、担い手への敬意が保たれ、作品が選ばれることが次の仕事や制作につながっていく。その関係の積み重ねに、協業の可能性があります。</p>
<p>ARCELFに注目するのは、工房との対話や制作背景の記録を大切にし、ジュエリーを通じて工芸の現場へ価値を還すことを目指している点です。今後のコレクションでも、作り手との関係がどのように育まれていくのかを見ていきたいと思います。</p>
</div>
<p>ここからはARCELF個別の課題を指摘するものではなく、工芸とブランドの協業を考える際に、工芸ジャポニカが大切にしたい一般的な視点を整理します。</p>
<ul>
<li><b>職人や工房の役割が明示されているか</b></li>
<li><b>調査、監修、制作、技術提供に対する報酬や発注の仕組みがあるか</b></li>
<li><b>ブランドの成長による負担が工房側だけに偏らない設計か</b></li>
<li><b>工芸の背景や担い手の思いを共有し、記録や発信に敬意が保たれているか</b></li>
<li><b>職人名・工房名が継続的にクレジットされるか</b></li>
<li><b>単発の話題づくりではなく、次の発注や共同開発が想定されているか</b></li>
<li><b>購入者が、誰のどのような仕事に価値を支払うのか理解できるか</b></li>
</ul>
<p>売れることは、工芸を持続させるうえで重要です。しかし、販売数だけを目標にすると、制作速度や原価の圧力が作り手へ偏る可能性があります。</p>
<p>循環とは、単に売上が発生することではありません。仕事を続けられる条件、技術を教える時間、適切な信用、次の表現を試す余白まで含めて、関係者の間を価値が巡ることです。</p>
<p>ARCELFは、次のコレクションとして、寺社仏閣の修繕に携わってきた京都の漆（うるし）職人との協業を進めていると発表しています。</p>
<h2>どこで見て、どう関わればいいのか？（購入・来訪・協業）</h2>
<p><b>ARCELFの作品は公式オンラインストアで確認できます。パリでの展示に加え、国内展示も発表されていますが、会場や受付状況は最新の公式情報を確認してください。</b></p>
<p>2026年9月5日から7日まで、Bijorhca Parisの「BRILLIANT」エリアでブランドデビュー。会場はParis Expo Porte de Versaillesです。Bijorhcaは主にバイヤー、プレス、デザイナーなどの業界関係者を対象とする専門見本市のため、来場条件は主催者情報を確認してください。<br />（参照：<a href="https://wsn-events.com/en/events/bijorhca" rel="noopener nofollow" target="_blank">Bijorhca Paris 開催情報｜WSN Group</a>）</p>
<p>2026年9月10日から13日には、パリのヴォージュ広場にある「ESPACE SYLVIA RIELLE」で単独ポップアップが予定されています。</p>
<p>会場ではジュエリーを手に取り、試着や注文ができるほか、着想源となった西陣爪掻本綴織、工房で撮影した写真や映像、現地の作業音をもとにした音響作品も紹介すると発表されています。</p>
<p>開催時間は、9月10日から12日が12時から20時、13日が12時から16時です。最終日の16時以降は招待制のクロージングパーティーが予定されています。変更される可能性があるため、来訪前に最新情報をご確認ください。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja-jp/blogs/journal/arcelf-s-first-pop-up-at-place-des-vosges" rel="noopener nofollow" target="_blank">Place des Vosgesにて、ARCELF初のポップアップを開催｜ARCELF</a>）</p>
<p>国内では、2026年10月29日から31日に都内で初の展示会を開催し、11月27日から29日に「New Jewelry TOKYO 2026」へ出展するとARCELFが発表しています。</p>
<p>New Jewelry TOKYO 2026の開催日は主催者公式サイトでも確認できますが、ARCELFの出展情報、国内初展示会の会場、入場条件については、ブランドおよび主催者による最新発表をご確認ください。<br />（参照：<a href="https://newjewelry.co.jp/pages/njt2026" rel="noopener nofollow" target="_blank">New Jewelry TOKYO 2026｜New Jewelry LLC.</a>）</p>
<p>公式オンラインストアでは、コレクションの各作品、素材、寸法、納期、手入れ方法を確認できます。2026年9月5日の確認時点では、英語版コレクションページに800ドルから3,400ドルまでの商品が掲載されています。価格は作品、素材、表示通貨、配送地域などによって変わる可能性があります。</p>
<p>ARCELFによると、2026年9月5日より全商品が公式オンラインストアで購入可能になっています。受注状況、価格、対応サイズ、納期、返品条件は、注文時に各商品ページで確認してください。</p>
<p>リングは、幅によって着用感が変わります。受注生産品には完成後のサイズ直しができない作品もあるため、号数だけで決めず、内周、リング幅、指の関節部分まで確認することが大切です。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/ja/collections/tsuzure-loose-end" rel="noopener nofollow" target="_blank">コレクション・商品情報｜ARCELF</a>）</p>
<p>ARCELFの最新情報は、公式サイトおよび公式Instagramで確認できます。<br />（参照：<a href="https://arcelf.com/" rel="noopener nofollow" target="_blank">ARCELF Official Website｜ARCELF</a>）<br />（参照：<a href="https://www.instagram.com/arcelf_official/" rel="noopener nofollow" target="_blank">@arcelf_official｜Instagram</a>）</p>
<p>工芸を生かした商品開発、職人・工房との協業、取材や国内外への情報発信を検討している企業・団体の方は、工芸ジャポニカの相談窓口もご利用ください。技法をイメージとして借りるのではなく、役割、報酬、権利、クレジット、継続発注を整理するところから検討します。</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-external-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/contact/" target="_blank" rel="external noopener"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img loading="lazy" decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=kogei-japonica.com" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/pz-linkcard/cache/d6416997d58f3f6c74a7fc67064ee48f83afb3f7c96a6128ede5c5858cd4e6c7.jpeg" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">お問い合わせ</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/contact/">https://kogei-japonica.com/contact/</div><div class="lkc-excerpt">工芸ジャポニカへのお問い合わせページです。伝統工芸に関する企画・制作依頼、広告掲載、工芸作家登録、取材、協業、お見積もりなど、お気軽にご相談ください。</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>FAQ</h2>
<dl>
<dt><b>Q1. 綴織と西陣爪掻本綴織は同じものですか？</b></dt>
<dd>綴織は西陣以外にも存在する織物の形式です。本記事で扱うのは、京都・西陣で受け継がれ、指の爪で緯糸を掻き寄せる「西陣爪掻本綴織」です。</dd>
<dt><b>Q2. 西陣爪掻本綴織は、一般的な西陣織と何が違うのですか？</b></dt>
<dd>経糸の下に図案を置き、必要な色の緯糸を職人が指の爪で一越ずつ掻き寄せて文様を織ります。色や曲線の表現に織り手の判断が強く反映される、高度な手織り技法です。</dd>
<dt><b>Q3. ARCELFのジュエリーには、西陣織の布が使われていますか？</b></dt>
<dd>公式情報で確認できる代表的なリングは、織物そのものではなく、銀やダイヤモンドなどで制作されています。ファーストコレクションでは、糸の重なり、光、張力、表裏の構造など、工房で目にした構造や表情をジュエリーへと再構成しています。</dd>
<dt><b>Q4. ARCELFは工房とどのように関わっていますか？</b></dt>
<dd>ARCELFは、奏絲綴苑をファーストコレクションの協業先として紹介し、工房の調査や職人との対話を制作につなげています。技術や職人の言葉を写真・映像・音・文章で記録し、工房の記録やコレクションの背景を収めたブランドブックを購入者にも届けています。</dd>
<dt><b>Q5. 「工房に還元する循環」とは何ですか？</b></dt>
<dd>作品が選ばれることで作り手の仕事と報酬を生み、それを次の制作や技術継承へつなげるという考え方です。ARCELFが目指す事業モデルです。</dd>
<dt><b>Q6. ARCELFのジュエリーはどこで購入できますか？</b></dt>
<dd>公式オンラインストアで購入できます。ARCELFによると、2026年9月5日より全商品が購入可能になっています。展示会やポップアップでも注文機会が案内されています。納期や対応サイズなどは、注文時に公式情報をご確認ください。</dd>
<dt><b>Q7. 価格はどのくらいですか？</b></dt>
<dd>2026年9月5日の確認時点では、英語版公式コレクションページに800ドルから3,400ドルまでの商品が掲載されています。素材、仕様、通貨、配送地域によって変わる可能性があるため、注文時に公式情報をご確認ください。</dd>
<dt><b>Q8. どのような素材が使われていますか？</b></dt>
<dd>作品により異なりますが、925シルバー、ゴールドを施した仕上げ、ロジウムコーティング、合成ダイヤモンドなどが使われています。10K、18K、プラチナでの制作を相談できる作品もあります。</dd>
<dt><b>Q9. すべて受注生産ですか？</b></dt>
<dd>ARCELFは全品受注生産・Made in Japanと発表しています。商品ページでは、代表的なリングの制作期間を約1〜1.5か月と案内していますが、時期や作品によって変わる可能性があります。</dd>
<dt><b>Q10. 自社ブランドで産地や工房と協業する際の参考になりますか？</b></dt>
<dd>工房名の明示、直接対話、制作背景の記録、受注生産という点は参考になります。一方、実際の協業では、試作費、報酬、知的財産、クレジット、量産責任、契約終了後の扱いまで事前に整理する必要があります。</dd>
</dl>
<h2>まとめ</h2>
<p>ARCELFが目指しているのは、日本の美の断片を現代のジュエリーへ再編集し、作品が選ばれることを工芸の現場の次の仕事へつなげていく関係です。</p>
<p>西陣爪掻本綴織の布や文様をそのまま装飾に使うのではなく、経糸の張力、巻糸の不揃いな重なり、糸が織り重なることで生まれる光、職人の手の動きなど、制作の過程で目にした構造や表情をジュエリーへと置き換えた点に、「TSUZURE &#8211; Loose End」の特徴があります。</p>
<p>一方、工芸ジャポニカが見届けたいのは、ブランドデビューの華やかさだけではありません。協業工房への仕事と報酬が継続するのか、工芸の背景や担い手への敬意が保たれるのか、次の担い手を受け入れる環境へつながるのか。その結果は、今後の発注と協業の積み重ねによって初めて見えてきます。</p>
<p>協業が誰の仕事を生み、どのような価値を次へ残すのかを見続けること。それが、工芸を一時的な消費で終わらせないための向き合い方だと考えます。</p><figcaption class="wp-caption-text">※本記事は、株式会社ARCELFが2026年9月5日に発表した資料、ARCELF公式サイト、Bijorhca主催者情報、西陣織工業組合、奏絲綴苑、近畿経済産業局などの公開情報およびARCELFからの補足・訂正内容を基に、工芸ジャポニカ編集部が構成・編集したものです。協業に関する一般的な考察は、編集部の視点として記載しています。</figcaption><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/arcelf-tsuzure/">西陣爪掻本綴織を現代のジュエリーへ。ARCELFが考える工芸との新しい関係</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>人間国宝は何を語り合うのか｜BS朝日「人間国宝×人間国宝」9月2日放送開始</title>
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					<comments>https://kogei-japonica.com/media/lnt/ningenkokuho-bsasahi/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[佐藤 誠一｜Kogei Japonica 編集長]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 21:26:32 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[オススメ]]></category>
		<category><![CDATA[人間国宝]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://kogei-japonica.com/media/?p=11334</guid>

					<description><![CDATA[<p>人間国宝の作品を展覧会で見る機会はあっても、人間国宝同士が互いの仕事や創作観について語り合う場面に触れる機会は、決して多くありません。 BS朝日では、2026年9月2日（水）から4週にわたり、ドキュメンタリー番組「人間国 [...]</p>
<p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/lnt/ningenkokuho-bsasahi/">人間国宝は何を語り合うのか｜BS朝日「人間国宝×人間国宝」9月2日放送開始</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>人間国宝の作品を展覧会で見る機会はあっても、人間国宝同士が互いの仕事や創作観について語り合う場面に触れる機会は、決して多くありません。</p>
<p>BS朝日では、2026年9月2日（水）から4週にわたり、ドキュメンタリー番組<b>「人間国宝×人間国宝」</b>が放送されます。放送時間は毎週水曜日の23時30分から24時まで。蒔絵（まきえ）、色絵磁器（いろえじき）、長板中形（ながいたちゅうがた）、木工芸（もくこうげい）、鍛金（たんきん）、髹漆（きゅうしつ）、釉下彩（ゆうかさい）という異なる分野の重要無形文化財保持者8名が、2名ずつ対談します。</p>
<p>ARTerraceは、本番組の企画制作および撮影に全面的に協力したと発表しています。番組内では、伝統工芸の魅力とともに、同社の取り組みも紹介される予定です。</p>
<p>本記事では放送日程と出演者に加え、なぜ異なる分野の人間国宝を組み合わせるのか、4組の対話から何が見えてくるのかを、工芸を鑑賞するための視点とともに整理します。<br />
（参照：<a href="https://www.bs-asahi.co.jp/ningenkokuho/" rel="noopener nofollow" target="_blank">人間国宝×人間国宝｜BS朝日</a>）<br />
（参照：<a href="https://arterrace.jp/jp/news/detail?id=1161" rel="noopener nofollow" target="_blank">BS朝日ドキュメンタリー「人間国宝×人間国宝」放送のお知らせ｜ARTerrace</a>）</p><figcaption class="wp-caption-text">本記事は、ARTerraceからの情報提供をもとに、工芸ジャポニカ編集部が独自に構成・執筆しています。</figcaption><h2>なぜ「人間国宝×人間国宝」なのか――分野をまたぐ対談という設計</h2>
<figure id="attachment_11342" aria-describedby="caption-attachment-11342" style="width: 2560px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/vn50txo3hqvzszmuf5-scaled.webp" alt="人間国宝・十四代今泉今右衛門先生（左）／室瀬和美先生（右）
" width="2560" height="1595" class="size-full wp-image-11342" srcset="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/vn50txo3hqvzszmuf5-scaled.webp 2560w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/vn50txo3hqvzszmuf5-768x479.webp 768w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/vn50txo3hqvzszmuf5-1536x957.webp 1536w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/vn50txo3hqvzszmuf5-2048x1276.webp 2048w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/vn50txo3hqvzszmuf5-150x93.webp 150w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/vn50txo3hqvzszmuf5-450x280.webp 450w, https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/vn50txo3hqvzszmuf5-1200x748.webp 1200w" sizes="(max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /><figcaption id="caption-attachment-11342" class="wp-caption-text">人間国宝・十四代今泉今右衛門先生（左）／室瀬和美先生（右）</figcaption></figure>
<p><b>この番組の重要な点は、著名な工芸家を紹介するだけでなく、異なる素材と技法を極めた保持者同士を向き合わせていることです。</b></p>
<p>一人の作家を追うドキュメンタリーでは、その人の技法や経歴、代表作を深く掘り下げられます。一方、対談では、相手の言葉を受けたことで初めて語られる考えや、自分とは異なる仕事を見たときの反応が生まれます。</p>
<p>漆、土、布、木、金属では、素材の性質も制作工程も異なります。乾燥を待つ仕事、火を通す仕事、打つ仕事、削る仕事、染める仕事があり、失敗を修正できる段階や、完成を判断する基準も同じではありません。</p>
<p>しかし、専門を越えて対話するためには、素材とどう向き合うのか、受け継いだ技術をどこまで変えるのか、身につけた技をどのように次世代へ渡すのかといった、両者に共通する問いへ言葉を開いていく必要があります。そこに、この対談形式ならではの可能性があります。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b><br />
工芸を継続的に見ていると、完成作品の意匠だけでなく、作り手が「何を残し、何を変え、どこで完成と判断したのか」が気になってきます。工芸家の独自性は、目に見える形や模様だけではなく、制作中に積み重ねられる判断にも表れます。互いの仕事を鏡にして、自分の営みをあらためて言語化する。その瞬間に触れられることが、この番組の大きな見どころです。</p>
</div>
<p>BS朝日は、第1回について、室瀬和美氏と十四代今泉今右衛門氏が、それぞれ異なる素材と技法に向き合ってきた経験から、「伝統とは何か」「創造とは何か」を語ると紹介しています。</p>
<p>人間国宝同士の交流を眺めるだけでなく、何を受け継ぎ、何を新しく生み出そうとしているのかに耳を傾けることで、番組の見え方は一段深くなります。<br />
（参照：<a href="https://www.bs-asahi.co.jp/ningenkokuho/" rel="noopener nofollow" target="_blank">人間国宝×人間国宝｜BS朝日</a>）</p>
<h2>4夜の顔合わせ――「素材と技法の対照」として読む</h2>
<p><b>全4回の組み合わせは、異なる素材と技法から工芸の共通点を考える視聴ガイドとしても読むことができます。</b></p>
<p>以下の「注目したい視点」は、放送前に公表された出演者と認定分野をもとに、工芸ジャポニカ編集部が整理したものです。実際に番組で語られる内容を事前に断定するものではありません。</p>
<div class="scroll_table">
<table>
<thead>
<tr>
<th scope="col">放送日</th>
<th scope="col">出演者</th>
<th scope="col">認定分野</th>
<th scope="col">注目したい視点</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>9月2日（水）</td>
<td>室瀬和美<br />×<br />十四代今泉今右衛門</td>
<td>蒔絵<br />×<br />色絵磁器</td>
<td>漆と磁器の表面に、光と色をどう定着させるか</td>
</tr>
<tr>
<td>9月9日（水）</td>
<td>松原伸生<br />×<br />渡辺晃男</td>
<td>長板中形<br />×<br />木工芸</td>
<td>型と藍による文様、木取りと造形に見る素材との対話</td>
</tr>
<tr>
<td>9月16日（水）</td>
<td>大角幸枝<br />×<br />須田賢司</td>
<td>鍛金<br />×<br />木工芸</td>
<td>金属と木に、道具と手の力で形を与える判断</td>
</tr>
<tr>
<td>9月23日（水）</td>
<td>小森邦衞<br />×<br />中田一於</td>
<td>髹漆<br />×<br />釉下彩</td>
<td>塗り重ねる色と、釉薬の下に宿す色</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<p>いずれも放送時間は23時30分から24時までです。放送日時や内容は変更される場合があるため、視聴前に番組公式ページをご確認ください。<br />
（参照：<a href="https://arterrace.jp/jp/news/detail?id=1161" rel="noopener nofollow" target="_blank">BS朝日ドキュメンタリー「人間国宝×人間国宝」放送のお知らせ｜ARTerrace</a>）</p>
<h3>第1回 蒔絵 × 色絵磁器（室瀬和美／十四代今泉今右衛門）</h3>
<p><b>第1回の軸は、受け継いだ技術を守りながら、現在の表現をどう生み出すかです。</b></p>
<p>9月2日に登場するのは、重要無形文化財「蒔絵」保持者の室瀬和美氏と、重要無形文化財「色絵磁器」保持者の十四代今泉今右衛門氏です。</p>
<p>蒔絵は、漆で描いた文様に金粉や銀粉、色粉などを蒔き付けて表現する漆芸の加飾（かしょく）技法です。研出蒔絵（とぎだしまきえ）、平蒔絵（ひらまきえ）、高蒔絵（たかまきえ）などがあり、金属粉の蒔き方や漆の重ね方によって多様な表情が生まれます。</p>
<p>色絵磁器は、磁器の表面に赤、黄、緑、紫などの色絵具を用いて文様を表す技法です。一般には、本焼きした磁器に上絵付（うわえつけ）を施し、再度焼成（しょうせい）して色を定着させます。</p>
<p>漆の上に金属粉を宿す仕事と、土と火から生まれた磁器に色を定着させる仕事。素材と工程は異なりますが、どちらも器物の表面を単なる装飾の場ではなく、作家の美意識を表す空間へ変える仕事です。</p>
<p>BS朝日は、二人が「伝統とは何か」「創造とは何か」を、それぞれの経験から語ると紹介しています。伝統を正確に継承しながら、模倣に終わらない表現をどう生み出すのかが、第1回を見る重要なポイントです。<br />
（参照：<a href="https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/303/74" rel="noopener nofollow" target="_blank">重要無形文化財「蒔絵」｜国指定文化財等データベース</a>）<br />
（参照：<a href="https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/303/40" rel="noopener nofollow" target="_blank">重要無形文化財「色絵磁器」｜国指定文化財等データベース</a>）</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/crafts/maki-e/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/01/maki-e1-150x150.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">蒔絵の魅力や歴史とは？その起源から技法の種類、制作過程まで詳しく解説</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/crafts/maki-e/">https://kogei-japonica.com/media/crafts/maki-e/</div><div class="lkc-excerpt">蒔絵（まきえ）は、日本の漆芸技術の中でも最も高い芸術性を誇る技法のひとつです。その歴史は平安時代にまでさかのぼり、器物や装飾品に金や銀などの金属粉を蒔いて模様を描くことで、華やかで繊細な美しさを表現します。本記事では、蒔絵の起源や歴史的背景から、さまざまな技法の種類、そして職人たちが手掛ける制作過程までを詳しく解説します。蒔絵とは？日本が誇る伝統技術の基本  蒔絵は、日本が世界に誇る伝統的な漆芸技術の一つです。器物や装飾品の表面に漆で描かれた模様に金や銀、貝粉などを蒔き、美しい装飾を施します。...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h3>第2回 長板中形 × 木工芸（松原伸生／渡辺晃男）</h3>
<p><b>第2回では、型と藍によって文様を定着させる仕事と、天然素材の個体差を造形へ生かす仕事が向き合います。</b></p>
<p>9月9日に登場するのは、重要無形文化財「長板中形」保持者の松原伸生氏と、重要無形文化財「木工芸」保持者の渡辺晃男氏です。</p>
<p>長板中形は、長い板に生地を張り、型紙を用いて防染糊（ぼうせんのり）を置き、藍で染める技法です。生地の表裏から模様を合わせて糊を置く工程には、高い精度が求められます。</p>
<p>木工芸では、指物（さしもの）、刳物（くりもの）、挽物（ひきもの）、曲物（まげもの）などの技法を用い、材を選び、削り、組み、木の性質を生かしながら形を構成します。</p>
<p>布へ型を反復して文様を定着させる仕事と、一本ごとに異なる木の性質を読み取る仕事。一見すると対照的ですが、どちらも素材を一方的に支配するのではなく、その条件に合わせて工程を組み立てる仕事です。</p>
<p>布への藍の入り方、木目や木の動きまで見ながら、どの段階で人の意図を加えるのか。素材と技術の関係がどのように語られるのかに注目したい回です。<br />
（参照：<a href="https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/303/65" rel="noopener nofollow" target="_blank">重要無形文化財「長板中形」｜国指定文化財等データベース</a>）<br />
（参照：<a href="https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/303/89" rel="noopener nofollow" target="_blank">重要無形文化財「木工芸」｜国指定文化財等データベース</a>）</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/introduction/wood-grain/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2026/08/wood-grain.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">木目はどこを見る？柾目・板目・杢の違いと見分け方を木工から解説</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/introduction/wood-grain/">https://kogei-japonica.com/media/introduction/wood-grain/</div><div class="lkc-excerpt">木の家具や器を見て、「木目がきれいだ」と感じたことがある人は多いでしょう。ところが、その木目が柾目（まさめ）なのか板目（いため）なのか、特徴的な杢（もく）なのかと聞かれると、途端に分からなくなるかもしれません。木目を見るときは、表面の模様だけでなく、年輪の向き、木口（こぐち）、木取りまで確認するのが基本です。柾目・板目・杢の違いが分かると、家具や器の見た目だけでなく、作り手が素材をどのように選び、作品の中へ配置したのかを考える手掛かりが増えます。ただし、最初に押さえておきたいのは、柾目・板目...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h3>第3回 鍛金 × 木工芸（大角幸枝／須田賢司）</h3>
<p><b>第3回の見どころは、性質の異なる金属と木に、手と道具を通して形を与える二人の素材観です。</b></p>
<p>9月16日に登場するのは、重要無形文化財「鍛金」保持者の大角幸枝氏と、重要無形文化財「木工芸」保持者の須田賢司氏です。</p>
<p>鍛金は、金属板を金鎚（かなづち）や木槌（きづち）で打ち、必要に応じて熱処理を加えながら、器物や立体へ成形する金工技法です。金属に亀裂を生じさせないよう、素材の状態を見極めながら工程を進めます。</p>
<p>木工芸では、木を削るだけでなく、樹種や木目、乾燥状態を読み、木取りを考え、複数の部材を組み合わせながら形を構築します。</p>
<p>金属と木では、変形の仕方も道具の働きも異なります。しかし、素材へ無理をさせず、次の一手を加えるか、そこで止めるかを判断する点は共通します。完成作品の背後にある、素材の限界と作り手の意図の関係に注目したい対談です。<br />
（参照：<a href="https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/303/85" rel="noopener nofollow" target="_blank">重要無形文化財「鍛金」｜国指定文化財等データベース</a>）<br />
（参照：<a href="https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/303/89" rel="noopener nofollow" target="_blank">重要無形文化財「木工芸」｜国指定文化財等データベース</a>）</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/lnt/yukie-osumi/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/10/yukie-osumi.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">大角幸枝（おおすみゆきえ）氏とは？女性初の「鍛金」人間国宝 ─ 作風・師系・代表...</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/lnt/yukie-osumi/">https://kogei-japonica.com/media/lnt/yukie-osumi/</div><div class="lkc-excerpt">大角幸枝（おおすみゆきえ）氏は、日本の金属工芸分野で女性として初めて「鍛金（たんきん）」の人間国宝に認定された作家です。銅や銀などの金属を金槌で打ち延ばし、造形する鍛金の世界で、柔らかさと力強さを兼ね備えた独自の作風を確立しました。その背景には師系や学びの歩みがあり、数々の代表作を通して日本の金属工芸に新たな地平を切り拓いています。しかし、その功績や作品の魅力を正しく理解するには、作風の特徴や師系、代表作を知ることが大切でしょう。この記事では、大角幸枝氏の人物像から作品世界まで詳しく解説しま...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h3>第4回 髹漆 × 釉下彩（小森邦衞／中田一於）</h3>
<p><b>第4回は、完成後の表面からは見えにくい「層」と「工程」を、どのように表現へ変えるかに注目したい組み合わせです。</b></p>
<p>9月23日に登場するのは、重要無形文化財「髹漆」保持者の小森邦衞氏と、重要無形文化財「釉下彩」保持者の中田一於氏です。</p>
<p>髹漆は、素地（そじ）の材料選びから下地、上塗り、仕上げまでを含む、漆塗りを中心とした技法です。完成した塗面の奥には、外からは見えない複数の工程が重なっています。</p>
<p>釉下彩は、陶磁器の素地に装飾を施し、その上から釉薬（ゆうやく）をかけて焼成する技法です。釉薬の色や透過性と、その下に施された装飾との関係によって、奥行きのある色彩表現が生まれます。</p>
<p>漆を塗り重ねて深い塗面をつくる仕事と、釉薬の下へ色彩を定着させる仕事。どちらも、外からは見えにくい工程の蓄積が、完成後の表面に深さを与えます。</p>
<p>最終回では、色や光沢の奥にある時間を、二人がどのような言葉で捉えるのかに注目したいところです。<br />
（参照：<a href="https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/303/78" rel="noopener nofollow" target="_blank">重要無形文化財「髹漆」｜国指定文化財等データベース</a>）<br />
（参照：<a href="https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/maindetails/303/00000387" rel="noopener nofollow" target="_blank">重要無形文化財「釉下彩」｜国指定文化財等データベース</a>）</p>
<div class="linkcard"><div class="lkc-internal-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://kogei-japonica.com/media/skills/kyushitsu/"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/06/cropped-logo_ver1-32x32.webp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">kogei-japonica.com/media</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/2025/07/kyushitsu.webp" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">髹漆（きゅうしつ）とは？漆を30回塗り重ねる伝統技法の歴史・工程・仕上げバリエ...</div><div class="lkc-url" title="https://kogei-japonica.com/media/skills/kyushitsu/">https://kogei-japonica.com/media/skills/kyushitsu/</div><div class="lkc-excerpt">髹漆（きゅうしつ）は、木地に漆を何度も塗り重ね、研ぎと磨きを繰り返して仕上げる、日本の漆工芸を代表する高度な技法です。中には30回以上も塗りと研ぎを重ねることで、深い艶と滑らかさ、堅牢さを備えた仕上がりを実現し、実用品としての強さと芸術品としての美しさを両立させています。この記事では、髹漆の歴史的背景から、塗りと研ぎの工程、漆の種類や仕上げのバリエーションまでを詳しく解説します。日本の工芸美を支える職人の手仕事の世界を、ぜひじっくりと味わってみてください。髹漆（きゅうしつ）とは？──漆を“塗り重ね...</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<h2>撮影現場から――蒔絵の静寂</h2>
<p><b>第1回の撮影現場では、蒔絵が手先の技術だけでなく、制作環境を整えるところから始まる仕事であると分かる出来事があったといいます。</b></p>
<p>ARTerraceの記事によると、室瀬和美氏の仕事場で撮影に立ち会ったスタッフは、その空間を「武道場のように清潔だった」と振り返っています。作業中は風を起こさないよう求められ、静寂のなかで、粉筒（ふんづつ）を一定のリズムで叩く音だけが響いていたそうです。</p>
<p>蒔絵で扱う金粉や銀粉は細かく、意図しない空気の動きも作業へ影響します。ここで注目したいのは、静かな作業風景を職人らしい美談として消費することではありません。室内の清潔さ、空気、人の動きまでが制作条件に含まれていることです。</p>
<div class="box3">
<p><b>編集長コメント</b><br />
完成作品を見ると、私たちは金の輝きや文様に目を奪われます。しかし、その輝きは、作業場で「何も動かさない」ために払われた注意からも生まれています。映像で工芸を見る価値は、完成品の正面写真だけでは伝わらない、身体と環境の関係を確認できることにもあります。</p>
</div>
<p>ARTerraceのスタッフは、金粉が蒔かれる光景について、金粉自体がきらめく音を立てているように感じたと表現しています。音を抑えた空間だからこそ、普段は意識されにくい作業のリズムが浮かび上がったのでしょう。<br />
（参照：<a href="https://arterrace.jp/jp/news/detail?id=1161" rel="noopener nofollow" target="_blank">BS朝日ドキュメンタリー「人間国宝×人間国宝」放送のお知らせ｜ARTerrace</a>）</p>
<h2>「人間国宝」とは――重要無形文化財保持者という制度</h2>
<p><b>「人間国宝」は、重要無形文化財の保持者のうち、各個認定を受けた個人を指す通称です。</b></p>
<p>文化庁は、演劇、音楽、工芸技術など、人間の「わざ」そのものを無形文化財と位置づけています。そのうち重要なものを国が重要無形文化財に指定し、そのわざを高度に体現または体得する個人や団体を、保持者または保持団体として認定します。</p>
<p>認定方法には、個人を認定する「各個認定」、複数人が一体となって技を体現する場合などの「総合認定」、技術を保持する団体を認定する「保持団体認定」があります。このうち、各個認定を受けた個人が、一般に人間国宝と呼ばれています。</p>
<p>つまり、人間国宝は、人物を漠然と「国の宝」として順位づけする制度ではありません。先に保護・継承すべき「わざ」があり、そのわざを高度に保持する人物が認定されます。</p>
<p>今回の出演者8名も、単に著名な作家として集められたのではなく、蒔絵、色絵磁器、長板中形、木工芸、鍛金、髹漆、釉下彩という具体的な技術の保持者です。</p>
<p>本人の言葉に触れることで、技を支える判断や、継承と創造に対する考え方を、より具体的に受け取りやすくなります。制度の背景を知っておくと、番組で交わされる言葉の意味も捉えやすくなるでしょう。<br />
（参照：<a href="https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/mukei/" rel="noopener nofollow" target="_blank">無形文化財｜文化庁</a>）</p>
<h2>放送情報</h2>
<p><b>BS朝日「人間国宝×人間国宝」は、2026年9月2日から9月23日まで、毎週水曜日に全4回放送される予定です。</b></p>
<div class="box3">
<p><b>BS朝日「人間国宝×人間国宝」番組概要</b></p>
<ul>
<li>放送局：BS朝日</li>
<li>放送期間：2026年9月2日（水）～9月23日（水）</li>
<li>放送時間：23:30～24:00</li>
<li>放送回数：全4回</li>
<li>出演者：重要無形文化財保持者8名</li>
<li>制作協力：ARTerrace</li>
</ul>
</div>
<div class="linkcard"><div class="lkc-external-wrap"><a class="lkc-link no_icon" href="https://www.bs-asahi.co.jp/ningenkokuho/" target="_blank" rel="external noopener"><div class="lkc-card"><div class="lkc-info"><img loading="lazy" decoding="async" class="lkc-favicon" src="https://www.google.com/s2/favicons?domain=www.bs-asahi.co.jp" alt="" width="16" height="16" /><div class="lkc-domain">www.bs-asahi.co.jp</div></div><div class="lkc-content"><figure class="lkc-thumbnail"><img decoding="async" class="lkc-thumbnail-img" src="//kogei-japonica.com/media/wp-content/uploads/pz-linkcard/cache/3c854c980c037654a748de469949a928fcf59da8e3e81a47bf006415c542c795.jpeg" width="100px" height="108px" alt="" /></figure><div class="lkc-title">人間国宝×人間国宝 | BS朝日</div><div class="lkc-url" title="https://www.bs-asahi.co.jp/ningenkokuho/">https://www.bs-asahi.co.jp/ningenkokuho/</div><div class="lkc-excerpt">BS朝日「人間国宝×人間国宝」の番組サイト。日本の伝統文化を極め、その技と精神を次世代へ受け継ぐ「人間国宝」。番組では、二人の人間国宝が分野の垣根を越えて語り合う対談を4週に渡って紹介。「人間国宝」という一つの頂点を極めた二人だからこそ生まれる共感や発見、そして日本文化の奥深さを、対話を通してお届けします。</div></div><div class="clear">
							</div>
						</div></a></div></div>
<p>放送日時や内容は変更される場合があります。視聴前に、BS朝日の番組公式ページで最新情報をご確認ください。<br />
（参照：<a href="https://www.bs-asahi.co.jp/ningenkokuho/" rel="noopener nofollow" target="_blank">人間国宝×人間国宝｜BS朝日</a>）<br />
（参照：<a href="https://arterrace.jp/jp/news/detail?id=1161" rel="noopener nofollow" target="_blank">BS朝日ドキュメンタリー「人間国宝×人間国宝」放送のお知らせ｜ARTerrace</a>）</p>
<h2>作品にふれるには</h2>
<p><b>番組を見て実際の作品にも関心を持ったら、展覧会や作家・作品紹介へ視野を広げてみてください。</b></p>
<p>室瀬和美氏、十四代今泉今右衛門氏、大角幸枝氏、小森邦衞氏の作家・作品紹介ページが案内されています。番組で語られる言葉を作品の形や表面と結びつけるための、参考資料の一つになります。<br />
ARTerraceは、日本工芸会と連携する企業グループの文化振興事業として、人間国宝を含む伝統工芸作家の作品流通や情報発信に取り組んでいると説明しています。</p>
<p>今回の4組は、漆と磁器、布と木、金属と木、漆と陶磁器という、異なる素材と工程の組み合わせです。しかし、違いを並べるだけでは、対談を見る意味を十分に捉えられません。<br />
工芸における伝統とは、過去の形をそのまま保存することだけではありません。素材を観察し、受け継いだ技術を理解し、そのうえで自分の時代に必要な形を選ぶことです。</p>
<p>人間国宝同士の対話から聞き取りたいのは、完成された答えだけではなく、長い制作のなかで問い続けてきた人の判断です。互いの仕事を鏡にして、自らの営みを語り直す。<br />
その瞬間に立ち会えることが、BS朝日「人間国宝×人間国宝」の大きな価値ではないでしょうか。</p><p>The post <a href="https://kogei-japonica.com/media/lnt/ningenkokuho-bsasahi/">人間国宝は何を語り合うのか｜BS朝日「人間国宝×人間国宝」9月2日放送開始</a> first appeared on <a href="https://kogei-japonica.com/media">工芸ジャポニカ</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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